ロルファー志望の方がご自身のブログに体験記を載せてくれています。
シンガーで,ボイストレーナーもされている藤本涼子さんのロルフィング体験レポートです。
“ロルフィングは、整体や鍼などのボディワークの一つですが、私が先日アメリカにて資格取得のために研修を受けて来た『ソーマティック ボイスワーク』も影響を受けて紹介されているボディワークです。
世界で活躍するアスリート、演奏家やダンサーなどのパフォーマーなど身体を使う人たちの向上にも効果があり注目されています。
体験記の文章は長くなってしまいましたが、
”病気ではないけど、毎日身体が痛い、重い、気分が滅入る”などの状態に悩んでいたり、
他のボディワークに通い続けていても良くならなかったり、
発声や演奏などの技術の向上の為に興味がある方など、どうぞご参考下さい。”
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ロルフィングを受けて
田畑先生のロルフィングの10回シリーズのセッションを終えてから時間が経ってしまいましたが、私の体験記をお伝えしたいと思います。
<ロルフィングを受けようと思ったきっかけ>
田畑先生のスタジオに初めて伺ったのは、関東へ初めて移り住んだ2014年の秋でしたが、それ以前は2009年から2014年の夏までニューヨークでボイストレーニングと、専門学校でジャズボーカルを学びながら音楽活動を行っていました。
ニューヨークに住んでいる時から、日本に帰国して東京でロルフィングを受け始めるまで約一年間ほどの間、左側の肩甲骨の下の辺りが激痛があり日常生活にも支障をきたすようになっていました。
もともと重い肩凝りやぎっくり腰で、日本では鍼やカイロプラクティック、整体、整骨院など色々なボディワークを受け続けていましたが効果が持続しなかった為、ニューヨークではたまに我慢の末にチャイナタウンの指圧マッサージに駆け込む以外は自分で自分の身体を良くしていきたいとヨガに通っていました。
しかし、思いと裏腹に、しゃがんだ時に手を伸ばして物を取ろうとするような動きの際に息が止めるほどの痛みが走ったり、マッサージやヨガで少しマシになったと感じても寝て起きたら必ず寝違いのように身体が硬直しており、寝ることによって逆に疲れがたまるような状態になっていき、いよいよ深刻化していました。
それまでの様々な治療法が対処療法的な効果にとどまっていたので、根本治療についてはほぼ諦めていた中、大好きな作家のよしもとばななさんのエッセイを読んで、ロルフィングの存在を知り興味を抱いていました。といっても、ロルフィングについての説明書き等を読んでも実際はどんな感じなのかがピンとこないままでしたが、「とりあえず受けてみよう」と、関東へ移り住んで間もなく先生のもとへ訪れました。
<ロルフィングを受けてまず感じたこと>
田畑先生から「身体を預けて」「身体の重さを感じて」という言葉を掛けられるまで、自分自身では寝た状態でリラックスしているつもりでも、実は身体に力が入っていた、ということに気付きました。
そのきづきの上で、例えば腕など身体の一部分に集中してベッドや先生の手のひらのなかに預けていこうとすると、筋肉が弛緩していく過程や、温度の変化などを感じる事ができました。
”身体を預ける”、”ゆだねる” という行為は、信頼している相手とでないと出来ないと思いますが、田畑先生に最初にお会いして、カウンセリング時にお話している時から、静かで落ち着かれている雰囲気や、同時に温かみのある印象を感じることが出来たので、初めから信頼して身体を預けられました。
セッションの為に身体の状態を観察されているだけでなく、何となく心の状態も洞察されているように感じましたが、嫌な感情や壁を作って隠そうという思いにはならず、むしろ理解しようとして頂いてる有り難みを感じながら心をオープンな状態にできました。
初対面からそう出来た土壌として、先生ご自身の人柄と共に、よしもとばななさんの小説の作品などによって感覚を信じれられていたため、そのばななさんが信頼して推薦されているんだという安心感もあったと思います。
<ロルフィングのセッションの様子>
セッション中にふわっと電流が走ったような静電気の放電するような感覚を感じたり、「ガクっ」と肘が緩んで勝手に動いたり、という面白い現象がおきましたが、ロルフィングによってブロックされていた可動域が広がったときなどに身体が勝手に自然な方向性に向かってくれているとのことです。
先生からの自分の身体の感覚への問いかけや、身体の一部へ意識を向けるような言葉の導きと、ソフトタッチのみの施術によって、なぜ身体が変化していくのか不思議でしょうがなかったのですが、ただはっきりと分かった事は、田畑先生には私に見えていないものが見えているんだなということでした。
先生により指示を受けた身体の部分の重みに対して意識を集中していきますが「あ、感じられたな」と自分で感じた瞬間に、先生も寸分違わず「そうですね」と言ってうなずかれていました。
自分の身体への意識を深めた時に、自分自身も集中してやっと感じられるような繊細な感覚を、田畑先生は観るだけで確実に捉えられていることが、私の身体の状態を理解してくれているんだという信頼をより深めることにも繋がるだけでなく、有り難みを感じました。
<身体の変化>
ロルフィングは、身体の統合状態を高める目的で、痛みを取り除いたりヒーリングが目的ではないと書いてあり理解していましたが、それでも一回目のセッションから確実に痛みへの効果もあらわれ激痛が知らない間に消えていました。
激痛がなくなると、自分の身体に対して薄情なもので、新しい生活や仕事をセットアップしていく事に集中しつい無理をして身体をおざなりにしてしまいがちでしたが、それでもヨガをやっている時や、歌っている時に色々な変化を感じられました。
セッションの中盤頃の時期には、それまでも苦手だった、左側足だけで立ってバランスを行うヨガのポーズがすぐに崩れて出来なくなるという時期がありました。また、左足で立つバランスポーズでは、左足付け根のあたりが痛くなったり、左の片足で立つことこと自体がとても難しくなったのですが、先生によると、身体のバランスが変わっているために、それまであまり使っていなかった筋肉を使うことで痛みも出てくることがあるとの事で納得できました。
実際に、セッションの終盤にはそれまで使っていなかった左足付け根の筋肉もついてきたのか、痛みも減っていきヨガのポーズもバランスがロルフィングを受ける前よりも無理なくバランスポーズが取り易くなったように感じました。
<ロルフィングによる発声の変化>
身体の激痛も取れた頃、発声についての変化にもより意識が向けられるようになっていきましたが、発声について心から嬉しかった変化の一つは、一定の音域でどうトレーニングで努力してもコントロールが出来ないと感じていた発声時の身体や意識の使い方と実際の発声が一致していったことです。
もともとニューヨークへ渡り、ボイストレーニングを受け続けていたきっかけは、大学時代から歌の活動を行ってボイストレーニングなどの発声教育を受けないままソウル系やゴスペル系のパワフルな声に憧れて真似しようとした結果、無理な発声を繰り返す事で次第に同じ音域で声割れや裏返りが毎回起こるようになり、その音域以降の高い音が出なくなったこと、低い音域でさえも音程が取れないほどコントロールが出来なくなったことからでした。
それまで、高い声を”頑張って”出しており、身体が硬直して絞り出すように発声しその声で耳が痛くなっていました。1、2時間も歌えば、かなりの疲労感と喉が痛くなるという事を続けてきていましたが、それでもそれを乗り越えれば上手くなるんだと思いこんで、余計に悪循環を続けていました。
具体的には、私の場合、チェストボイスが得意で、ヘッドボイスが開発されていないままブレイクポイント(ブリッジポイントやパッサージオなどの呼び方もあります。ヘッドボイスとチェストボイスという声区の移行の音域のこと)にさしあたってもチェストボイスのまま押し切って高音域を発声し続け、声帯がヘッドボイスでの声区での出し方へ移行できずに声割れや裏返りが起こりましたが、それを阻止しようと首の筋肉など身体の力みによって声帯を閉じようとしていた事が原因でした。
問題がおきてから、ボイトレ本などを読みあさり少しずつそのような発声に関する知識を知りながら、よい発声を体得できるようにと様々なボイストレーナーのもとでレッスンを続けていくことで、すこしずつ改善していきましたが、乾燥や風邪をひいた後など少しでも喉のコンディションのバランスが崩れると、声帯の動きが固くなったように感じられ声帯の閉じや振動がうまくいかずに、やはり声の割れや裏返りが起こり易くなっていましたが、ロルフィングを受けていく過程で、より自分の発声の感覚と実際の発声の状態がだんだんと一致していきました。
声の高低や音量は、声帯の閉じ方や長さ、息の量のバランス具合や共鳴や調音などによって変わりますが、その声帯は例えば指を動かそうと意識して直接はたらきかけられる筋肉ではありません。そのため、呼吸法、口や舌などの発声器官の状態や動かし方、共鳴の位置の感じ方、姿勢などの身体の状態や使い方などの総合的なバランスによってより効率良い無理な負担を強いない発声をボイストレーニングで目指していきます。
ロルフィングを受ける前、どんなに自分ではそれらをきちんと意識して行えるように、発声の仕組みに関する知識を勉強しながら、実践できるようにボイストレーニングに通い続けていても、その感覚と、実際に出る音が一致するときとしない時が自分で予測出来ない状態でした。なので、実際に声を出してみて声割れがなければ「ああ良かった」と安堵し、出した声が割れてしまえば落胆するという状態した。
当然、ライブなどで歌う時は常に自分の予測出来ない声割れや裏返りに対して不安でいっぱいでした。問題の音域になると身体が硬直し、緊張状態がより高まってそれが自然で楽な発声から遠ざかるという悪循環でもありました。せっかくボイストレーニングによって、それまでと違う楽な発声法を体感できていても、常に再現できるという自信がないことから、ライブでは声割れなどを回避するために、場当たり的に以前の発声法で乗り切ろうとして声枯れや痛みを感じており、発声の向上と後退を繰り返していました。
そのような事をトータル10年間かけて続けながらも、高音域も低音域方向のどちらにも音域が以前より広がったり、より楽に歌えるようになったりという成果は確実に出ていましたが、それでもある一定の音域での声割れは避けられずトレーニングだけでは難しいのかもしれない、と限界を感じていました。
それをロルフィングによって身体のバランスを整えて統合状態を高められて、身体感覚と発声状態がより一致することが出来たことで、発声時の自分の声帯や喉への信頼感、安心感も高まり、歌う時に発声への不安を抱えるということが大幅に減りました。
