2025年8月30日のTuning Board™を用いたRolf Movement ワークショップに参加されたMさんからのレポートをご紹介します。

▽ 初めてのTuning Board ▽

1回目・シンプルに乗る乗りたてのときは集中力が必要で、ボードの感覚を体と頭で探していて、だんだんと頭で意識する感覚から、体主観になっていきました。バランスをとっていくうちに、足の裏のいろんなところにボードからのレスポンスを感じるようになりました。力の使い方・伸ばしたいところリラックスしたいところ試しながら、心地よく感じる体勢を動的に探し続けていると、ボードが自分の体の様子を返してきて、対話のようなものが常にあり、遊具のような楽しさがありました。「こういう姿勢をとろう」という意識を捨てると、「体がいい感じ」と思える状態を探っていく意識になり、「いい感じを感じる身体の使いかたって、けっこう自由にあるのでは?」と思う感じがしました。呼吸がどんな感じが訊ねられたとき、呼吸がリラックスしつつも、腹筋がすこし締まっているような感じで、お腹の真ん中にボールを掴んで固定しているような安定性を感じました。ボードから降りると、動かない床と体に戸惑いを感じがしましたが、腰や関節の位置、胃のあたりの伸びが感じられました。膝の位置が乗る前より狭い感じがしたのですが、脚全体・股関節・上半身と、方向が統一されている感じがして、視界がすっきりした印象でした。

 2回目・膝曲げと腕を前方に上げる姿勢膝を曲げると、足首あたりの緊張と、膝周りの筋肉が柔らかくボードに順応する運動が生まれました。直立の姿勢よりもお腹まわりがリラックスして、更にボードに慣れていきました。足の親指の筋がすこし頑張っている感じがしたのですが、脛のあたりを触れてもらったら消えていきました。続けて、腕を前に上げてみたときは、あまり目立ったものは感じなかったのですが、体を動かすのがかなり軽くなっているのを自覚しました。ボード上で動くとき、特定の部分を意識すると不安定な心地になりそうなので、全体を使う意識が常に生まれて、それが体を柔らかい ひと塊りで動いているような感覚に繋がりました。再び直立に戻ると、ますます体とボードが馴染んでいて、心地よさと楽しさが増し、いろいろと試して動きたくなりました。レスポンスを感じないほど静止することもできるのかな、とも思いましたが、たぶん、体は常に、筋肉や血流が脈打っていたり、エネルギーの流れは止まっていなくて、細かな体の動きをボードのレスポンスを通じて感じ取っているように思えて、反応を知りたい気持ちが湧き続けました。ボードとの一体感と、自分の体の客観性がとてもおもしろいと感じました。 ボードに乗っている人を見ていると、繊細に空気感や印象が変化しているのを感じられ、それも興味深く思いました。  目線を変えたり、景色の変化や匂いや周囲の動きを感じたり、ささいなことで体のバランスは変化するのだなと思いました。ボードに慣れていくうちに、意識をしなくても集中できて、リラックスしたバランスを保っていけそうな印象でした。普段の生活の中でのニュートラルの取り方の練習のようなものにもなりそうだと思いました。 ボード上での動きは、筋肉を使っているところもありつつ、ストレッチをしているような効果も感じられました。ワークショップ後は脹脛あたりがほんのり疲れていて、じわじわ体を使っていたんだなと思いました。普段でも体を自然と全体的に使っているような感じがしますし、調子によっては、意識的にやわらかい全体性を求めて体を動かそうとする瞬間も生まれるようになりました。

 △ 以上です △