ロルフムーブメント」カテゴリーアーカイブ

こちらで提供している技法を整理すると

空間身体学 (Spatial Somatics™)

・空間に対して広がりを持つ存在として身体を捉え、その在り方を研究する
・身体は空間から孤立した存在ではない
・身体のバランスは、外部環境との絶え間ない相互作用によって成り立つ
・それらの関係性の中で身体を動的な存在と捉え、身体とは何かを動的感覚による実践的体験を元に探求する。

  • 片山洋次郎先生との共同宣言から引用

The Art of Yield (Yielding embodiment®)

・施術側と受け手の身体が、相互主観的に安心安全を感じられる場の誘導
・足場に自重を委ね落ち着くイールドの動きを促す
・施術者の肚の重心感覚:拡大と集中が同時に起こっている知覚状態に入る
・受け手の呼吸の動きが隅々まで行き渡る一体感のある状態、コヒーレントを引き出す

  • Carol Agneessensの胎生学 と田畑の細胞生物学的視点から生み出され、Rolfingに組み込み可能で、単体でもワークできる体系を発展した。

ROLFING s.i. Rolf Movement i.

・5つの基本方針
・間質液が間質(Fascia)全体に流動するのを助ける
・重力と周囲の空間との関係性の改善
・触れる、触れないは重要ではなく、重心感覚と共に施術することが最優先

  • Fasciaを間質組織液のインターフェースとして捉え、上記の空間身体学的視点とThe Art of Yieldを組み込む様式

肺内の菌叢

腸内細菌叢が、免疫と深く関わっていることは最近知られてきた。腸内の菌によって、腸管免疫が適度に刺激され、免疫系がうまく機能することになる。したがって、抗生物質は服用することは、腸内の菌叢のバランスを崩すことになり、むやみに使用すべきでないことは自明の理である。自明の理である。

パンデミックにより、除菌、殺菌、消毒などが過度に行われるなら、当然菌との関係性が変わり、バランスも変わる。常在する菌が皮膚には存在し、菌や表皮の細胞が分泌するDNAやRNA分解酵素が、バリアとして防御に関わっている。

さて、最近店舗で目にするのが、次亜塩素酸水による空中除菌である。この次亜塩素酸水にもいろんなグレードのものが存在し、すでに病院や歯科医院で使用されているものから、安価にネット販売され水に食塩を入れて電気分解して手頃に作れるレベルのものもある。塩素はハロゲン、つまり酸化力が極めて強いことが知られている。市販のものに急性毒性はなく、食品添加物としても使用されているとあるが、さて、慢性毒性については記述がない。

長期的に次亜塩素酸水を、加湿器で噴霧するのは、元々感染リスクの高い人々が集団として存在するので、病院等では利用するメリットは高いと考えられるが、そこまでのリスクがない場合に、長期に渡って、それを吸引した場合どうなるのか?

直接肺組織に害がないとしても、肺内には常在する菌が存在することを考えると、肺内の菌叢のバランスが崩れることは予想される。

https://www.yukoji.com/IntestinalFlora/News/copd.html

Covid-19による肺炎リスクを下げるために、空中除菌を実施するのは理解できるが、肺内の菌自体の量が減少してしまうのは、それはそれでリスクがある。肺組織には、多くの単球が存在し、単球は分化するとマクロファージになり、非特異的な免疫に深く関わっている。

そう考えると、むやみに次亜塩素酸水を過剰に使用することには、注意が必要だと考えられる。

そのような観点から、私のセッションルームでは、フルボ酸を主成分とするMK水(海洋性珪藻土抽出液)というpH2.8の酸性水をセッションとセッションとの間に噴霧して、常時噴霧はしない方針です。

ロルフィング – 変化の持続性 酸化ストレス動向 Part 1

何かワークを受けた時に「効果の持続性」については常に気になるところです。ロルフィングの売りの一つは、変化が持続的であること。だから、何かに依存する生活から解放されて、自由と自分の身体に自信と力を取り戻すことができるところにシフトさせたいわけです。

姿勢の変化を写真データから比較する従来の方法以外に何か、バイオマーカーのような別の指標があると、ロルフィングの捉え方や意味が変わってきます。

研究員時代に御世話になって以来、懇意にして頂いているバイ・ディジタルOリングテスト(以下BDORTと略)認定医の先生に、写真データから酸化ストレスを測定してもらう機会を得ました。酸化ストレスの指標には、8-OHdGという物質を用います。-100〜+25の間で判定され、この値が低ければ低いほど、がん、糖尿病、認知証などの生活習慣病から程遠い、つまり慢性疾患になり難い体質であるという見方ができるそうです。

BDORT認定医7段の先生に、酸化ストレスマーカーを写真判定してもらったところ、10シリーズのロルフィングによって、 +20から、−30に減少。さらに何もせずに4ヶ月経過した後、−40とむしろ改善傾向にあることがわかりました。このことは、身体構造と一致した結果となっています。

An oxidant stress marker, 8-OHdG was decreased after the 10 session of Rolfing, followed by keeping the level for 4 months.