発声への不安がないということや、自由自在に声を操れる感覚を持てることで、歌唱による、より自由な表現が可能になります。長い間ずっとそれが出来ることを渇望してきましたが、制限無く思いのまま自由に歌えるという状態へ一歩近づけることができました。また、ライブでは2セットのステージでトータル2時間ほど歌いますが、声が枯れたりすることも痛みも感じる事もまったくといっていいほどなくなりました。
二つ目の大きな嬉しい変化は、ロルフィングを受けたことでヘッドボイス(頭声)の響きをより感じられるようになったことと、高音域が広がったことです。
ニューヨークで、色々なボイストレーナーのもとで学びましたが、後半の時期にはヘッドボイスをより開発していきたいと思い、ヘッドボイスをより使って歌うオペラ歌手でもある大学教授のボイストレーナーのプライベートレッスンを受けていましたが、高音の響きが抜けていかない感じで高音の響きをブロックするような天井があるような感覚でなかなかヘッドボイスの強化が難しかったです。
ロルフィング7回目の頭蓋骨へのアプローチのセッションの翌日に、いつものように発声のウォーミングアップから高音域の開発をするエクササイズを行っていたら、楽に高音が発声でき、それまで出たことのない高音が出ました。
それまでのライブでの最高音の設定は安定して出せるF5(国際式のオクターブ表記法/科学的ピッチ表記法による音程)までで、高音エクササイズ時の最高音はB5あたりでしたが、その日はあれよあれよという間に楽にD6まで出せました。全音で1、5音分という高音は、トレーニングしても一日で出せるようになるものではありません。本当に驚いたと同時にとても嬉しかったです。
女性は月経前になると、発声状態が出しにくくなるため(腹圧がかかるためらしいです)、そういう時や喉の調子によって常に最高音はD6が出せることではないので、最高音のエクササイズは自分の喉やその他の身体の状態と相談しながら行っていますが、ライブでの最高音の設定はG5あたりまで広げられました。
そして、ヘッドボイスでの発声時にとても楽に響かせることが出来るようになり、閉塞した感覚の中で共鳴位置を探しているような発声状態ではなく、高音を出す事が頭部に気持ち良く響いている感覚を持てるようになりました。
後日、田畑先生のウェブサイトを再度覗いて勉強していたら、各セッションに対する説明のページの7回目のセッションの説明の中に、『帝王切開でお生まれになった場合は,産道を通過する過程で頭蓋が物理的圧力を伴った接触がないために,特に上方への方向性に対する感覚が薄いケースもあります。こうした例にとっても頭蓋への働きかけは重要になってきます。』と、ありました。
私は、まさに帝王切開によって生まれたので、特に口ー鼻ー頭蓋骨へのアプローチはヘッドボイスの開発や強化にもとても有効だったのだと思います。
ヘッドボイスの習得や強化は、実は昔の私のようなやり方で行っていた発声法によって癖づいてしまった声割れや裏返りを改善することにも繋がります。現在も負荷の高い曲の練習をしたあとなどはEb5、E5の音程で声帯の閉じが悪くなり声割れが出てしまうことがたまにありますが、以前はブリッジポイントはB4、C5だったので、調整力がより必要な音域がだんだん高音域へと上がっていってるようです。
<ロルフィングを終えて>
最近はスケジュールを詰め込んでしまいヨガを出来ておらず身体のメンテナンスを怠りがちですが、セッションを完了した今年の夏から半年間は今回受けたロルフィングの効果によって身体の変化が続くということなので、身体のリズムを整えなおしつつ自分の身体や発声の状態を引き続き観察していきながら、これからもどんな風に自分の身体や発声が変化していくのかが楽しみです。
また、田畑先生が提供されているロルフムーヴメントやワークショップにも興味があり、自分の身体のバランスや発声の向上の為に受けてみたいなと思っています。
さまざまなボディワークを経験した上で、やっとロルフィングにたどり着けて、自分の身体や発声に対して自分ではどうしようも出来ないと感じていた状態から救われました。
それと、同じように私はボイストレーニングに関しても様々なレッスンを渡り歩いてきましたが、一番信頼と納得ができるボイストレーニングの教授法に昨年出会い、先日、一年ぶりに渡米し、ロルフィングを含めた様々なボディワークを体験•実践しながら喉頭医や言語療法士や研究者たちと提携しながら長年のボイストレーニングの実践と研究を基にして創られたソーマティックボイスワークというボイストレーニング法を学んできました。
そのボイストレーニング法とともに、ロルフィングとこれからもおつきあいしながら身体への理解や知識を深めていくことで、自分の為だけでなく、よりよい発声を出来るようになりたいと思って私のもとへやってくる生徒さん達の為にも役立てていきたいと強く思っています。
<これからロルフィングを受ける方へのオススメ>
私の場合、知らない間に激痛がなくなってしまったら、激痛があった感覚や事実すら忘れてしまっていたので、忘れないうちに身体の感覚がどう変化していったかを書き記すということでロルフィングの効果もより感じられるのではと思いました。
私は自分のブログ( http://ameblo.jp/rainybirds/theme-10088592074.html )で書いた以外は、すべて思いついたときにいろいろな紙にメモ書きしてしまい、未だ探し出せていません。。なので、各セッションごとに感じた事や、日々の中での身体の変化などを日記等にその度に書き留めておいておくことをおすすめします!
https://ameblo.jp/rainybirds/entry-12069556086.html
遠方から通って頂いた,ピアノ演奏家の方から,体験記が届きました。ご本人の許可を得て,以下ご紹介します。
初めてロルフィングを受けたとき、まず一番に感じたのは、こんなふうに繊細に、感覚を大事にしてほしい、という身体の声でした。
いろんなものがこみ上げてきて、泣きそうになったのを覚えています。
外側のことはきっかけにすぎず、自分を縛っていたのは、だれでもなく自分だったんだな、と思います。
最初は、痛みで日常生活もつらく、しっかり寝ることもできない状態でした。田畑さんが、繊細に誠実に身体に接してくださる度に、身体が安心していくようでした。
そしていろんな違和感もゆっくり聞こえるようになり、子供の頃に感じていたことをたくさん思い出すようになりました。
締め付けが嫌で、パンツを履くのが嫌いでよく怒られていたこと。
集団の中で同じ動きをするのが苦手だったこと。
ひとりで何かに向かう時間が好きだったこと。
山でいろんなものを見つけては、感動していたこと。
ピアノを弾くことや、土を触ること、自分が好きなことをするのは、ただシンプルな身体の欲求だったこと。
そんな小さないろんなことが、ふっと出てくるようになって、ゆっくり自分の感覚が戻ってきたように感じています。
大人になるにつれて、少しずついろんなことを我慢したり、周りに合わせなきゃと思いすぎていたり、自分とは違う方向に、気づかないうちにずれていっていたんだなと思います。
痛みが出ることに対しても、自分の身体を無意識に責めてしまっていたんだなと気づきました。その痛みは身体を守って、そっちは違うよーと知らせてくれていたのにな、と。
今は、痛みもだいぶ和らいできていますが、痛みが出ているときも、あ、何を言おうとしてるのかな?とそれを感じながら受けとめて、心地よい感覚を探りながら、今どうしたい?と、ゆっくり身体を見守れるようになってきたように思います。
ときどき不安になったり、イライラしてしまうときも、まぁそんなときもあるよね~と、焦らず気持ちを感じていけるようにもなってきています。
こんなふうに自分のいろんな面に対して大丈夫だよ、と言ってあげられるようになったのは、とても大きな変化でした。
違和感は悪いものではなく、より自分らしく戻っていくための、ヒントみたいなものとして感じるようにもなってきました。
そして心地よい方に意識を向けていくことが本当に大事なんだなと。
自分のことも人のことも、弱い存在として心配の目で見るのではなく、自分で良くなる力を持っている存在として信頼の目で見ていくほうが、どんなに心強いことかと感じています。
ロルフィング中、田畑さんに、今はどんなかんじですか?と聞かれたとき、最初は言葉にしていくのを難しく感じたこともあったのですが、途中から(日常生活でも)すぐに言葉にしようとするのではなくて、自分の感覚をゆっくり見てあげて、それを自分なりの言葉になるまで待ってから、ゆっくり出してあげようと思うようになりました。自分の言葉も、拙くてもいいから大事にしてあげようと。
そうしているうちに、自分はこう思う、と言うこと(嫌なことを断ることや、私は違いますと言うこと)も、身体が一緒に手伝ってくれて、前よりも自然に外に出せるようになってきたように思います。
自分の心地いいペースは、自分が思っていたよりも本当にゆっくり、ちょっとずつだったんだなぁということにも気づきました。
やってみて、なんか違うなと思ったら、いったん止まってまた身体に聞いてみる。やめたいと言ってきたらやめる。嫌な場所からは離れる。そんなふうに、生活の中でだんだんと身体の声を尊重していけるようになってきました。それも、ゆっくりちょっとずつです。
また、周りにいる人たちがそれぞれに心地よくいるかんじが、なんかゆるむし嬉しくなるな~と、こんなふうに心地よさは自然と伝わっていくんだな~と、いろんな場面であらためて感じています。
その度に、自分にできることは、やっぱり自分の感覚を大切にすること、どんなときでも、心地よい方に意識を向けていくことなんだということも。
セッションではいつも、その方向に自然と向かえるような、静かなきっかけをいただいたように感じています。
自分の感覚に気づいて、それをちゃんと自分で信じてあげること。そして自分で進んでいけるように、感覚を通して、身体の深くに届けてもらっているような感じでした。
ゆっくり感じていった自分の感覚は、本当はこんなふうに生きたい、と内側で少しずつ広がっていっている気がしています。
ただじんわりあったかくなるような感覚で生きていきたい。それだけなんだな~と。
これからは、身体の声と自然な流れにまかせつつ、ゆっくりたんたんと、心地よくいることに心を置いて過ごしていきたいなと思っています。
小さく楽しみながら。
たくさんの気づきのきっかけや、あたたかいサポートをいただき、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
Rolfer’s perspetive: 上の方がいらしているときに書いたものです。
心臓の手術を受けてから、さまざまな体の不調がでてきました。
術後回復は順調だったとはいえやはり大手術でしたから、その影響から立ち直るには多くの時間と段階が必要なようで、体の動きが悪くなったり、寝返りが打てず腰痛になったり、湿疹ができたりしました。
