最新のRolf Instituteの機関誌 – Ask the Faculty

Rolf Instituteの機関誌, Structural Integrationに掲載した記事を転用します。ファカルティ(教員)に聞く,という欄に掲載しています。

Ask the Faculty 

The Body-Mind Relationship 

Q What is something from your Rolfing® Structural Integration practice or another field of study that has struck you about the body-mind relationship?  How has it affected your thinking, how you practice our work, or how you communicate with clients? 

A While working at a pharmaceutical company before becoming a Rolfer, we collaborated on a project with two physicians, Drs. Omura and Shimotsuura, who are using a procedure they call the Bi-Digital O-Ring Test (BDORT). This method can locate each organ’s outline on the skin using the phenomenon of electromagnetic resonance through the human body. When the physician finds cancer in a patient, in most cases the location mapped by BDORT matches well with what is found through CT/MRI imaging. 

The BDORT method can also be used to determine treatment. While at Dr. Shimotsuura’s hospital for a few months, I saw many kinds of carcinoma seemingly cured completely with supplements, Chinese herbs, or acupuncture, chosen and prescribed using the BDORT method based on what ‘canceled’ the electromagnetic level of the lesion. All results were backed up by MRI or sonographic analysis. It seemed that very subtle stimulation is enough to heal the organism. 

Dr. Shimotsuura observed that when a patient failed to heal, he had often taken a higher or lower dosage than the BDORT results determined, or a supplement other than what was selected by the BDORT method. This suggests that appropriate subtle stimulation can stimulate healing, while excessive or uncalled-for stimulation may cancel the positive effects of a suitable intervention. These experiences affected my perception of the human body, and may lend support to the concept of ‘less is more’ in our somatic work. 

Hiroyoshi Tahata Rolf Movement Instructor 

www.rolf.org  Structural Integration / July 2015 

身体感覚の気づきは多く語れないもの

身体の微妙な変化を捉えても,それを内側から湧いて出てきたまさにその言葉,っというようなはまった言葉を捕まえるのは難しいものです。

これは,ロルファー側としても同じで,セッションを続けていると,どんどん中身や知覚は変化していくので,3ヶ月もするとどんどん更新されていきますが,言語化はついていきにくいところがあります。

あまりにアウトプットしないと,あの人生きてんだろうか?ってことになりかねませんが,セッションが立て込んだりすることが重なると,ますますブログ更新とかつぶやきも疎かになりがちです。

でもそんなときこそ,内側では蓄積されたものを静かに処理して消化しつつ次のワークへの基盤ができる過程にあるわけで,詩の言葉のようにでてくるものを捉えて,アウトプットできるといいなと思います。

 

ジェームス・テイラーさんと遭遇

松本にマエストロ,小澤征爾さんの80歳バースデーコンサートにいってきました。様々な大御所にクラクラする贅沢な共演者の中に,あこがれのJames Talorさんが,ドラムの神様Steve Gadd,と大御所ベーシストのJimy Johnsonと共に現れ,三曲演奏してくれました。

この日までの2ヶ月は,Jamesの新しいアルバム Before this worldだけをパワープレイして聞いていました。ハイレゾでね。その甲斐あってか??

コンサートが終了してごはんを家族と食べ,温泉宿でチェックインしていると,そこで,なんと,James一家と遭遇。おくつろぎのところ恐縮しながら,サインを頂き写真を撮ってももらいました。

Jamesさんはとても優しく対応してくれ大感激しました。他のメディアで凄い感じにみえても,実際に会ってみると,失礼ながらそうでもない人はたくさんいます。一方,Jamesさんは,想像していた感じと寸部も違わず,そのしぐさや存在感に一致していないところが一つもなかった。 そこに凄く感動しました。

マエストロありがとう,Jamesもありがとう。

実際に会ってみないとわからないことがたくさんあります。

James

一般向けワークショップの参加者からの感想

空間からはたらきかける,というテーマの一般向けワークショプに参加された方から感想を頂きました。デモンストレーションのモデルになって頂いたので,そのレポートから始まっています。

以下メールの内容を転用します。

 

 

始まる時は少し緊張していたと思います。

始まって少しすると股関節がカクカクとゆるんで、その内足首や手首の関節も開いていくように動いていました。
背中がベッドに沈んでいく感じで、
その内フィードバックを聞かれてもすぐに返答出来ないくらいに深いところに入っていました。
最初は照明の光がとても眩しく感じて眼も緊張していたのですが、それも無くなっていました。
終わってからも少しの間、身体の反応が続いているのが印象的でした。
セッションの後は自分がその場にグラウンディングしていて、視界がクリアーというか、自分が見ることに開けた感覚がありました。
また、関節にスペースが出来て全身がすっきりした感じでした。
その後プラクティショナー側の時もとても気持ちが良く、少し驚いたことは、帰る途中に気が付いたのですが、ハートの空間が広がった感覚があったことです。