別のケースで見てみましょう。

この方は、2009年に10シリーズRolfingを終えた方です。ロルフィング開始前に+10だった酸化ストレスマーカーのレベルが、シリーズ終了直後では、−20に減少し、6回のRolf Movementによって−60にまで減少しています。その後、6年後にオフィスに来ていただいた時には、− 30と比較的維持されており、1回の調整によって、− 50に酸化ストレスが抑えられる結果となっています。

これらの結果は、ロルフィング及びRolf Movementのセッションが、酸化ストレスを下げ、さらに、その効果に持続性があることが示唆されます。ロルフィングを受けることが、生活習慣病の予防につながる可能性が示されたことになります。

酸化ストレスが低ければ、万病の原因とされる慢性炎症も抑えられ、即ちサイトカインストームも起きにくくなることになります。このような結果は、ロルフィングが、ホメオスタシスを向上させるという一つの説明になるのかもしれません。

ちなみにこのバイ・ディジタルOリングテスト (BDORTと以下略)は、認定制度があって、スキルを日本の武道に倣って「段」で示されるそうです。人間の筋肉反射と電磁波の共鳴現象を使います。高段者の測定技術は極めて正確で、臓器の造影結果と、BDORTによるトレースはとてもよく一致することが知られ、癌の早期診断としても有効な方法として知られています。ノーベル賞選考に深く関わるカロリンスカ研究所は早くからのこのBDORTの有用性に着目し、創始者の大村博士らは、欧州統合医療学会に招聘され、たびたび基調講演を行っています。日本では、ソニーの創始者の一人、井深大氏がBDORT研究を支援していましたが、途中で岡山のバイオ企業(株)林原の旧社長の林原健氏が引き継いだという経緯があります。私は、その一時期に林原に在籍し、1995年にBDORTとの共同研究に関わらせて頂きました。

COVID-19感染の致死率は、0.03% in California

エリクソン医師の主張  :「家に閉じこもる必要なんてない」からの引用です。 https://www.bitchute.com/video/eTYXJXvpqNMm

カリフォルニア州カーン郡5213人を検査した結果、340人がcovid-19陽性。人口の6.5%が感染していて、インフルエンザ同様に広範囲に感染がすでに広がっていることを意味します。

カリフォルニア州全体で検査数280900人のうち、 33865人がcovid-19陽性、人口の12%に感染が蔓延しているが、死亡者数は、1212人。カリフォルニア州全体の人口3900万人のうちの1212人の死亡者数ということは、0.031%がcovid-19の致死率と計算。

さらに、COVID-19に感染した96%が、重大な後遺症なしに回復しているという事実。

これらのデータが、ここ2か月間の蓄積で得られた結果とのことです。

微生物学、生化学、免疫学を学び、20年間の臨床経験を持つ、医師からの科学的データに基づいた報告です。これは、理論疫学者の机上の仮説から導き出された数字とは本質的に異なるものなので、ロックダウンを正当化する根底が覆るので、今後の方針の修正(ロックダウンの解除)を早急に図るべきです。

ではここで気になるのは、芸能人や若者の死亡の報道です。なぜ、免疫老化が進んでいないはずの人々が実際亡くなっているのか? エリクソン医師によると、上記問題なく回復した96%以外の患者には、糖尿病などの合併症があったとのことです。糖尿病などの生活習慣病は、慢性炎症、酸化ストレスの増大が関係していると考えられています。

加齢によって、獲得免疫系と自然免疫系両者の内因性の変化(免疫老化)が生じ、そこに慢性炎症が関与している可能性が示唆されています。慢性炎症は、万病の元をいわれ、つねにマクロファージなどの免疫細胞が、炎症性のサイトカイン(細胞同士のやりとりをする分子)を出し続け、活性酸素が放出され、酸化ストレスのレベルを高めている状態です。