それぞれに治療やリハビリをしてある程度症状は落ち着きましたが、手術前の体のスムーズさを思い出すとそれとは随分違うように感じたので、もう少しそれを取り戻したいと思いました。
そうした経緯で今回ロルフィングを受けたのですが、結果的にとても良かったです。
体が深いところまで平穏さやリラックスを取り戻し、
より順調に生活できているように感じます。
静かに休息している時の安らぎが一番の変化です。
おそらく体には逞しいところと繊細なところが並存していて、逞しい部分は自然に回復してこれたけれど、
繊細な部分はまだ立ち直りきっていなかったのだと思います。
田畑さんのワークがその立ち直るきっかけを与えてくれたと感じています。
どうもありがとうございました。
体験記として書かれたわけではなく,自分のために書かれていたもので,膝に故障を持たれている方へのロルフィングの可能性を示すいい例になると思い,今回掲載の許可を頂きました。下腺がある箇所は田畑が補足させていただいたものです。
ロルフィング10セッション終わって、ちょうど3ヶ月たちました。
私は以前よりずっとたくさん歩くようになりました。近所のコンビニに行くのさえ、車を出していたのがうそのようです。歩くことが全く苦にならなくなったし、むしろ歩くことが楽しくなっています。
歩くことが嫌いだったころは、いつも自分の足もとを見ていましたが、今は目の高さより少し上あたりに視線が上がり、歩きながらの視界がまったく変わりました。ウィンドウで自分の立ち方、歩き方を確認する癖がついて、人の歩き方が気になるようにもなりました。
第1セッションの後から、呼吸が入らなかったり背中が痛くなったりしたことは一度もありませんでした。いつも楽々と、十分に胸一杯に息を吸い込んでいます。
膝関節自体に問題があって、常に痛みを伴い、まっすぐ伸びないし90度くらいまでしか曲がらないし、半月板の損傷で膝から下が外側に大きく歪曲している左足でしたが、驚いたことに、今では足を伸ばして座ると膝の下に手が入らないくらいまっすぐ伸びています。(以前は拳が入ったほどでした)もう少しで完全にしゃがむことができるほど足が曲がるようにもなり、立つと両足のかかとがつくくらいまで曲がった膝下が改善されてきています。
関節の可動域が極端に狭かったために、左足を伸ばしたまま引きずるような歩き方で、消炎鎮痛剤を常用したり、ヒアルロン酸の関節注射を何回も受けていました。今は痛みもほとんどなく、両足の力を同じように使って歩けるようになっていますし、階段を普通に下りることができます。10セッション受けている途中から気付いて、自分でもびっくりしました。薬もずっと飲んでいません。
どうしてももう一度テニスをやりたくて、東大病院をはじめ、日赤、JR病院など大きな病院の整形外科、スポーツ整形などを5つも受診してまわって、中には膝専門と言われる医者もいましたが、どの先生もレントゲン、MRIの画像を見て、この関節はもう改善不能で悪化の一途をたどるしかないだろうから、あとは無理をしないで大事に使って、年をとって歩けなくなったら人工関節にするしかない、と悲観的な診断ばかりでしたもちろん膝の治療のためにロルフィングのセッションを受けていたのではありませんから、膝の症状が改善されたことは、私にとっては、予想外の嬉しい結果になったと言えます。
膝関節のように、目にも見えて使い方にもはっきり違いが表れるような変化と比べれば、セッション後の身体の変化は、それが何週間もかけて徐々に起こっていることなので、自分の身体の情報は、どんどん上書きされ古い情報が削除されていくように、その時はあまり顕著に感じることはなかったように思えます。
でも、今は身体が少しレベルアップした、と言う感じがして、快適に生活しています。ロルフィングのセッションでよく言われる「統合されてバランスがよくなる」ということは、
ただ単に身体の構造上のバランスがよくなってまっすぐ立てるようになる、
というようなこととは別のように思います。これは私の感覚なので、うまく説明できないのですが、自分の身体が一番喜ぶ状態を常に自分で無意識で作り出すことができる、というような感じが一番近いかもしれません。ロルフィング10セッションはとても興味深い体験でした。もう少し自分の身体を探求してみたいので、これからもムーブメントやアドバンスロルフィングにもトライしてみたいと考えています。できれば近い将来、もう一度テニスコートで思いっきり戦う、という希望もまだ捨ててはいません。
初めて代官山のセッションルームに行った。
書店で、ふと覗いた雑誌の記事からでした。「秘伝」という武術の雑誌です。その後、インターネットで、いろいろと調べるうちに、田畑さんのウェブサイトにめぐり合いました。ピンッ!と来るものがあり申し込むことにしました。
昨年6月、突然倒れて救急車で病院へ担ぎ込まれました。検査の結果、過労、過ストレスによる一時的な心臓停止ということでした。長年、体を無視して無理を重ねてきたことを思い知らされたのでした。
倒れたときムチウチ症になり、その後、整体、鍼灸、カイロなどいろいろ経験するのですが痛みはとれず治したかったこと、そして体をもっといたわりたいという気持ちが大きな動機でした。
3年半ほど前から太極拳を始めているのですが、今思えば体が欲していたのだなぁ、と痛感しています。
施術はとても柔らかいタッチでしたが、その感触はとても興味深いものでした。田畑さんが体の一部に触れると、体を含む空間全体がねじれ、力を抜くとその中に体が自然と滑り込んでいくような感じでした。
毎回施術が終わっての帰り道は、体がリラックスして普段より視線が高くなった感覚が心地よいものでした。
Basic10を受けましたが、記憶に残ったところをいくつか...。
ロルフィングという言葉さえ初めてでしたので、どうなることかとても楽しみでした。施術は柔らかいタッチで、あっという間に終わってしまった、という感じでした。ところが帰路、だんだんと後頭部から頭頂、眼窩にかけてズキンズキンと痛み出しました。家に着くころには目を開けていることもできないほどになり、そのまま寝てしまいました。翌日は痛みもなくすっきりと目覚めました。これがロルフィングというものか!?…と妙に感心しました。
推手(太極拳)の練習中、「姿勢がよくなりましたね。安定してますよ。」と先生に言われました。太極拳を始めてまだまだ日の浅い私には嬉しいお言葉でした。このころから、站功[たんとうこう](正しい姿勢を身に付けるため一定の姿勢を保つ練習)のとき、体の内的感覚の変化が大きくなり始めました。
腕と胴のつなぎ目辺りを開放してもらった時でした。いつものように歩くと両手のひらがビリビリと痛いくらいの気感を感じました。指先と腹部がつながった感じとでも言いましょうか。
喉を開放してもらいました。この日の就寝時は体が布団にベタッと沈み込むようで、とても気持ちよく寝入りました。こんな感覚は小学生以来かもしれません。
現在、Basic10を終えて2週間ほどになります。ムチウチ症の頸部の痛みは消えたままです。今は肩甲骨と背骨の間に痛みがあります。施術中も体の各部にそうした痛みが起こりましたが、その強さ、部位が変化していくので興味深く見守っています。
田畑さんからの、「喉を開放することが、私の体の『鍵』になっている」というご指摘は、とても興味深いものでした。自分自身では、まったく意識できないことでしたから。
日常生活での変化は姿勢にとても気を配るようになったこと、それに歩くことがとても楽しくなったことです。今まで気がつかなかった体の微妙なストレスや、体内部から導かれる姿勢のあり方に敏感になりました。
また、驚いたことは、このシリーズが終わる頃、不思議な感覚を覚えたことです。昨年、倒れたとき周囲の者は皆、ショックを受けていましたが、当の本人は意識不明だったためショックも何も覚えていないと思っていました。体の内部の感覚を聴くうちに、普段は意識できないとても不快な感覚を意識していることに気がつきました。今でも体の調子は悪くはないと思うのですが、少しでも疲労すると動くことがとてもつらくなります。体は過労で倒れたときのことを、よく覚えていて似たような感覚を捉えると過剰に反応しているのではないかと感じます。
体と心は分けることのできないもの。当たり前のことなのかもしれませんが、私は気づくことができて、とても良かったと思っています。田畑さんにとても感謝しています。
・・・・・以上です。
Basic10を終え、続いてムーブメントのセッションを受けました。セッションの間隔は、Basic10はだいたい1回/週でしたが、ムーブメントは1回/月のペースで受けました。
田畑さんから、Basic10は身体の構造に重点をおきますが、ムーブメントは動きに重点をおくことになります、と聞いていました。どんなふうに違うのだろう?と興味深々でしたが、実際、セッションを受けての感想は両者とも感触的には同じように感じました。しかし、ムーブメントに入ってから、身体の変化はより大きく、そして徐々に自分自身の姿勢の問題点をはっきりと意識できるようになりました。
特に大きな変化は、5回目のセッションを終えてしばらくした頃でした。
上半身と下半身が、例えれば外れたコンセントがカチャッと接続するように、腰椎の辺りでつながるような感触を味わうようになりました。今までに比べて無駄な力が腰から抜け、胸を自然に楽に開くことが出来るようになり、身体的にも気分的にも心地よくなりました。
当初、ムーブメントのセッションを何回受けるか判断できなかったのですが、姿勢がある程度の統一に達したと感じ、結局6回目を受けて一旦セッションを終わらせることにしました。
ロルフィングを最初に受けた頃、問題となっていたムチウチ症の痛みは今もありません。
日常生活でも、たとえばパソコンを使っているとき「右肩が上がっている。」とか「腰椎の右側の背筋が緊張している。」など自分でよく気が付くようになりました。以前にはなかったことです。
私は趣味で気功をやっています。「形不正即気不順 気不順即意不寧」(体の形が正しくなければ気は順調に流れない、気が順調に流れなければ意識は安定しない。)。気功の言葉です。身体、気、意識を合わせることは気功の基本である、と言うことだと思います。ロルフィングのセッションを受け始めてから、このおよそ1年間、楽な良い姿勢をとれるようになったことは、私の気功にとても良い影響を与えているようです。
私にとってロルフィングは、より良い姿勢を探求することでした。健康はもちろんのこと、身体の形と内面のつながりを大切にするような気功や、(おそらく)ヨガなどをやっている方にはなかなか面白いものだと思います。少なくとも私はとても楽しむことが出来ました。
昨年~今年にかけてロルフィング10シリーズを受けました。
