ロルフィング体験

Rolfing Experiences with Rolfer Hiroyoshi TAHATA

月別: 2019年7月

ロルフィングで目指していることと、健康ビジネスとの違い

先週のRolf Movement認定ワークショップに参加された方のうち、お一人だけ、ロルファーではない方が参加していました。その方からの質問から、統合についてのディスカッションになりました。

ロルフィングの基本方針として、クロージャー(終結)があります。ロルフィングでは、自分のバランスに責任をとってもらうことを目指してワークします。個々の状況が違いますが、最終的にロルファーの手助けが必要とならない状況がゴールなのです。

一方、健康ビジネス、商業的目的のセラピー・トリートメントも含まれますが、その商品・その施術を常に消費者が必要となるように、言葉を換えれば、常にお金を落としてくれることが目的になっているかもしれません。

セラピーに限っていうと、今行っている施術が次につながるような目的が含まれるセッションと、今できることは限られているけれども、将来的にクローズできる状況をゴールとしてワークしているセッションでは、その意味が根本的に異なり、そのことがセッション全体に影響しないわけはありません。

施術者が、クライアントを顧客として囲っていることになるとしたら、受け手がすごく調子よくなることを心の底から願っているとはいえないからです。そういう場所にいくと、何となく次の予約を当然のように取らされるたり、後で連絡するように振り切ろうとしても、何となく後髪ひかれるような感じが残ったりします。悪徳セラピストの中には、何かが改善しないのは次に来ないあなたのせいだと脅すケースもあるようです。

世の中の流れも、単体購入から、毎月ちょっとずつ支払う定期購入型の商品やソフトも増えているように感じます。1回限りの購入だと、安定性も少ないのも事実。

セッションに例えると、ロルファー一人の見立てだと、見落としている問題や制限に、別のロルファーだと容易にそれに気づきワークできるため、さらに統合することがあります。よほど、毎回そのセッションが本当の意味での即興的なライブなものであれば、同じロルファーから複数回セッションしても勿論意味があるし、ましてや、セッションを重ねて息も合ってきたレベルであれば、それはそれで大切にしていいと思いますが、ロルファーと受け手はその関係性を作ること自体はセッションのゴールではないことを覚えておく必要があります。

 

10シリーズの継投

遠方の方で東京に出てくるついでがあったために、 10シリーズを途中で引き継ぐ形になりました。それまでのセッションも有意義だったご様子でしたが、そのロルファーからの推薦ということでお引き受けすることにしました。

以下、ご本人の了承を得て、お送り頂いた感想をシェアさせた頂きます。

ロルフィング を受けて、よくも悪くもそれを過程として捉えるということで、何か自分の中でどう表現していいかわからないという状況にあるため、田畑さんからどうですかと尋ねられて、どう答えていいかわからない自分がいました。ジャッジしない、中立であることが大切だなぁと思ったら、よかったと、素直に喜んだりしてはいけないような気がしたり。

ですが、逆にすぐに言葉が出なかったということはマイナスではなかったかも、むしろ、体に焦点がよくいくようになったのかもと勝手に自分でよく解釈しました。

また、体の痛みから解放されたり、思った以上に体のスムーズさが起きたから、一体、自分はどこに不調があったのかということがわからないというような気になったのかもしれなかったかと後から思いました。

体の痛みは少し出るときもありますが、体に柔軟性が生まれたり、姿勢の変化も感じられます。

まず、自分の状態を記述する作業ですが、今まで振り返ったことがないなぁと改めて、体について考える機会がありました。それは具体的にしていくことが、さらに自分の体について敏感になることへのアプローチであったり、気付きにつながる第一歩なのかなぁと思うのと、改めて、体がこれまでいろいろとありながらも、頑張ってきてくれていたんだなぁと思うきっかけにもありました。

初めて受けた田畑さんのセッションはある意味、驚きました。というのは、本当に、触れたかどうかの距離感というか、触れ方が何か物足りなさを感じるんだけれども、それを充足させようと、今度は自分の内側からそれを補おうというものが引き出されているものを感じたからです。

また、姿勢が自分の心の癖を表しているんだという気づきがあったり、それに気づいたら、自分の中で、許可をだし、そして、新しい選択をしようという気持ち、行動に結びつけることができたように思います。

私のパートナーも外国人でロルフィング をアメリカで受けているのですが、今回、私がロルフィング を受けてから、さらに、何か間合いが以前より取りやすくなっているように思いました。

体の内側だけでなく、外の世界でも、不思議となにか、気づくようになったからなのか、自分が欲しい情報を心の中で思っているとそれに関したことが、いろいろと起きたり、出会いがあったり、シンクロが起きやすい状況になっています。

いろいろと今は変化の時で、新しく決めないといけないこともたくさんあるのに、なかなか決まらない状況ですが、以前よりも焦らず、そして、何か目先だけではなく、大きな見方で、情報をキャッチしたり、流れを見ながら進んでいるような気もします。

人間関係の変化もあります。自分に無理しない生き方をそして、楽しもうとさらに思うようになりました。

これからの変化も楽しんでいきたいと思います。

ありがとうございました。

その後のメールで:
田畑さんがブログで書かれていた間合いは、あのときのセッションで身につけていると自覚があります。さらにさまざまなしがらみから解放された気がします。
何だか、ロルフィング って合気道みたいだねぇと私がいうと、表現はいろいろとあるけれども宇宙の真実は一つだからね、と言っていました。
ロルフィング についてはよく知らないのですが、だとしても、私たち日本人はこういった武士道や茶道などの道と呼ばれる文化や、禅や間を大切にした石庭などの文化を持っているので、優劣ではないけれども、日本人であるということは大きいなぁと。

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