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フィンランドのロルファー

先週3泊5日で,フィンランドに行ってきました。少し前から,何か縁のようなものを感じて,何の仕事や知っている人もいないのに,ただ惹かれるから異国の地を訪れるという体験は初めてだったと思います。

ムーミンや北欧のデザインには魅力を感じていたのですが,天候が,那須の寒さと松江の天気が混ざった感じで懐かしい感じがしました。それから,あからさまにセンスの悪いどぎつい広告やデザインのものが,目に触れないことで,まず気分がいいこと,それから,人々も優しいというのが印象に残りました。あと,国旗の色に代表される紺色を昔から好きだったこと,食事の際のお皿にのる料理の量も丁度よくて,過ごしやすかったです。

飛行機のチケットを手配してから,フィンランドにロルファーいないかなあと思い検索したところ,一人だけいることがわかりました。連絡をとって,美術館のあるキアズマという場所にある現代美術館のカフェで待ち合わせしたのですが,現れたJussiさんは,がたいのいい真面目な方でした。彼はまさに,フィンランドのロルフィングのパイオニアです。

彼と話して印象に残っているのは,「ロルファーは,その時のトレンドを学んだりするけど,自分は,常にロルフィングの根本に立ち戻ってワークしたい。」といっていました。欧州のロルファーは,全員内臓マニピュレーションなどのオステオパシーの技法を学ぶものと思っていたので,私にとっては新鮮に思いました。

とかく”学び続ける”という言葉の陰で,外から情報を収集することだけに気を取られてしまうと,自分の内側からにじみ出てくる独自性や,学びたいという気持ちよりも,何か乗り遅れてしまうような不安から習いにいってしまうように方向付けされていることもあるかもしれません。外側にソースを追い求めるより,目の前のクライアントと向き合って,その実践から学ぶ尊さに勝るものはないわけですが,それをトップに置きながらも,誰からか学ぶタイミイングがやってくれば,必要な縁だと思うのです。

Jussiさんのロルフィングの根っこにあるものを掴んで離さない姿勢は,いいなあと思いました。