今まで悩みがあると精神面から解決しようとしてきましたが、ロルフィングで身体からアプローチすることで、身体がとても多くのことを伝えようとしていることに気付き、本当に驚きました。
ロルフィングを受ける中で、セッション以外の時間にも、身体のいくつかの部分に、過去の記憶や痛みのような感覚を感じることが多くなりました。
その痛みと記憶のようなものは、大きなエネルギーのようにも感じられ、流したい、手放したい、まるでその痛み自体が身体から解放されたいと願っているかのように感じるようになりました。
田畑さんにお話ししたところ、ソマティックエクスペリエンスという方法があり、記憶を言葉で表現しなくても良く、無理に思い出す必要もないのだと伺い、安全にトライできると思いました。
またロルフィング10シリーズ中、あまり感じたことのないとても安全な感覚を感じており、心から安全と感じる中でセッションを受けられるかも知れないと思いお願いすることにしました。
1回目のSEセッションは、ベッドに座り、視界の隅の見えるか見えないかの位置に田畑さんがいらっしゃる状態で始まりました。
ロルフィング終了後もたまに感じており、その時もあった右脛の痛みにまず集中して、田畑さんの問いかけに答えてどんな感じがするかを話していきました。
右脛のその感覚は、初めは痛く冷たく、次第に痺れが起こり、足指や膝、左足指へ移動したり右脛に戻ったり、を繰り返しました。
その間、呼吸にも変化が起こり、吐きやすくなり、お腹の中や、背中側まで深く吸えるようになりました。
気持ちが良くて、でも気持ち良すぎない、とても快適なバランスに近いものを感じました。
次第に怖い感じがしてきて、次は泣きたいような感覚になりました。
怖くて呼吸が苦しくて、田畑さんにお伝えしたところ、ゆっくりと周りを見渡して、足指を動かして、安心な視線の位置や足の位置を探して下さいとのこと。
首をゆっくり動かして周りを見ていると、恐怖はなくなり、最初よりも首が動かしやすく可動域が広がっていました。
安心な位置をぼーっと眺めながら、また右脛の感覚を見ていると、突然左耳にキーンと耳鳴りがしてきました。
その音を聴いていると、あるところで急に、周囲の音が深く、立体的に聴こえてきて、視界が水平にすっと開けました。
頭の周囲を円を描くように開けた感覚で、空間が自分を中心に球状に広がっていくようでした。
この時何もお伝えしなかったのですが、『自己治癒の力とつながった状態』と田畑さんはおっしゃいました。
気づくと更に息を吐くのが楽になっており、とても細く長く吐いていることに驚く自分がいて、そんな自分と距離を取った所に、冷静にそれを見つめる自分がいるように感じました。
引き続き、その感覚にフォーカスしていると、脚の痛みと痺れに気づき、また何となく怖くて不安な感じが出てきました。
それをお伝えしたところ、『呼吸6:脚の痛み4、くらいでその感じを感じてみて下さい』とのこと。
安全で広がっている空間の中で呼吸するのは気持ちがよく、その6:4くらい、をやってみるうちに、脚の痛みが怖くなくなり、不思議と穏やかに楽しい気持ちが湧いてきました。
最後に立ち上がり、歩いてみた時のこと、最初は久しぶりに歩いているようでパーツパーツがちぐはぐだったのが、歩いているうち徐々につながってきて動きがスムーズになり、特に腰と股関節、脛に今までと違う変化を感じました。
この日は最後まで座った状態で、田畑さんは私に触れませんでしたが、自分の中で起こる小さな感覚の移り変わりを、一緒に見守ってもらえている安心感がありました。
SE前と後の写真を見比べると、SE前は右脚に重心がかかっていたのが、SE後の重心は中心の方に動いており、右脚の痛みは、なくなった訳ではなくても溶けるような感じを感じていました。
その後1週間ほどは首の可動域が広くなったように感じ、肩や頭がすっと軽かったです。
また、2週間後に急に、幼い頃に父を亡くした体験とその時の感覚や気持ちが蘇ってきたことは、SEと無関係ではないのではと感じています。
それは自分でも驚くほどリアルな深い感情で、幼い時から長い時間持ってきたことが初めて分かり、人生で初めて心から父の不在と死を悲しみ、怒る感情が湧きました。
その時の感覚は、大きなものでしたが、感情や感覚に飲み込まれるのとは明らかに違っていました。
安全な中で、ただ悲しみ、怒るといった感じだったのが印象に残っています。
2回目のセッションも、前回と同じく、ベッドに座り、床に足を安定させて、首の向きと視線をゆっくり左右に動かし、呼吸を感じるところから始まりました。
1回目の始まりには、右足が安定しなかったのですが、今回は最初から右足の接地面がとても安定しており、安心感を感じました。
逆に左足は、なんとなく角度や接地面が定まらず膝に痛みを感じ、お伝えしたところ、それに意識を向けるようにとのこと。
呼吸の変化については、まず少し息が入りやすくなり、次第に吐きやすくなって肩や胸周辺の力が少しずつ抜け、肩や首の重さを感じる、という順番が前回と同じだと気づきました。
次に、腰の後ろ・背骨の奥の辺りに、ムズムズ感と姿勢をどう保ったら楽なのか分からない定まらない感覚が出てきました。
これは日常から、腰はもちろん、呼吸に関連した肋骨と胸の開き具合・肩の向き・立っている時の膝の曲げ具合などについて、頻繁に感じるわからなさです。
田畑さんにお伝えすると、その感覚に注意を向けておくようにとのこと。
しばらくすると、その感覚は太腿の奥へ移動し、背中の上の方へ、首の後ろへ移って行きました。
自分の立ち位置というか、楽な姿勢がわからないと、漠然とした不安がわきます。
身体を動かしてしっくりくる姿勢を探そうとするのですが結局は見つからず、また同じことの繰り返しでした。
不安を引き起こした感覚にフォーカスするのはとても怖く、とりあえず身体を動かしたり、別のことをしたりという対処をしてきましたが、その大元の感覚を見つめなければ、繰り返しになるのかも知れないと今回感じました。
考えてみると、それは普段とても不安で怖い作業なのですが、実際やってみると怖さを感じるのは始めのうちだけで、感覚への注意が深まっていくと、身体との繋がりや理由の分からない安心感がわくのでした。
また、今回のセッションでは内臓の感覚が大きかったです。
セッション中盤で、眼球に大きな疲れのような定まらなさが起こり、目を閉じながら眼球の向きを調整し、視線を下に落として眼球が落ち着いてきた時のことでした。
不思議と、左卵巣・子宮と右脚が繋がった感じがして、その部分にあたたかさを感じ、徐々に波のように内臓全体へあたたかさが広がって行きました。
すると、ふわっと視界が明るく広がって、空間の粒子が細かくなったようにも古い映画のように粗くなったようにも感じられ、空間は軽く、身体は適度に重く、とても気持ちが良い状態がほんのしばらく感じられました。
最後に、座ったままで腕をぶら下げながら上体を腿の方へ倒し、両脚の安定と力を借りながら、上体を起こすという動きを何度か行いました。
最初は上手く出来ず、腹筋と背筋など筋肉をどんなバランスで使えば良いのか分からなかったのですが、『内臓の力も借りながら』と伺い、内臓の力もイメージすると、とてもしっくり来る動きが出来るようになりました。
セッション後、姿勢に定まらなさを感じた時にどう対処したら良いか伺うと、呼吸はしっかり入って来ているかどうか、周囲の空間との関係性はどうか、違和感に向いた注意の割合を減らして感覚が届いていない所があるかどうか気付いてみることをしてみると良いとのお話が印象的でした。
姿勢が定まらないと感じることが多かったのは、筋肉だけで何とかしようとしていたからかも知れません。
空間認識について、私は子供時代から先天的に両膝脱臼が起きることがあり、膝が信頼できず、本来は上下左右前後にある空間ですが、安全のために足元方向に常に注意を向ける癖があることに気づきました。
身体のことは、筋肉や関節だけだと思っていましたが、内臓、空間までも確実に関連していることを実感しました。
セッションから1週間の気づきとしては、息を吐く分量が増えたように感じる点、以前より姿勢が安定している点、上と後ろ方向の空間を少しですが感じるようになりました。
前回から1週間後、3回目のSEセッションを受けました。
前回は内臓の存在を強く感じ、内臓と脚のつながり、内臓が腰や背中の姿勢をラクに保つための、大きな助けになることを、この1週間実感して過ごしました。
ロルフィング10シリーズでも内臓を扱う回があったかと思うのですが、その時はさほど内臓を自覚することはありませんでしたので、今のタイミングで内臓の感覚が出てきたことが嬉しく新鮮です。
また、2回目以降、喉に石が詰まっているような、首がしまっているような、何とも苦しく時には痛みを伴う感覚が起こることが何度かありました。
それはロルフィング10シリーズ終了後、ごく稀に感じてはいましたが、今より弱い感覚でした。
ふと子供の頃に、もっと苦しい同じような感覚を何度か体験したことがあるのを思い出しました。
ロルフィングとSEで、身体が安心して緩んだことにより、今まで長い時間押さえつけてきたおそろしくて見ることが出来なかった感覚が出て来たように思います。
心身共に『安全』と感じられることが、これほど重要だとは思ってもみませんでした。
喉の苦しさも、膝や脛の痛みも、今はこんなにも強く感じるのに、長年感じていなかった。
今では当たり前だなと思いますが、同時にものすごい驚きです。
◆セッション中
SEセッション3回目は、椅子に座った状態で行いました。
回を重ねるごとに、脚への信頼感と脚の強さ、脚と内臓のつながりが強く感じられるようになっています。
今回は、足の接地面のまだ奥、地面の奥から、大きな鐘の響きのような低く繊細な振動を感じました。
田畑さんから、右ももの外側に意識を向けて、それに合わせるように足の向きや位置を調整してみるように言われ、やってみました。
すると、右脚の足裏・脛の内側に不安感と、膝の奥にキーンと一点集中する痛みに似た感覚が起きると共に、右脚の外側には足裏から力強さと安定を感じました。
右膝のキーンとした感覚は脛へ移動し、次第に頭の右上、深度としては中間辺りへ移動、頭に不安を感じるようになりました。
それは上から身体を貫く重く大きな力で、頭痛とは少し違う感覚。右耳へ~額~こめかみへ、モゾモゾと移動し、虫が這うような何とも気持ちの悪い痛みと痺れです。
田畑さんへお伝えすると、その感覚49%:脚の安定感51%といった感じで意識を向けてみるようにとのこと。
しばらくトライしていると、急に目の前が、綺麗で安心な霧がかかったように明るく白っぽくなり、右こめかみの感覚と私だけが、その空間にいるように感じました。
気付くと痛みの感覚と、頭上から身体を貫く力は減っており、こめかみに軽い痺れだけが残っていました。
また、スーッと涼しい風が脛をなでているようにも感じました。
今回は、痛みや不安を感じた時には、内臓の感じにフォーカスするようアドバイスして頂くことが何回かありました。