COVID-19感染によって、問題となる重篤化の原因としてサイトカインストームと呼ばれる現象があり、それは、炎症性サイトカインの過剰放出により、活性酸素が一気に増大して肺をはじめ臓器を痛めつけてしまうことが知られています。基礎疾患、持病があるケースは、常に慢性炎症が関連していて、例えば、長期間たばこを吸い続けていると、肺に慢性炎症が起こりやすくなり、感染後サイトカインストームが起こりやすい状態になります。さらに、解熱剤等の薬剤も、その種類と服用のタイミングによって、サイトカインストームを起こしてしまう可能性が示唆されています。

一方、毎年誤嚥性も含めると、肺炎で亡くなられる方は、13万人いるそうです。肺炎を起こすウイルス、細菌、マイコプラズマは、複数存在するため、それらの複合感染と合併症、老衰が重なれば、生体は、自己解体への方向に一気に舵をとることになります。そうならないように自己組織化への方向性を維持する必要があります。

私達にできることは、せっかく習慣化してきた衛生に対する構えを、免疫が落ちている方々に配慮し続け、感染はすでに広範囲に広がっていることをまずは認めることです。家にいても感染の広がりをゆっくりにすることはできても止めることはできない。買い物も行かず、無菌ハウスで暮らしているわけではないので、ウイルスと接する機会は遅かれ早かれ訪れます。その接したタイミングで、できるだけ、慢性炎症がなく、酸化ストレスの低い健康状態でいるか、が鍵となります。いいニュースとしては、下記のエリクソン医師らが発表してくれたように、COVID-19感染の致死率は、0.03%しかないということ。しかも、感染が広範囲にすでに進んでいるということは、多くの人々が、ワクチンに頼らずに自然免疫によって、発症せずにウイルスを押さえ込んでいることです。さらには、感染したとしても、その96%が、後遺症なしに回復しているという事実から、過剰な怖れを持つ必要も、過剰な自粛にも意味がないことになります。

COVID-19に限らず、帯状疱疹の原因となるヘルペスウイルスと同様に、一旦自分の中に抗体ができても、免疫自体が落ちてくれば、ぶり返しはあるでしょう。でもそれは、ワクチンがあるないに関わらず、とにかく日頃から、基礎免疫を落とさないこと、慢性炎症を抑え、酸化ストレスを下げることが大切な備えになります。

慢性炎症・酸化ストレスを抑えるためには、抗酸化作用のある食品を摂ることが有効です。実際に、生物工学が専門のシヴァ博士はビタミンCやビタミンDの摂取を勧めています。

自粛が命を救うとか、犬に対して使うステイ(待て)という言葉には違和感を感じます。感染リスクは低い方がいいですが、ウイルスと接することは避けられないものとして、感染しても発症しないだけの適応力をつける方向に自分を向け、酸化ストレスをできるだけ減らす工夫をしながら、自分が自分らしく人間として生きるための生活を取り戻すことです。

いずれにしても、人との距離を取ることや自粛に馴らされ、他者や世界との関係性に隔たりが生じています。その回復には、タッチを介した身体学的なアプローチがとても意味を持ってくることは間違いないと思います。

Rolf Institute機関誌最新号の掲載記事

Rolf Instituteの機関誌Structural Integrationの最新号に、Ask Faculty-教員に聞くに記事が掲載されました。

Q: (a) Why do you think arms and hands didn’t seem to have a big place in Dr. Rolf’s original conceptualization of the Rolfing Structural Integration (SI) Ten Series or the work we hear about her doing? (b) When you are teaching the Ten Series, how do you consider arms and hands in your strategic planning? (c) In the Ten Series or otherwise, how do you work with hands and arms as a part of fascial interventions that are intended for global change? (d) How do you invite clients’ attention into their hands and arms? (e) For clients who come to you for hand and arm symptoms, how do you meet their goals? (f) Finally, for the self-care of your own hands and arms, what habits do you have to maintain comfort with your fingers, hands, and arms? 

Q: (a) ロルフ博士がロルフィング構造統合(SI)10シリーズの当初の概念化や、私たちが耳にするワークの中で、腕と手が大きな位置を占めていないように思われたのはなぜですか?(b)10シリーズを指導するとき、戦略の中で腕と手をどのように考えていますか?(c) 「10シリーズ」或いはそれ以外の場面で、広範囲な変化を意図した筋膜への介入の一環として、手と腕をどのように使っていますか?(d) どのようにしてクライアントの注意を手と腕に誘いますか?(e) 手や腕の症状で来院するクライエントに対して、どのようにしてクライエントの目標を達成していますか?(f) 最後に、自分自身の手や腕のセルフケアのために、指や手、腕の快適さを維持するためにどのような習慣を持っていますか?

