プラクティショナーの態度・心構え

身体技法の原理原則や基本方針は、様々だと思うが、入り口やテクニックは異なれど、共通して大切なのは、 enpowerすることだと思う。介入の度合いは受け手の状況や施術方法にもよると思うが、最終的に何かに頼らずとも基本的に「自力で」なんとかできる状態を思い描いていること、これが施術者の基本姿勢だと思う。

ところが、クライアントの話を聞くと、どこどこで、落ち込むようなことを言われた、とかどこどこが悪いと言われて、それがずっと気になっている等、エンパワーと逆の接し方をされた経験が珍しくない。セッションの中で、ちょっとネガティブに気になることをいうのは、悪質生命保険や脅し健康産業と同じで、不安を煽って、その不安を埋めるメニューを絶妙に提示する。そのやり口は、広範囲に見受けられる。

いいことだけいって、気分を良くするという意味ではなく、どんな状況でも、痛みに覆われている状態であっても、うまく機能しているところに気づいてもらって、そこから健全に向かって方向付けることは、それぞれの自己調整とアクセスするためにとても重要だ。

痛みや不快感が強いと、それに引きずられ易いし、それをオーバーフォーカスしがちなのはわかる。もう十分痛みを味わっているわけだから、さらに治療者が追い打ちをかけるように外部から不安になったり悲観的になるような方向付けをしてどうなる? と言いたい。

不安や深刻さに浸ることは、治癒や自己調整に有利なことは一つもなく、むしろそれらの生命力や可能性から遠ざけることになってしまう。

プラクティショナーや教育担当者、援助職は、基本的にエンパワーする姿勢がなければ、意味がないばかりか、ワークに毒が含まれることになる。それは本人が、どれだけ自身の身体の回復力や治癒力を身をもって信頼できて、尊重できているか、にかかっている。

セッションの後、投げかけられた言葉で萎縮したり、不安な感じが後を引いているとしたら、施術者やそのワークを見直すタイミングかもしれない。(本人が自分のパターンにしがみついているような場合は苦言を呈することがあるかもしれないが、内省的になっても嫌な感じや自信を失う感覚にはならないだろう。)

PS.現在の報道姿勢は、人々に公平に情報を伝えようとしていない。感染拡大や不安を煽る偏向報道によって、心身のバランスを乱す犯罪行為である。本来備わっているホメオスタシスや免疫防御機構で十分、余計で過剰な医療処置に頼らずとも、健全さを保てるポテンシャルがあると信じている。それゆえ、メディアが押さえ込んでいる政権に都合の悪いかもしれないが、科学的な情報をついシェアしたくなってしまうのである。