今回の内臓感覚の変化の順番として、内臓が骨盤の方向へ下がっている感覚→内臓それぞれの間隔が程よく空く感覚→内臓が白く光っているような感覚→最後には内臓が適正な位置に上がったような感覚へと変わっていきました。
◆セッション最後の歩行
最後に歩いてみると、セッション前は脚がどっしりと重力を感じて安定し安心感がありましたが、セッション後には上への力・体重が少し軽くなったような脚の感覚でした。
帰宅中の駅の下り階段では、膝への信頼感が増したように感じ、降りやすくなりました。
◆セッションから1週間
セッションから1週間経ち、頭の上がふわっと軽いような、上へ手を伸ばしたくなることが多かったです。
反対に、上への感覚が薄れる事に気付く機会も多かったです。
軽い山歩きをした際、私は膝の不安から坂道も階段も下りがとても苦手なのですが、なんとなく以前より脚を信頼して下れたように感じました。
これからの上感覚がどうなっていくか楽しみです。
今回のセッションで印象的だったのは、下腹部の内臓の感覚です。
3回目から今回までの期間で、子宮や卵巣の辺りが冷たく感じていました。
セッション後半で、椅子に座り上半身を前傾させる動きをしてみた時に、
鼠蹊部が苦しく痛く感じて、スムーズに動けませんでした。
田畑さんのサポートもお借りして、その動作を何度か繰り返すうちに、
股関節を大きく動かして伸ばしたいという感覚が起こり、
実際にベッドに横になり、股関節や膝を伸ばす動きをしてみました。
その後、椅子で前傾姿勢になる動きをしてみると、
鼠蹊部の内臓の痛みが先ほどよりは少し弱くなっていることに気付きました。
最後に歩いてみると、来た時よりスピードが上がり、肩が自然と落ちて楽になり、
腹筋にスムーズに力が入るようになっていました。
◆セッションから1週間
今までは歩行時に腹筋と背筋の力の入れ方のバランスが定まらず、
ぐらついていましたが、腹筋に 自然と 程よい力が入った状態で歩けるようになっていました。
下腹部内臓の冷たさは今も感じていますが、前傾した時の痛みの質が違っており、むずむずする感覚があります。
ロルフィングを始めてから1年ちょっと経ち、変化したことを挙げたいと思います。
以前の自分からは想像もできないような変化がいくつもあり、特に精神面での変化に感動しています。
生きているだけで満たされていて、光や風や緑や海に感動して泣くなんて事は自分には一生起こらないと思っていました。本当に感謝しています。
・ハイヒールばかり履いていたが、徐々に履きたくなくなり、今は年に数回しか履か なくなった
・洋服の締め付けに違和感を感じるようになり、ゆるい服を着るようになった
・冷えに敏感になった
・疲れに敏感になった
(疲れやすくなったと感じていた時期があったが、疲れに対する感覚が鋭くなったからだと思う)
・声が低くなった
(声が心地よく体の中に響くような感じがする事がある)
・肩こりが軽くなった
・マッサージに行かなくなった
(安心できない人に体を触られたくないと思う)
・人混みが苦手になった
(今までは人混みが落ち着くと思っていた)
・海の近くに引っ越した
(小学生の頃から夢だった)
・自分の体を否定しなくなった
・セッション中に微細な感覚をとらえようとすることで、身体が驚くほど多くのメッセージを送ってくれている事に気付き、身体は細胞レベルで生きようとしていると実感した
・一人じゃないと感じるようになった
・今までは落ち込みや不安に飲み込まれ、心が敵になることが多かったが、心も私の命を輝かすために、身体とともに何よりも私をサポートしてくれていると強く感じるようになった
・死にたいと思う事がなくなった(本当に嬉しい)
・生きているだけで幸せと感じる事が増えた
(今までの人生でそんなことを感じた事はなかった!)
・光や風や自然の美しさに心から感動する
・母親との関係に向き合い始めた
・父親を亡くしたことを、初めて悲しむことができた
・人といる時に、過剰に自分を演じる度合いが減った
・自分と他人の境界が以前よりはっきりしてきた
・自分の安全を守ることを大切にしだした
今回は左ひざを立ててベッドに仰向け姿勢。
足元で田畑さんが左右に立ち位置を変えると、感覚に変化(あたたかさ、重さの感覚、しびれ、左右の感覚が整いだすなど)が起こったのが印象的だった。
◆左側へ田畑さんが移動すると… ・眼球の落ち着かなさ(→眼球の重さを一番感じられる所へ視線を動かしてみた)・左側の足裏から脚へ、手指から左腕へ、ずーんとしたエネルギーとあたたかさ(→左腕が重く沈んで行き、手のひらから下腕が痺れ、重く気持ちがいい)・胃が落ち着く感じで重くなる・左脚、膝下が重く痺れだす
下腹部(イメージとして卵巣と卵管の位置)にも変化が感じられた。 ますズキズキと痛みだし、氷が入っているようなとても冷たい感じからあたたかいような感じ、冷たすぎて痛い感覚、痺れ、痺れが足裏にも始まり卵巣卵管と足裏が同期しているような、連動している感じがした。
少しすると、両腕が私から自由になったような感覚が起きて、両腕を動かしたいように動かしていると、下腹部の痛みは消えていた。
◆セッション後の歩行
脚の感覚として、体が重くなったような、骨盤から下(横隔膜から下)に重く重力を感じた。最初は重くてうまく歩けなかったが、歩行を繰り返すうちに馴染んできた。毎回数分歩くだけなのに、この馴染む感じがすごいと思う。
また、左卵巣と卵管の中心の辺りに、集中した冷たさと、弾力が増した感覚が共存していた。内臓の弾力を感じるなんて不思議だけど、本当にそう感じた。
◆セッション後の写真
毎回セッション後に写真を見ると、身体全体から共通したイメージを受けると気がついた。セッション前は、身体全体の印象がぼやーっと散漫で、スライムみたいに下へも広がっている。セッション後は毎回、印象が身体の中心へぎゅっと集って、すーっと上へ伸びる。
前回から1週間しか経っていないのに、 やっぱり毎回散漫なイメージになるのが残念にも思われるが、行きつ戻りつ、ゆっくり変化して行く過程なんだな、と思う。
ロルフィング後から、痛みを伴う肩こりがなくなっていたが、SEを始めてからは、肩に重力を感じられるようになった。
以前は不安や緊張状態だと、すぐに肩に力が入り、上に上がって前に動き、胸が狭まって呼吸がしずらくなることがあった。
横から撮った写真を見ると、耳と肩の位置が揃ってきていて、上半身は膝とくるぶしより前にあった。
横から見た時のラインが、地面と垂直に揃うのがゴールなのかと伺うと、身体の姿勢や形だけを整えても、身体の内部がその変化に追いついていなければちょっと違うとのこと。
今は変化していく過程で、身体内部を含め身体全体が変わることで外から見た形は変化していく。
セッションの帰り道は、身体の中心軸に力が集った感じがして、歩いていても階段でも姿勢が決まりやすく、小さくぐらついたり、姿勢に迷いがなくなるのでとても快適。
◆セッションから1週間
ここ数年、股関節に違和感があり、横になって音が出るほど大きく動かすことが睡眠時に何回もあったが、その回数が減り、動かさなくてもムズムズ感が出ない日もあった。
あまり気心知れない知り合いと集る機会があり、自分では安全な人と楽しくコミニュケーションを取っていると思っているのに、両手足が末端から痺れて感覚が薄くなっていた。
しばらくこのことが理解できず、姿勢を少し変えてみたりしたが、痺れは止まらなかった。
今も思い出すと指先が軽くなり、感覚が薄くなるようにも感じる。
どこかで無理をしていたのか、安全と思っているつもりだったが少し違ったのか、よく分からない。
感覚がどんどん敏感になっており、身体が教えてくれる、身体が味方という感じは足下から心強い。こんな敏感な感覚を、子供の頃に感じたことがあると思う。
子供の頃は、恐怖を感じて感覚を押し込めようとがんばったり、頭で理解できなくてパニックになったり、感じないようにしたり、自分の身体をつねったりと、色々な対処を繰り返した記憶がよみがえってくる。
今の自分が抱えている苦しい感情や思い込みに気付くようになり、手放したいと思っているつもりだったが、手放すことへ、大きな不安と怖さがあることにも気がついた。
そんなことに気がつくと、何とかしたくなって苦しくなるが、気がつくだけで大きな変化だと思う。
SEセッション中、身体の小さな感覚の移り変わりを集中して見るという体験をすることで、怖い感覚や痛みは、少しずつ動いたり質が変わること、痛みや痺れが、あたたかさや広がりに変わることがあるのを見た。
SEを始めてから、ただ気がつく、それだけで本当に小さく変わって行く感じが確かにあると実感できるようになった。
今回はベッドにうつ伏せで、膝を中心とした脚にフォーカスするセッションでした。
小学生の頃から両膝脱臼するようになり、11歳で脱臼を抑える効果があるという手術をしました。
脱臼すると目の前が真っ白になり吐き気がするほど痛いので、避けたいのですが、
歩いていても、走っても、階段の上り下りでも、運動時はもちろん日常でいつどこで脱臼するか分からず、
いつも膝が信頼できず、脚も不安で精神的にも不安でした。
脱臼しにくい動かし方を探るため、脚の向きや動かし方など自分なりに工夫してきましたが、
いまいち分からないので、なるべく動かないことが安全!という結論に達したようにも思います。
大人になってから、走ったところを想像できない、とよく言われるのですが、
横断歩道を少し走るだけでも脱臼することがあるので走りたくなく、
でも皆と同じ日常のちょっとした動きに差が出ることで、少し傷ついてきました。
脱臼のきっかけについて、今回のセッションで鮮やかに思い出したことがありました。
小学生の頃、学校でいつも何となく、
でも確かに居場所がないような手持ち無沙汰な感覚があり、
そんな自分に対して、ストレスと罰したいような気持ちがありました。
授業中に机の下で、膝を強く触ると少しずつ脱臼するようになり、
次第に膝蓋骨の可動域が広がってしまい、大きく脱臼するようになりました。
その頃は自分を罰する意識はありませんでしたが、
セッション中思い出した感覚を、大人になった今の自分が言葉で表現するとするなら、
自分の存在が漠然としていて自分にも理解できないあやうい気持ちと 、
膝がぐらぐらする感じを重ねていて、
脱臼させている時にはなぜか少し落ち着く感覚がありました。
手術後、術前に比べて膝が痛むことがとても増えてしまい、
治るはずだったのに脱臼も頻度は若干減ったものの治らず、
自分の膝だという感覚が薄くなっていった気がします。
今回のセッションで一番印象的だったのは、
膝の内部の空間があることを思い出したことです。
膝蓋骨の下に大腿骨と臑の骨があって、そこに空間があること。
なかなか思い描きにくかったのですが、セッションから日が経つにつれ、
そのイメージが確かになってきました。
また、前回のセッション後に、 転職し新しい職場に通い始めたのですが、
変化がダイレクトに身体の感覚に響いてきたことが驚きでした!
