認知症のご家族を介護中の方で、今一番自分が求めるものは「心の平安だ」ということにお気づきになられ、体を整えることで、心も整い、自分を取り巻く周りの状況も変わってくるのではないかという動機で10シリーズロルフィングを開始されました。

1回目はじめに問診を受けて、過去の交通事故について聞かれる。30年くらい前を思い出しながら答える。施術中、左肩に触れられた時に、その時のことが映画を見るように思い出された。私はあの時クラクションを鳴らしたんだ、えっ、直進なのに入ってくるの?と言った言葉の直後、ガーン!!!とぶつけられた。後で、その時左からぶつけられたので、触れられたところが相似していたのに気づいた。
はじめに、田畑さんの立ち位置について聞かれた時、だんだんと自分の意識の領域が広がっていきながら、自分という肉体感覚が薄まっていく感じがした。左が涼しく、右が暖かい、と答える。体の左右差を顕著に感じる。左足が半分沈んで溶解しているような感じ。右足は丸く大きく膨らんでいるような感覚。左側がどんどん沈んで暗くなっていく。目はつぶっているが暗く感じた。
田畑さんに体の状態や呼吸について聞かれるのだが、深く深く意識の淵まで落ちているのでうまく答えられない。今まで体が受けたいろいろなダメージが部分的に島のように違和感となって浮かんでくる。自分が忘れていた古傷も何ヶ所か感じられた。今までの体の傷や痛みの歴史を振り返るような時間だった。深く自分の体と向き合う時間だった。
施術中、そっと触れられている体の部分に意識を向ける。触れられている時と触れられていない時の間が濃密でありながら穏やかで、まるですごくいい瞑想をしているようだった。途中、目の中に黄色い三角の光が見えた。しばらくして消えて、それを追う。すると左右から雲が次々に現れてきた。、、、それを見続けていると、すごく楽だ、、。どんどんリラックスしていって、眠れない時はそうすればいい、、と思う。本当の意味でのリラックス状態にあれば、人は病にはならないのだと分かった。分かった事がでかすぎて、圧倒された。
家に帰ってからも、ふ、と忘れていた体の古傷が思い出された。自分が体に対してケアしているつもりでも未だ治りきれていない、癒されていない箇所があることに気付かされた。