Hiroyoshi Tahata 

Rolf Movement Instructor 

Working with the hand, forearm, and upper arm has great potential for the integration of structure and function. The barriers to integration can be minute or gross insults. On the minute scale, I sometimes find that scar tissue has formed in the deltoid from immunization injections. On the gross scale, an obvious example is impact from sports, whether inherent to the activity or injury. For example, a volleyball player will experience repeated impact to the distal forearm and fingertips just playing the sport. In kendo, a Japanese martial art using bamboo swords, it is common to receive blows to the forearms and hands from the opponents bamboo sword, and this will have an effect, even if the hands were protected by the traditional splints. 

We should not ignore these restrictions, minute or gross, as they affect spatial perception as well as joint mobility. The upper limbs play an important role in sensing space. In my workshops, it is common for participants to note that when they, as the practitioner, consciously sense through an upper limb, their partner in the client role notes that his/ her perception becomes more open and s/he senses more space. The mapping of the hand in the sensory and motor cortex is huge, which means that as we work with hands we may also be stimulating a broad area of the cortex with afferent input. When our work is able to facilitate more ‘rest’ in the hand, it can greatly calm the client, inducing parasympathetic rest. 

As described elsewhere (Tahata 2019), vaccinations can cause muscle contractures at the injection site. For these cases, it is efficient to work with the ‘damaged’ area, checking for tissue tone, reduced motility, or a lack of congruence. It should be useful to restore the affinity to space (i.e., restore the kinesphere) around any traumatized area. 

Each component of the hand and arm is related and resonant, especially to analogous structures. For example, I have observed in some clients that as the tissue around an injection site in the arm was able to ‘yield’ to space, the client’s hip joint would also become more spacious. Here are some correspondences: 

1. Upper limb 

lower limb through the interosseous membranes. 

2. Shoulder girdle 

pelvic girdle through limbs. 

3. G′ with shoulder girdle to upper limb G with pelvic girdle to lower limb 

Another client comes to mind, a woman who experienced repeated needle punctures to her arms for chemotherapy, dialysis, and blood samples during and after a long-term chemotherapy program to treat breast cancer. This trauma to the vascular tissue affected her whole system, both the needle trauma and the stress from the infusion of chemotherapy agents. So, when I think about arms, I also think about the cardiovascular system and how it is a network from capillary to heart with seamless continuity, like fascia. This client had vasculitis from the peripheral intravenous infusions. She was told that if she could not bear the successive infusions into the arm due to inflammation, then the drugs would have to be administered through central venous 

cannulation. For quality of life reasons, she did not want this more invasive method, so she sought work with me to calm the peripheral tissues. My approach was gentle movement intervention with ‘yielding’ touch to the infusion site on her right arm. My intention was to give safe space so the tissue could let its guard down, followed by focusing on connection of the whole cardiovascular network through the arm. 

Her reflections are as follows: 

When touched on my right arm, the arm and leg on my right side were not quiet at first. As these were getting settled in, I felt my internal organs winding down. Then the right arm was open like a fish opened and dried. I had a feeling of being exposed, a little vulnerable, but I felt gradually calmed down and my back was moving. When I was asked by Hiro to have a sense of the blood vessels, I felt a warm sensation from the base of the collarbone to the middle finger, and felt comfortably the blood vessels through blood circulation rather than through pain. 

When first touched around the lower edge of the ribs,I could not feel the ribs expand well. Later, after the touch disengaged, I felt like breathing deeply, and like an amoeba, the feeling that the body was swelling and shrinking. 

When my breathing calmed down and my body and thoughts became quiet, my sense of Hiro as a distinct presence shifted [that is, the practitioner’s presence became neutral in the ma of the room], and I felt as if everything in the surrounding space was united. Feeling that my body is warm and united. Something strange, like being wrapped in a cocoon. 

Even after returning home, my right arm was soft and warm, and my vascular pain became lighter. I feel like my palpitations have calmed down and my mind and body have returned to calm. 

I feel like I am going to be comfortable for a while.” 

Since this time, the client has three times had chemotherapy administered through peripheral veins without provoking blood vessel inflammation. Thus gentle interventions like yielding touch may help clients undergo ongoing medical treatment in a way that maintains their quality of life. 