例えば、仕事をしているときは、内臓や脚の感覚が確かに感じられるが、
通勤途中の景色を見ている時や職場の人を見ていると感覚が薄れ、呼吸が浅くなる、
そんな違和感も毎日連続していると慣れてくる反面で蓄積されて脚の感覚が薄れてくるなど。
今までは、望ましくないことがあってもその時は何も感じずに、
帰宅後や後日まとめて体調が悪くなり、原因が分からないことが当たり前でした。
違和感を感じた瞬間に、身体を通して違和感を実感できることが嬉しいです。
仕事が変わってストレス のかかる期間ですが、
この程度の体調と精神的変化でおさまっているのは、そんな実感があったからこそだと思います。
実感がつなぎ止めてくれていること、また違和感を通じて本当の事を伝えてくれることに、
身体に感謝しています。
仕事がきっかけになり、日々変化している途中なので、
今後もその変化の感覚を見られる自分でいたいと願っています。
今回はベッドにうつ伏せ姿勢で、骨盤が中心になったセッションでした。
今回のセッションは時間が経つのがとても早かったです。
SE1~2回目の時期、セッション中に感じている変化について質問されても
曖昧だった部分が、ここ2回ほどは、以前よりはっきりわかると感じます。
セッションから3週間の変化は以下です。
・お菓子が大好きで頻繁に食べていたが、なぜか美味しく感じないことが増えた
・昼食のコンビニ弁当などが不味く感じて食べなくなった
・好きではなかったお米が好きになった
・脚を組む回数が減った
・子宮と卵巣の冷たさが変化
(凍った金属のような冷たさから冷たいな位に変化、なんとなくその辺りに感覚も出てきた)
・首を締め付ける感じが少し軽くなった
SEを始めた当初は、身体がこの場でゆるんで大丈夫かどうか不安がっていたように思います。
日常生活でも、大丈夫な場所では、以前より力を抜くことができるようになってきました。
反対に、嫌なことに対する感覚が鋭くなってきたことにも、驚きとともに喜びがあります。
日常で今までの人生でどうしてこれができていたのだ!
と思うほど違和感があることもあるので戸惑いますが、
今までは自分の感覚を閉じて、耐えて、自分の感覚からくる判断ではなく、
世間や家族など自分以外の判断基準で決めてきたのだな、と思います。
うまい言葉が見つかりませんが、
どんどん嫌なことは避けられるだけ避けて、
出来るだけ好きなことだけして生きていきたいと思うようになりました。
自分が環境や人に合わせるのではなく、
環境に合わせてもらうような働きかけができるよう挑戦中です。
以前は1か10かという取り組み方が好きで、
1mmずつジリジリ変化していくようなやり方が自分にできるとは思えませんでしたが、
以前よりはイライラせず少しずつ、という感じが受け入れられるようになってきた気がします。
また、何年間か継続している心理カウンセリングで、大きな変化が出てきました。
自分の感覚とつながるのが早くなり、本当の言葉が出るのが早くなったからかも知れません。
SEを始める前は、自分の中にどうにもできない詰まり(例えばコルクの栓が強くされているような)があって、
流れないというか、どうにも変化できないような感覚があったのです。
そんな感覚が、流れだしてやっと外に出せる、やっと気がつける、受け入れる準備ができたと感じることが増えました。
まだ詰まりを感じる部分(子宮卵巣と首と肩か胸)もありますが、今後の変化があるかないか、どちらでも気長に楽しみにしたいと思います。
◆セッション中
ずっと仰向けで、上半身についてのセッションだった。
いつものようにベッドに接する体の感覚がを感じることから始まった。
呼吸が吐きやすくなり、どんどん背中がベッドに接する面積が増えるのが気持ち良い。
面白かったのは、田畑さんが下腕をサポートしてくれ、肋骨の後側を内蔵側から押す感じで、腕を前に押し出す動き。
肋骨同士や、肋骨と肺の間の空間が、広がり強くなるようだった。
ここに空間があったんだ、という気づきと、その空間と接する部分の感覚が自分に近くなっていくのが心地よかった。
呼吸について、田畑さんのおっしゃったことを意識し、感覚に集中すると呼吸は浅くなり、なじむと深く吸い吐きしたくなる、いつもこう。
集中すると浅くなるのに苦しさがないのが面白い。
日常で深く深く息を吐けることがなかなかないのも気付きで、セッション中に深く吐いた時の、心地よく力が抜けてこの体そのままで安心、という感じも気持ちが良い。
次に、両方の肺の間の空間と感覚、間にある心臓に意識を向けていった。
心臓は命の象徴のようにも思ってきたのに、今までの人生で心臓の感覚に意識を向けたことがなかったことにもかなり驚いた。
柔らかくあたたかいピンク色の肺に守られるように、肺よりあたたかな心臓が鼓動しながら中心にある感じ、確かな命の感覚があって安心だった。
次第に、肺の内側に熱さが起き、首や右半身、胸に広がった。
首の熱さはひりひりに近い熱さになり、だんだんと苦しさの前兆や不安に変わった。
SEを始めてから、首の感覚を感じると不安や悲しさ、頭を大きく左右に振って感覚と感情を振り飛ばしたい衝動が湧いてくる。
どうしようもない過去や、傷ついた自分が湧いてくるようで、怖くて仕方ない感じ。
しかしSE以前は首の感覚にフォーカスするなんてことは出来なかったので、感じるだけで変化だとも思う。
次に、膝を立てた姿勢で「膝の内側にある膝蓋骨と膝の後ろの皮膚の間の空間を思い出して、足親指の辺りの骨の間の空間を思い出して」をやってみた。
しばらくすると、不思議なのだが、虹色のプリズムが見えて、足からふわっと優しいあたたかな感じが膝へ、骨盤へ、上半身へと広がり、気付くと首の熱さは感じなくなっていた。
頭を左右からサポートしてもらった時、頭蓋骨の力が抜けて気持ちが良くて、なんとなくサポートに甘えてしまいそうになった気がした。
すると田畑さんがすっと離れて、言葉で書くと冷たい感じがしなくもないが、そうではなくて、「今あっちにもたれかかろうと行き始めていたな」となんとなく気づけて、そのタイミングで引いてもらったことに感謝と安心を感じた。
もしかしたら深読みしているかもしれないが、私は長い間もたれる人間関係に慣れているんだ、と感覚で納得した。
もたれること、もたれてもらうことが深い関係だと思ってきた。
最近そんなあり方に小さな違和感があるようなないような気がしていたが、感覚でそれを感じることが出来たような気がした。
いつもレポートで、〜気がした的な表現ばかりで恐縮です。
◆歩行時
いつもは歩行1回目はゆっくり接合部を確かめるように歩くのに、今回はさっさと歩いていた。
関節が滑らかにかみ合って、動きがスムーズでふわりと軽い印象。
角度なども、迷いなく動く、今までで一番快適な歩行。
視界について、普段は前と下を中心に視野が狭く集中しているが、セッション後の歩行時は360°空間と意識がふんわり広がっている。
すると眼球と眉間、頭が軽くなるのが心地良い。
◆その後
運転中、骨盤とお腹の辺りの、肋骨と内臓がふにゃふにゃでつぶれて苦しい、姿勢が定まらない感じがあったが、最近少なくなってきた。
8月から転職で車通勤に変わり、日常で歩く距離が大きく減ったことで、筋力が急に減ったせいかと思っていたが、きっとそうではなかったのかも。
セッション後に田畑さんがおっしゃっていた、生きるための筋力はトレーニングなどしなくても衰えないというお話になんだか納得。
先月は休日にたくさん歩くと、とても疲れてしまっていたが、今月はほとんど疲れなくなった。
なんとなくではあるが、上半身の肋骨と内臓のサポートが以前より増えたように感じる。
早いものでもう8回目のセッション、もうじき終わるのかと思うと寂しくもある。
少なくともセッションの時間だけは、安心して感覚を開き、どんな感覚や思いが起きても大丈夫と感じられた。
日常にもそのような時間が増えている。
感覚を開くことは、時には自分が傷つくことになるので危険だと感じてきた。
自分の人生は同じ時間の延長線上にあるはずなのに、時期によりばらばらの別の人が演じていたような強い違和感と不安をここ数年感じていた。
思い返した時に色濃く残っている時期は、感覚を開けていたという共通点が見えたら、徐々に自分の人生に連続している感覚が湧いてきた。
色々なことが関係していると思うが、夏の終わり頃から、自分の大切にしたいことに向き合う怖さが湧いても大丈夫という感じが以前よりは強くなっている。
また、SEを始めた頃に気になっていた、子宮卵巣の冷たさが、以前よりあたたかくなって体温より少し低い位になっている。
膝に集中すると感じていた恐怖と自分はだめなんだという思いも、実感が薄くなってきた。
今月は、意に沿わないことをする時間が増えたり、振り回されてしまう時間が多かったが、体の変化として、腰と背中にぎゅっと力が集中して抜けなくなり、肩が慢性的に痺れてきた。
今までもこのような体の感覚はよくあって、ただ疲れているだけかと思っていたが、それでけではないかも。
意に沿わないこととバランスを取ることにエネルギーを使うか、意に沿わないことをしないで物理的にも生きることにエネルギーを使うか、この2択ではないかも知れないが悩ましい。
セッション中に感じるような、身体がゆるんで感覚が開いているけれど安心、という状態を増やせたら嬉しいと思う。
◆セッション前の体調
体調が良くなく、こんな状態でセッションを受けるのはもはや申し訳ないのでは、
というほどでした。
・頭がぼーっとして、とても感覚が薄い
・眠い
・頭にモヤがかかったようなイメージ
・セッションへ向かう道中、左膝が2〜3回脱臼。姿勢が定まらずぐらぐらする。
・背中が痛くて、夜になると肩が痺れて感覚がなくなる
・なぜか脚が筋肉痛
◆セッション中
仰向けで、右膝を立てて安定する位置を探す。
外に倒れてしまいそうで、かなりぐらぐら、
筋肉を使うし疲れて面倒な感じがしたのは少しの間だけだった。
「不安定で大丈夫、バランスを探して」と聞いて、だんだんと落ち着きだした。
かかとと股関節に、ふくらはぎの筋肉の重み、膝の重みを休ませて、
中に通っている太い神経も休ませる。
眠くなってきてしまったところで、
「起きているけど、筋肉も脳も休んでいる状態を、味わってみて」と聞き、
そんな状態があり得るのだと、とても驚いた!
