ハイパーソニック効果

いい音楽をいい音で聴きたいという気持ちは,高校生以来ずっと続いている。LP盤から,CDに移行する際,デジタル化に伴い20KHzより高い音はカットしているとのこと。理由は,人間の聴覚が認識できるのがその周波数帯までというのが常識となっていることが根拠らしい。

しかし,実際にはそうではなく,40KHz以上の周波数をカットせずに,原音ができるだけ忠実に再現される大容量のデータをそのまま再生する技術が可能となった。いわゆるハイレゾである。

超高周波の音を含むハイパーハイレゾ音源には,なんと基幹脳を刺激する働きがあり,ハイパーソニック効果と呼ばれて研究が進んでいる。 基幹脳が刺激されると,免疫細胞の一種ナチュラル・キラー細胞が活性化され,血中のストレスホルモンが減少する効果が確かめられたという。

しかも,高周波部分だけ被験者に聴かせても効果は得られず,その他の周波数帯の成分もハイパーソニック効果を発現するには必要とのこと。

なんだか,一成分を取りだしても効果がでない辺りは,漢方のような作用である。

もう一つ非常に興味深いのは,このサウンドの効果は,ヘッドフォンでは得られず,スピーカーを通して体表がそれを感知する必要があるらしい。

となると,皮膚の表層の細胞が音波を感知して微細なレベルでゆらぎ,それが結果的に基幹脳まで影響を与えるというのだから,触れるか触れないかの微細なタッチであっても,相当な影響があることが予想できると思うのは都合がいいだろうか。