第7回目

前回のセッション以来、机に座ってラップトップに向かう時間が長く、首を突き出す姿勢になってしまっていた。その度に姿勢を直すのだが、それよりも机をスタンディングデスクにするとか、根本的に変えた方が良いのだろう。

セッションに向かう途中、かかととくるぶしが痛い。折角足の指が開き、指の付け根を使って踏み締められるようになったのに、思い切り歩けず残念だ。

すっかり忘れていたが、小学校6年生の時に左足を捻挫して数ヶ月間後遺症が残ったことがあった。4年前にも右足首を捻挫している。今回のこの痛みは古傷と関係あるのだろうか?

今回は移動中に座ったまま眠ったりして、少々首に負担がかかって痛む。慣れっこになってしまっているのだが、考えてみればそれ自体が無茶な習慣だ。

セッション開始。左側と右側に施術者が立ち、スタート位置を決める。左側はざらざらした感触で、右側は温かい液体が流れるように感じる。触れられていないが、脚がガクッと動くポイントがある。

最初は脚や腕に触れられる。施術者の左右の手で二つの点に触れられているのに、第三のポイントにも触れられているように感じる。第三のポイントは冷たく感じる。

本日の目標は頭部の調整ということで、頬、左右の鼻の穴の中、左右の上顎、下顎に触れられていく。

まず鼻の脇から頬骨にかけて触られる。指先が非常に繊細で柔らかい感触なのに驚く。

次は鼻の穴の奥に施術者の指が入り、喉への空間を意識しながら骨の重さを感じるよう指示される。上下左右の歯茎も同様に、骨の重みを感じながら喉への空間を意識する。

最後に施術台に腰掛けて、消化器官が一本の管になるよう意識する。食道から胃、胃から十二指腸、小腸、大腸、肛門と、背骨の前で位置を意識する。

鼻から吸った息が喉の奥に当たる。これも喉から気管支・肺に空気が行き渡るのを意識する。

背骨・気道・消化器官の位置関係を意識しながら呼吸する。飲食時以外に消化器そのものを一つの管として意識すること自体が初めてのことだ。体内に意識を向けながら静かに呼吸する。情報量が多くて集中が途切れてくる。

すると、前々回に続いてイタコの口寄せのような現象が起き、口先が激しく不随意運動を始めた。声は乗せずにしばらく動くままに任せていると、何かの塊が口から出て行った。この塊と自分との間には双方向にエネルギーの交換が起き、不要なものを見送った、という実感があった。それ一回では出切っていない感触があり、再び不随意運動が起きる。今回も何かの塊が口から出たが、初回のようなエネルギーの交換があったという実感はない。

この件を田畑さんに申告する。「残りの3回で出るといいですね。でも出た方がいいのかどうか。」と田畑さん。

その塊自体が何なのか、分かる場合もあれば分からない場合もあるので、力まずになるがままに任せておこうと思う。

足は痛むけれど歩いて帰路に着く。交通量の多い道路脇で歌うと音域が伸びている。実践では使えない声質だが、高音はBb7、C7、D7まで一瞬出ることがある。また、一つの子音から別の子音へと口の形を変化させる時、一つ一つをスムーズに繋げられるようになっている。

吸った空気を目の涙腺のあたりからも出せるように感じる。

帰って鏡を見ると鼻筋が真っ直ぐになっている。

田畑さんの指先の感触を自分で再現しようと思い、色々試してみる。