そんな状態があり得るなんて、思ってもみなかった。
疲れたらとにかく寝るものと思っていたが、いくら寝ても疲れが取れなかったことと関係あるかも。
次第に、胸が重たくなり、肋骨や肺や脂肪の重みを感じた。
すると、胸から温かさが広がった。
ふくらはぎの皮膚感覚が湧いてきて、少しジンジンした。
それが太ももへ、骨盤の中にも広がった。
座位になり、上体を前に倒し、足の力を使って起きてくる動きをやった。
ロルフィングの時に初めてやった時は、とても難しかったっけ、と思い出した。
今回は、時間がとても短く感じるセッションで、
時間の感じ方が毎回違うことが不思議です。
◆歩行時
足の感覚が変わり、歩きにくい。
セッション前の筋肉痛と、違う位置が痛い。
違うところを使っているんだろうと思った。
セッション前と比較して、足裏がベタッと床に重く着いている。
下に重みがあると、落ち着く。
◉歩く練習
かかとで着地→爪先で地面を離れる=木馬を横から見るイメージで、
踏み切る時に、もう少し爪先までいってみる、という練習をした。
頭の斜め前に、矢印が丸く伸びていくイメージとのこと。
言われてみて初めて、自分の歩き方が、確かに爪先まで行かないものだと納得。
重心が踵寄りで、その方がなぜか断然落ち着く。
練習してみると、
「前に勢いを付けるなんてとんでもない、
こんなに堂々として大丈夫なの?
目立ってしまう…」とてつもない不安な気持ちがして、
小学生の頃の、なるべく息を殺して目立たず隠れていたい感じが思い出される。
笑ってしまうほど、この動きがどうにもうまくできない。
この動きは勇気がいる。
でも、こんな風に動けたら、もっと自由になれて気持ち良いだろうなと憧れる。
◆その後
◉当日
・頭が軽くなった、頭の周りの空間がはっきりしてきた
・首と肩の痛みがほとんどなくなった
・安心して歩けるようになった
・嫌なのにやっていた、小さなことに気がついた
・肺の奥まで入る呼吸という感じがして、空気が美味しい
◉体調不良
セッションから2日後から4日間、ここ最近にしては珍しく、
大きく体調と精神バランスが崩れた。
疲労度としては少し疲れている程度だったが、
とにかく全身が重くだるく、偏頭痛や耳鳴りまでしてきた。
精神的な落ち込みも大きかった。
4日の間、あまりの悪さに今後の心身が絶望的に不安になったが、
1日休んだら徐々に体調が改善し、その後1週間ほどで体調が普段通りになった。
今までならば、このような不調はもっと長く続くはずだった。
何が変化したのか、はっきりとは分からないが、
確かなのは自分の奥底にある生命力を仄かに感じること。
どちらが先かわからないが、身体に信頼感も感じる。
以前と比較すると、確かさの感覚が出てきた。
それは今まで感じてきた確かさとは違う確かさで、
自分自身に感じる確かな感覚は、幸せで安心です。
もっと感覚を開きたいを思うが、
仕事や家族との関係、嫌なことをしてストレスが起きると
感覚が閉じてゆくのが分かった。
◉ぐらつき
私は日常生活で歩く程度しか身体を動かさないのだが、
ここ3ヶ月は平日の車移動が多く、更に歩く機会が減っていた。
以前は、このような時期が続くと、
体の芯があるのかないのか感じられなくなった。
腰痛や肩こり、脚の痛みが出たり、
常に姿勢が定まらず、歩行時はぐらつき
立っていてもどう立ったら良いか不安で、
座位でもお腹の辺りがぐらついて不安という状態だった。
しかし、最近はぐらつくのは、最初のほんの少しの時間だけで、
姿勢や居どころが定まらない感覚は少なくなっている。
感覚が薄くなると、ぐらつきが出るように思うので、
以前教えて頂いたように、首を左右に動かして周りを見たり、
着地している足を動かしたりすると、感覚が変わってくる。
◆気になること
・喉
喉に苦しい感覚が起こることがある。
熱いような、喉が締まるような、言いたいことがどうしても言えないような、
記憶があるようなないような、そんな感じです。
・足
足の感覚が感じられなくなることが多いが、もっと感じられるようになると嬉しい。
・胸
呼吸について、胸に息がたまっていて、吐いても吐いても抜けきらないと感じる時がある。
抜きたいのに抜けなくて苦しい。
◇セッション前
・呼吸が吐ききれない。
・喉がつまったようで苦しい、痛い。
何か嫌な記憶があるようなないような、思い出そうとすると、あと少しのところで霧がかかったように思い出せない。
◇セッションで印象に残ったこと
・両膝を立てた仰向けで、脚からスタート
・「骨と骨の間に意識を向けて」 「骨の中、内側に意識を向けて」
骨に感覚があるとは思っていなかった(骨折したら痛いのに)
・右大腿骨の内部をイメージしていると、骨があたたかく、柔らかく、軽く感じて、
骨の表面も軽くなった気がした。
左大腿骨は、気づきにくかった。
・足の甲と、手の甲に田畑さんが触れてしばらくすると、首のつまりが軽くなり、なんだかほっとした。
触れた箇所とは別の、意外な部位に変化が起こるのが不思議でおもしろい。
・いつものように、徐々に足裏がベッドに着いてゆき、
背中の接地面が広がって、今回は特に、腰・肩まで広がり気持ちが良かった。
●呼吸の変化と電気的なしびれが起きたこと
セッション最初、漠然とした呼吸の吐きにくさ。
→ 足を扱って頂いているうちわりとすぐに、胸が重くなって吸いやすく変化。
鎖骨上と首に、苦しさが残っていた
→ 腕骨の内部に意識を向けているうちに、左右鎖骨の交点(のど)に、小さくて硬い、黒く重い石のような感覚が確かにあると感じた。
→ 石の箇所が、痛く苦しく
→ 腕を扱って頂いている間、少しずつ苦しさが薄れてきたが、まだある。
→ 頭頂へ向かって足の力を借り、息を吸いながら押し上げる動きを数回。
→ 骨盤内の、あたたかく柔らかなピンク色の安心感を感じ — 頭蓋骨 と骨盤内が連動している感じがした。
→ 急に、頭頂から皮膚にビリビリと軽い電気的なしびれが起きた。
頭皮と顔の皮膚が、じんじんして、子供の頃の慢性的な偏頭痛と寂しさを思い出した。
→ 片腕をななめ上前方へ、田畑さんにサポートしてもらいつつ押し出す動きを数回。
ビリビリはそこにとどまっていたが、動きにより、振り払えるようなイメージで気分が少しスッキリ。
→ 首の右側面が、漠然と熱く痛くなってきた。
首を左右に動かす。
「肺が一緒に動くのを感じて」とのこと。
→ 痛みが集中してくる
(のども首も、痛みが集中してくるのが不思議)
記憶につながっていくような短い時間で、痛いのに、安心で楽しい感じもした。
思いもよらないタイミングで、思いもよらないことが出てきて、驚くのだが面白い。
◇歩行
肩と骨盤が、互い違いに、大きくスムーズに動く!
仰向けでやったのと同じ動き(片腕をななめ上前方へ、田畑さんにサポートしてもらいつつ押し出す)を、歩きながらやってみた。
両腕をななめ後方下へ、田畑さんの手を押しながら、歩行。
霧が晴れるように、 頭の斜め上前に、空間があったのだ!と実感。
空間が私の近くにきた、突然空間ができた、という感じで気分が良くなった。
先週の歩行時は、斜め前上へ伸び上がるような感覚で歩いてみるよう言われ、その動きに精神的にかなり抵抗があることに気づいた。
今回は、先週ほどの抵抗はなくなり、頭の上が、軽く明るく変化した!
