お臍をワークする

例えば、お臍周辺のお腹が何か脱けているような感じだと、背骨だけが支えすぎて、身体の前の支えが充実していないことがあります。そのような場合、大腰筋・腹横筋・脊柱起立筋の張力バランスのような筋骨格的な観点も大切ですが、それだけでは、うまくバランスされないことがあります。

出生時にいろんなストレスがかかった可能性があるとすると、臍帯は身体の全養分を供給してもらう入り口なので、そこへの負荷は命に関わることなので、機能している間にそこが遮断されるような介入は大きな出来事になることが容易に想像できます。そこが未だにショックを受けたまま時間が止まっていると、当然腹部全体は、偏りのある張力でのバランスのままということになります。

臍帯から全身の血管系とのつながりを捉えて、放射状に連携を引き出すようなワークを行うと腹部全体の状態が変化します。お腹が安全を感じるということは、お腹の内側の組織の張りが落ち着いていて丁度いいということと関係しています。

従って、お臍と全身の血管系との連携を意識したワークにはかなりのインパクトがあります。

血管系、肚、内臓全体にも大きな影響を与える可能性があり、血液の供給先である、様々な臓器も影響を受けることになります。

ただ、どのようなストレスが過去にかかったとしても、身体に元々ある柔軟な適応力が、なんとかしてきた完全性がそこには存在しています。その健全な力とアクセスすることが大切で、医療処置全般を敵視したり、トラウマ追跡モードに入ってしまうと、セラピストとクライアント共々袋小路に入ってしまうので注意が必要です。