Most of us have had needles in our arms for medical treatment at one time or another. How the body perceived that past phenomenon and responded to it may indicate that there’s a missing link to attend to for finding congruency by working with the hand and arm. 

Tahata, H. 2019 July. “The Superficial Layer as Sensory Envelope.” Structure, Function, Integration: The Journal of the Dr. Ida Rolf Institute® 47(2):37–42. 

田畑 浩良(たはた ひろよし )
ロルフムーブメントインストラクター

手、前腕、上腕を使ったワークは、構造と機能の統合に大きな可能性を秘めています。統合を妨げるものは、微小なものから重大なものまであります。微細なスケールでは、予防接種の注射で三角筋に瘢痕組織が形成されていることを時々見つけます。大きなスケールでは、明らかな例として、スポーツの影響が挙げられます。例えば、バレーボール選手は、スポーツをしているだけで、前腕と指先に繰り返し衝撃を受けます。また、竹刀を使った日本の武道である剣道では、相手の竹刀から前腕や手に打撃を受けるのが一般的であり、伝統的な防具で手を保護していたとしても、その影響が出てきます。

空間認識だけでなく、関節の可動性にも影響を与えるため、これらの制限を無視してはいけません。上肢は空間を感知する上で重要な役割を果たしています。私のワークショップでは、プラクティショナーが意識的に上肢を通して空間を感じると、クライアント役のパートナーが、自分の知覚がよりオープンになり、より多くの空間を感じるようになることに気づくことがよくあります。感覚野と運動野における手のマッピングは非常に大きく、手を使って作業をするときには、求心性の入力で大脳皮質の広い領域を刺激していることになります。私たちのワークが手のより多くの「休息」を促進することができるとき、それは非常に副交感神経の休息を誘発し、クライアントを落ち着かせることができます。
別のところでも述べましたが(田畑2019)、予防接種は注射部位の筋収縮を引き起こすことがあります。このような場合には、組織の緊張、運動性の低下、または一致性の欠如を確認しながら、「損傷した」部位に働きかけるのが効率的である。外傷を受けた部位の周囲の空間への親和性を回復させる(すなわち、キネスフィアを回復させる)ことが有用であるはずである。
手や腕の各構成要素は、特に類推される構造物に関連し、共鳴しています。例えば、私は、腕の注射部位の周りの組織が空間に「イールド」することができたように、クライアントの股関節もより広々としたものになることを何人かのクライアントで観察してきました。ここにいくつかの対応関係があります。

  1. 上肢
    骨膜間膜を介して下肢。
  2. 肩甲帯
    手足を通した骨盤帯。
  3. 肩甲帯を上肢Gに通したG′と骨盤帯を下肢に通したG

別のクライアントは、乳がんを治療するための長期的な化学療法プログラムの間および後に化学療法、透析、血液サンプルのために彼女の腕に繰り返される針の穿刺を経験した女性が心に浮かぶ。この血管組織への外傷は、針による外傷と化学療法剤の注入によるストレスの両方で、彼女の全システムに影響を与えました。ですから、腕のことを考えるときには、心血管系についても考えますし、筋膜のように毛細血管から心臓までシームレスな連続性を持ったネットワークであることも考えます。このクライアントさんは末梢の点滴で血管炎を起こしていました。炎症のために腕への連続注入に耐えられない場合は、中心静脈から薬剤を投与しなければならないと言われました。
カニューレーションについては、生活の質の理由から、彼女はこのより侵襲的な方法を望んでいなかったので、彼女は末梢組織を落ち着かせるために私とのセッションを希望されました。私のアプローチは、彼女の右腕の輸液部位に「ゆだねる」タッチで穏やかな動きの介入でした。私の意図は、組織が腕を介して全体の心血管ネットワークの接続に焦点を当てたことに続いて、その警戒を解除させることができるように安全な空間を与えることでした。

