月別アーカイブ: 2020年10月

適応障害と診断されたクライアントへのAdvancedシリーズ

“数年前にRolfing 10シリーズを受診し、長年苦しんでいた腰痛は完治したものの、昨年適応障害を患い数ヶ月休職した頃から、首周辺の流れが悪く頭が働かず、疲れやすくなっておりました。頭脳労働に偏った仕事をしており、頭が働かないと差し支えがあるため、Advanced5を受診することにいたしました。
治療中も身体が少しずつ緩んでいくのがわかりましたが、治療を受けた後に、治療前の写真と比較していただくと明らかにバランスが変わり、腰の反りが治って身体の負担が減っているのがわかりました。また、来院の際は重く感じて肩に掛けられなかったトートバッグを、帰りには肩に掛けて歩くことができるようになっており、バランスが修正されたのを感じました。
治療から4日経ちました、頭がすっきりとし、以前のように働き始めたのを感じています。”

2回目以降の続きは、

4年前に10シリーズロルフィングを終了された方からのお便り

わたしがロルフィングを受けたきっかけは、14〜15歳ごろに発症しずっと患ってきた顎関節症を改善したいという思いがあったからです。全10回のセッションを受け、回ごとに違った変化を感じながら、最終的にはきっかけとなった顎関節症の完治には至りませんでしたが、受けたことで身体との付き合い方が変わり、結果、現在は以前よりも心身ともに良好な状態で過ごせています。口腔外科医からも完治は難しいと言われていたので、体調が改善し安定してきたと実感できただけでも大変うれしく思います。

それまでも、顎関節症を治すために様々な療法を試してきましたが、ロルフィングの面白いところは、例えば整体や鍼灸などのように、”治したいところがあって、そこに具体的にアプローチして、わかりやすくシンプルに改善を感じられる”のとは異なり、毎回、自分の身体の感覚が繊細に研ぎ澄まされていくようで、「あっ、わたしの身体にはこういう感覚があって、それが整うとこういう感覚なんだ…」と抽象的だけれど確かな変化を感じられたことです。一度得た繊細な感覚は、セッションを受けてから4年が経過した今も薄れることはありません。

わたしがロルフィングを受けて得た最大の恩恵は、「身体が発する微細な声を受け止められるようになったこと」だと思います。例えば「お腹が空いた」や「眠い」という声は大きいのですぐに気付き対処できるけれど、「これはなんとなく良い気がする」や「これはなんとなく良くない気がする」などの理由はわからないけれど感じる身体の微細な声が、大きな声よりも大切だと気付きました。わたしの場合、微細な声を拾って丁寧に応えていくことで、身体を良い状態に保てるようです。


大きな声の多くは、ときに自分の本心とは関係なく、「こうでなきゃ」「こうあるべき」といった思い込みを含んでいて、その声に応えるために自分に無理強いして、結果的に心身を疲弊させていたように思います。今は思い込みからくる声に対して冷静に対応することができていて、思い込みよりも自分の本心(=微細な身体の声)を大切にし、心身ともに健康的に過ごすことができています。
まだ、”自分の身体と完ぺきに良好な関係を築けている”とは言い難いのですが、これからも身体の微細な声を丁寧に拾って、健康的な生活を維持していきたいと思います。

Yieldは、『ひたすら平和な感覚を伝授する儀式』

イールド(The Art of Yield)を学んでいる方から、セッションを受けた方が、興味深い体験をnoteに綴っています。

Rolfingの素晴らしいところは、10レシピと呼ばれる型があるので、それを各ロルファーがくり返し実践することで、体験から学び、スキルを向上させていくことができる点です。

技法が本質的であるためには、様々な解釈が成り立つ隙間があって、型はありつつも、そこから個々に発展させることが可能でなければいけないと常に思っています。

技法が細かいテクニックの伝授に偏ってしまうと、弟子はいつまでたっても師匠を超えられず、マウンティングされ続け、不動のヒエラルキーが形成されます。

そうした組織の構造はいずれ機能不全を起こし、自然な学びのぷろせすである、守破離からも程遠いものです。

そう考えると、イールドを学び、独自にセッションの機会を設けて実践しているMさんの姿勢は、本質的な学びのプロセスにあり、イールドの技法自体も中心にあるように思わせてくれる体験記です。

https://note.com/tadokublog/n/n647987f0f8c5?fbclid=IwAR3kl8ljjzsWgD5mq5DobFjHrtg9K0Y9kYtx8qPfvciZUn7GHoAK8_1XJHg

身体の境界

現在セッションをお受け頂いている方から、「どこまでが身体か?」という疑問がでてきた興味深い体験をシェアして頂きました。

以下シリーズ7回目のセッションのレポートです。

今回はとても細かい部位の調整ではありましたが、いつもの様に身体の中のつながりを感じながら、心地よく受けられました。

今回、面白かったのはセッションが終わって目をあける時、あれ、どこまで身体なのかな…という感覚が強かった事でした。実際の身体の境界線がかなり薄くて、その身体よりもひとまわりか、もう少し大きなサイズ感で、あれ?身体なのかな?という感覚がリアルにありました。ちなみに厳密なここまでが身体という区切りがなくて、ぼんやり暗くて見えないけど、もう少し先にも続いている様な不思議な体感でした。

松果体とかにも関係してるのかもしれない…などとも思ってはみたのですが、今まで感じた事がない感覚でしたので、とても興味深く、これは田畑さんに伺うしかないと思い、帰り際に、身体がどこまでか?という質問をさせて頂いた次第でした。その時、田畑さんから、胎児が胎盤の中にいる時のお話が出たので、なるほど・・・確かに胎児の頃、自分と地続きで母親の体があり、その母の血肉というか、その身体の一部が、かつて自分の身体でもあったという事が、この時の不思議な追体験とすっとつながり、より理解できた気がしました。よく精神的なトラウマを解放するのに使われるヒプノセラピーなどの胎児体験とは少し違い、自分の実際の身体に対する意識がこの時、多分、かなり変化しました。

セッション後は、仕事面で色々と大きな変化を迎えていて心身ともに落ち着かない日々だったからなのか、なんとなく歯の噛み締めに意識が向く事が増えていますが、気になることはそれくらいでしょうか…。ここ2ヶ月あまり、田畑さんのセッションで調整して貰うたびに身体の気の流れが軽くなり、本当に嘘みたいに軽く、楽に感じられてきたので、最近は、逆に気の重さに対しても敏感になってきた様にも感じます。どうしていけば、もっと日々の中で流れが良くなるのか…考えてみたいと思います。