◇セッションから1ヶ月間
・セッション後、のど–眉間 の連動を感じる。
・骨の内側の感覚が出てきた。
・精神的にハードな1ヶ月だったが、身体の感覚に注意を向ける時、以前より早く、集中できるようになった。
身体のサポートを感じる。
特に足の安定感(ただ立ちやすいとかではなくて、なんというか、余計な力を入れなくても地面に足が着いている)を感じられるようになった。
・心理カウンセリングで、のどの感覚を扱った訳ではなかったのに、結果的にのどの感覚と記憶に深く触れることができた。
気づきもショックも大きく、その後も尾を引いている。
しかし、のどの感覚は正体不明の苦しさではなくなったことは良かった。
今も苦しいので、早くなくなれ!と思ってしまうが、変化していくのではないかと思っている。
セッション前
・年末年始休暇中に、全身に電気的な痺れが1週間続いた
近年まれに見ない疲労感で、もう頑張れない、余力が一滴も残っていないように感じた。
その感覚がなんとなく続いていた。
・のどが重苦しく圧迫感があった
セッションで印象に残ったこと
・片膝を立てた仰向け姿勢で左脚からスタート
・膝を頂点に、腿の重みは骨盤の関節へ、脛の重みは足首へ、脚が等しく分かれて気持ちが良い。
手放せた気持ちよさに似ている。
重力は下へかかるはずなのに、いつもは腿の方へ重みがかかっているように感じる。
・足首の内部、くるぶしの間に意識を向ける。
・ふくらはぎを左右からサポートしてもらい、それぞれ内側と外側へあずけて呼吸をしていると、股関節が、外側へふわーっと柔らかく広がっていった。
骨盤の大腿骨がはまっている部分が軽くなり、その場所自体が広がった感じ。
・のども変化(あつい→冷たい→あつい)
●骨盤が震えだしたこと
・セッション中盤で、左肩と頭を支えてもらいながら、左肩は下げる動き、頭は右上に押す動きをした。
すると、「肩を縮めたい、いたたまれない!」気持ちになった
「その動きをした時に、動く筋肉や感覚を思い浮かべて」とのことでやってみた。
・首の左サイドに変化
ひどいコリ、血流が止まりそう、かたい、圧迫感、痛い、苦しい、かるい痺れ、悲しい気持ち(私は目立ってはいけない、「ごめんなさい」)、涙が出てきた
自分の存在感を広げてはいけない、広げられない悲しさやそれで起きた出来事が、大きくとても漠然とイメージされた。
悲しさは不安な気持ちに変わり、鎖骨の交点の喉の奥に移動して、苦しい圧迫感へ変わった。
首をゆっくり左右に動かして、落ち着く位置を探す。
セッション中、悲しさや不安な気持ちが出てきた時に、首をふると、割りとすぐに気持ちが落ち着く。
不安や悲しみに飲み込まれてしまいがちだったが、セッション中のこの経験が、感情はそこまで怖くないという実感に少しずつつながり始めた。
首の向きが左寄りに落ち着くと、骨盤がプルプル?カタカタ?小さく震え始めた。
とても小さな動きを伴う震えは、骨盤内の内臓へ移動。
内臓の膜が震え、徐々に内蔵内部に、背中側の内蔵も震え始めた。
それの振動がまた骨盤へ伝わっていく…
初めての感覚だったが優しい振動で、気持ちがよく小さな開放感があった。
その間、首を動かして右を向いたり、のどの苦しさ数値がどれ位か聞いてもらう。
のど苦数値 10 → 7 → 3 → 3 → ラストも3
気づくと振動は落ち着いていた。
・右足でも同じことをして座位へ
右足に集中しているのに、左脚や左股関節に広がりや動きがあって面白い。
◇歩行
・脚
脛の骨~膝関節と骨~大腿骨 まで、きれいに中心の芯に重みが乗っていると感じた。
足首や膝の関節の動きもスムーズで、とても気持ちがいい!
「背骨の動きがよくなったように見える」とのこと。
・ワーク
脛を軽く押さえていてもらって、歩き出すように前に出る・後ろへ下がるというワークをしました。
その後の歩行では、膝下部分が膝からぶら下がっていて、簡単に動くという印象に変化。
鎖骨ラインと、腰骨ラインも前後に動きやすくなった。
◇セッションから1ヶ月間
・腰
背骨の腰の辺りを、緩めることが多かった。
いつもの座り方だとすぐ腰が痛くなるようになったのが不思議。
S字カーブをきつくする姿勢に、気持ちの面でも長年落ち着きがあったのだな、と実感。
ぎっくり腰になるたびに、接骨院の先生にカーブがきついとか、背筋に比べて腹筋が弱すぎると言われていた。
姿勢を変えるようやってみたこともあったが、しっくりこず定着しなかった。
前回のセッションでベッドに座った時に、腰の部分を触って「この辺りに呼吸を入れる感じで」と言われて、力を抜いてみた姿勢を取ったら、なんだか突然、徐々にしっくりきた。
余計な力を使わなくてよく、楽になった。
腰から肩へ、上半身が少し広がったというか、ふんわりと軽くなってきたように思える。
・のど
のどの奥にある固く重い圧迫感が、少し変化してきた。
今まではのどを意識すると確実に大きな圧迫感を感じ痛く苦しかったが、位置が5mmくらい下がっているように感じ、
圧迫度が10 → 8くらいになった。
・肩
・セッションから1週間
肩が軽い、やわらかい感覚。
眼球に力が入りすぎていなく、ふわっと楽。
肩に力が入っていることが常だったが、あれ、肩が軽い、と感じることがあった。
肩というより、のどと首の変化が肩に影響しているような感覚もある。
・呼吸
呼吸が浅くなったように感じているが、呼吸の効率が上がったようにも感じられ、一生懸命に吐いたり胸いっぱいに吸わなくても普通に大丈夫な状態。
肩が軽くなったこととも関連がある気がします。
臨床心理士として日頃クライエントさんの抱えるストレスや傷つきについてお話をうかがっています。そのため、自身の中にいろいろなエネルギーをとどめ過ぎないように、心と身体のバランスを整えることを心がけています。呼吸法、ストレッチなど自分でもいろいろと試みていて、SEもその一つとして体験を希望しました。
ことばでのやりとり中心のカウンセリングと大きく異なり、SEで悩みや不安などについて深くお話することはありませんでした。セッション中ずっといすに座り、プラクティショナーの方の導きで、身体の感覚に意識を向けていくことが中心で、プラクティショナーの方に触れられることも全くないセッションもありました。
それなのに、セッション後は毎回全身がほんのりあたたかくなっていて、運動をした後のような、空気がたくさん胸に入ってくるようなさわやかな感じがしました。座ったままなのにそれは不思議な感覚で、子どもの頃の体育の後のような爽快感がありました(汗をかくこともなく、さわやかな感覚だけがあります)。その感覚を味わうのを楽しみにセッションに通いました。5回目のセッションの後、胸が大きく開いてそこに道ができて空気が直接入るようになったと感じる程呼吸が楽になりました。その後のセッションで、目を動かすワークをした時には少しクラクラして、いろいろと体に起こる変化に少し不安になったこともありましたが、順調に呼吸が楽になり、肩のこわばりなどもなくなり、体の心地よさを感じるようになりました。
強い緊張場面などではまだ呼吸が浅くなり声も出しづらくなる傾向がありますが、以前はそちらが日常的な状態であったことを考えると大きな変化がSEの体験を通してあったことをあらためて思います。身体の感覚を意識していくことは、自分で行うことですが、プラクティショナーの方が視界の端で「そう、そう」とうなずいて見守って下さっている様子がほんの少し見えることから「これでいい」と思える大きな安心感を得ていたと感じています。
ことばにならない何かが心にある時、身体の感覚に意識を向けてエネルギーを解放していくSEが助けになることを体験することができました。ありがとうございました。
SEを1・2週間に1回のペースでしばらく継続して体験させていただきました。SEを継続していく中で、呼吸が腹式に変化している様子が感じられました。その感じになかなか慣れませんでしたが、体はその方が楽ですし、時間の経過とともに新しい呼吸のあり方にも慣れることができました。
その他には、目に映るものの彩度が増したり、頭痛がやわらいだりといった変化を経験しました。それらの変化も、呼吸の変化と同じくはじめは慣れなくて、こんなに感じ方が変化して私は大丈夫だろうか・・と不安に思うこともありました。しかし、その不安もSEのセッション中に、今の感覚に集中し、新しい体の感覚に気づいて、そこにとどまっているうちに、自然に消えていきました。そのような変化→不安→落ち着きという体験を幾度も経験することができました。
そして、SEの体験を通して、今私の心には、心配にはなるけれど、何とかなるだろうという自分の力に対する安心感、それは自信というほどの堅固なものではありませんが、心の奥で深く確信している感じがあります。
目の前に難しい課題がある。不安もあり、心配もある。そんな時、以前の私は「きっとできないだろう」と思っていましたが、今は「やってみないとわからない」と思うようになりました。それは小さな気持ちの変化のようでもありますが、とてもはっきりとした違いを感じています。ことばのやりとりがほとんどない中で、このような認知・意識の変容が比較的短期間で起こったことは驚きでした。
身体の感覚を意識する新たな体験のそばでいつもプラクティショナーの方の見守りと導きがあったことを思います。貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。
Advanced Rolfing5回シリーズ終了後に,継続のセッションをお願いされた時に,
「自分が信用できない」
と仰ったことに対しての補足説明と共に最後のセッションでの印象的な体験のレポートをお送り頂いたので,ご本人の許可を得て,以下紹介させて頂きます。
→
長年の頭痛治療で、片頭痛・緊張型頭痛から頭痛薬による薬物乱用頭痛と診断され、頭痛薬の服用をやめたうえで、頭痛の予防薬(抗うつ薬・抗てんかん薬)と鎮痛薬での薬物治療を受けていました。
頭痛薬の服用を1年近く中止しても頭痛が続いていたこと、頭痛の名医と評判の医師からの暴言、
また、医師を変えても結局は同様の薬での治療であったこと等から、通院を止め、なんとかしたい
と思いながら毎日2~3回は頭痛薬をのむという生活を続けていました。
田畑さんのセッションを受けて初めて、薬なしに頭痛がないという経験をし、以後、頭痛があっても薬をのみたいとは思わなくなりました。画期的な変化で、このことも大変感謝いたしております。
しかし、また以前のように、痛いのだからどうしようもないと投げやりな気持ちになり、頭痛薬を使い始めるのではないかという不安もあり、継続をお願いいたしました。
以上「自分が信用できない」ことについての長い説明です。
さらに別件ですが、土曜日のセッションで不思議な体験をしました。
田畑さんが私の頭を持たれ、その手に頭を預けていた瞬間、自分が心地よい場所におり、頭をそっと優しく支えられて生まれてくるイメージが浮かぶと同時に、私はこのように生まれたかったのだと強く感じ泣きたくなりました。また、自分が向き合っていない、避けてきたということがわかったとも思いました。何に向き合っていないのかは曖昧です。
泣きたい気持ちを抑えこんだように、抑え込んでいるということも感じました。
これは何かできすぎた話に思えて、当日はお伝えしなかったのですが、私にとって印象的な出来事でした。
突然長々と書き連ね失礼いたしました。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
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