セッション後の彼女の感想は以下の通りです。

“右腕を触られたとき、右側の腕と脚は最初ざわざわしていました。これらが馴染んでくると、内臓が巻いていくのを感じました。すると、右腕は魚の干物が開いているような感じでした。むき出しになっている感じがして、少し無防備な感じがしましたが、だんだんと落ち着いてきて、背中に動いてきました。田畑さんに血管の感覚を教えてもらうと、鎖骨の付け根から中指にかけて温かい感覚があり、痛みよりも血行で血管を心地よく感じました。
最初に肋骨の下端あたりを触ったときは、肋骨がよく膨らむのが感じられませんでした。その後、タッチが外れた後、深く呼吸をしているような感覚と、アメーバのように体が膨らんだり縮んだりしている感覚がありました。
呼吸が落ち着き、身体も思考も静かになると、田畑さんの存在感がはっきりしてきて(つまり、部屋の間Maの中ではプラクティショナーの存在がニュートラルになった)、周囲の空間のすべてが一体化したように感じられました。自分の体が温かく一体化しているような感覚。繭に包まれているような不思議な感覚。
帰宅後も右腕が柔らかく温かく、血管の痛みが軽くなり、動悸が落ち着き、心も体も落ち着いてきたような気がします。
しばらくは快適に過ごせそうな気がします。”

この時以来、クライアントは3回、血管の炎症を誘発することなく末梢静脈を介して化学療法を行っています。このように、イールドの優しい介入は、クライアントが生活の質を維持する方法で継続的な治療を受けるのに役立つかもしれません。
私たちの多くは、治療のために腕に針を刺された経験があります。その過去の現象を身体がどのように知覚し、それに反応したかは、手と腕を使ったワークでよりつながりを見つけるために注意を向けるべきミッシングリンクがあることを示しているのかもしれません。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。


回を重ねて得られる体験

顧客を依存的に定期利用させる囲い込み的商法は、健全ではありませんが、クライアントが最終的に自力でバランスがとれるような手助けになるようなビジョンの下に、ある時期集中的にセッションを受ける必要性やタイミングはあると思います。

そして、回を重ねないと得られない深い体験も存在します。

以下、10回のロルフィングシリーズ終了後、月一回のペースでお越しになり、17回目にして、初めて感想をお寄せ頂いた内容です。ご本人も初めて素直に感想を伝える気になったので、随分心がゆるんできたとお感じになっているようです。


” 何となく意識が身体の中にようやく納まった感じがしています。
とても新鮮な感じでワクワクしています。
ひと昔前は肉体なんてなくて、意識だけだったら、もっと楽で楽しいのになぁって思っていたので、自分にとっては初めての感覚楽しんでます。
”  

感想全文

声のパフォーマンス

身体を楽器に例えると、全体がよく響く方がいい。ロルフムーブメントの観点からは、身体にはいくつかの振動板〜ダイアフラム※構造がある。骨盤底や横隔膜もそれらの一つである。足底も含めて、ダイアフラム同士がよく響き合う状態をロルフムーブメントでは引き出す。それによって声のパフォーマンスが変わることはよく観察される。一方、水平面の共振はしばし注目されるが、垂直面の構造にも当然のことながら重要である。立位での位置関係になるが、上肢と下肢の骨間膜、胸郭内の縦隔、頭部の大脳鎌などの垂直面の振動板として捉えることができるので、これらの共鳴を引き出すと、さらに声のパフォーマンスが変化する。

しかしながら、実際に声を出す段階になると、さまざまな緊張のパターンが邪魔してパフォーマンスを上げる障害になる。たとえば、声を出そうとするあまり、喉や胸郭上腔をぎゅっと狭めてしまうパターンがあると、どんどん声帯に負担がかかってしまう。いかに空間を狭めず空気の通りを妨げないように響かせるかがポイントになってくる。

からだの内側での共鳴だけでは、実は足りない。周囲の空間に響かせる必要がある。そうなると、空間との関係性が鍵になってくる。スピーカー自体の性能がよくても、部屋の構造とその配置が大切なのと同じである。

声といっても、様々な音域があるので、響かせやすい音域がそれぞれ異なる。声というと声の出し方に注意がいきやすいが、声帯を通して、身体のどのダイアフラムと共振させて、空間にそれを響かせていくか、といういくつかの段階がある。「声を出す」と聞くと、出力の一方向性が強調されるが、響くためには、振動板間、からだと空間との間の双方向の共振が含まれることにきがついていると、それだけで声についての捉え方、響かせ方が変わってくる。

声のパフォーマンスを上げようとするとき、どの段階がネックになっているのか、どの振動板の共振がイマイチなのか?その制限のパターンがどこから生じるのか?見極める必要がある。

※ダイアフラム:ロルフムーブメントでは、身体内の空間を仕切る水平膜として機能する構造を指す。口腔底、骨盤底、足底などが含まれる。音響学では、振動板と訳されている。