視線の方向を変えただけでも空間の感覚が変わってしまうような繊細で、そしてクライアントとプラクティショナー両者にとても優しいワークだと思いました。

(ワークショップの日からもう何日も経っていますが、あの数時間の出来事にまだびっくりしている感じです。自分が知らなかった人間の知覚、意識の深さと広さのすごさを垣間見せて頂いた事に感謝します。)

ボイストレーナーからのロルフィング体験記

ボイストレーナーをされている藤本涼子さんから,体験記をお寄せ頂きました。高音域の拡張や慢性的な痛みからの改善にロルフィングセッションが役立ったようです。

以下転用させて頂きます。

ロルフィングを受けて

田畑先生のロルフィングの10回シリーズのセッションを終えてから時間が経ってしまいましたが、私の体験記をお伝えしたいと思います。

<ロルフィングを受けようと思ったきっかけ>

田畑先生のスタジオに初めて伺ったのは、関東へ初めて移り住んだ2014年の秋でしたが、それ以前は2009年から2014年の夏までニューヨークでボイストレーニングと、専門学校でジャズボーカルを学びながら音楽活動を行っていました。

ニューヨークに住んでいる時から、日本に帰国して東京でロルフィングを受け始めるまで約一年間ほどの間、左側の肩甲骨の下の辺りが激痛があり日常生活にも支障をきたすようになっていました。

もともと重い肩凝りやぎっくり腰で、日本では鍼やカイロプラクティック、整体、整骨院など色々なボディワークを受け続けていましたが効果が持続しなかった為、ニューヨークではたまに我慢の末にチャイナタウンの指圧マッサージに駆け込む以外は自分で自分の身体を良くしていきたいとヨガに通っていました。

しかし、思いと裏腹に、しゃがんだ時に手を伸ばして物を取ろうとするような動きの際に息が止めるほどの痛みが走ったり、マッサージやヨガで少しマシになったと感じても寝て起きたら必ず寝違いのように身体が硬直しており、寝ることによって逆に疲れがたまるような状態になっていき、いよいよ深刻化していました。

それまでの様々な治療法が対処療法的な効果にとどまっていたので、根本治療についてはほぼ諦めていた中、大好きな作家のよしもとばななさんのエッセイを読んで、ロルフィングの存在を知り興味を抱いていました。といっても、ロルフィングについての説明書き等を読んでも実際はどんな感じなのかがピンとこないままでしたが、「とりあえず受けてみよう」と、関東へ移り住んで間もなく先生のもとへ訪れました。

<ロルフィングを受けてまず感じたこと>

田畑先生から「身体を預けて」「身体の重さを感じて」という言葉を掛けられるまで、自分自身では寝た状態でリラックスしているつもりでも、実は身体に力が入っていた、ということに気付きました。

そのきづきの上で、例えば腕など身体の一部分に集中してベッドや先生の手のひらのなかに預けていこうとすると、筋肉が弛緩していく過程や、温度の変化などを感じる事ができました。

”身体を預ける”、”ゆだねる” という行為は、信頼している相手とでないと出来ないと思いますが、田畑先生に最初にお会いして、カウンセリング時にお話している時から、静かで落ち着かれている雰囲気や、同時に温かみのある印象を感じることが出来たので、初めから信頼して身体を預けられました。

セッションの為に身体の状態を観察されているだけでなく、何となく心の状態も洞察されているように感じましたが、嫌な感情や壁を作って隠そうという思いにはならず、むしろ理解しようとして頂いてる有り難みを感じながら心をオープンな状態にできました。

初対面からそう出来た土壌として、先生ご自身の人柄と共に、よしもとばななさんの小説の作品などによって感覚を信じれられていたため、そのばななさんが信頼して推薦されているんだという安心感もあったと思います。

<ロルフィングのセッションの様子>

セッション中にふわっと電流が走ったような静電気の放電するような感覚を感じたり、「ガクっ」と肘が緩んで勝手に動いたり、という面白い現象がおきましたが、ロルフィングによってブロックされていた可動域が広がったときなどに身体が勝手に自然な方向性に向かってくれているとのことです。

先生からの自分の身体の感覚への問いかけや、身体の一部へ意識を向けるような言葉の導きと、ソフトタッチのみの施術によって、なぜ身体が変化していくのか不思議でしょうがなかったのですが、ただはっきりと分かった事は、田畑先生には私に見えていないものが見えているんだなということでした。

先生により指示を受けた身体の部分の重みに対して意識を集中していきますが「あ、感じられたな」と自分で感じた瞬間に、先生も寸分違わず「そうですね」と言ってうなずかれていました。

自分の身体への意識を深めた時に、自分自身も集中してやっと感じられるような繊細な感覚を、田畑先生は観るだけで確実に捉えられていることが、私の身体の状態を理解してくれているんだという信頼をより深めることにも繋がるだけでなく、有り難みを感じました。

<身体の変化>

ロルフィングは、身体の統合状態を高める目的で、痛みを取り除いたりヒーリングが目的ではないと書いてあり理解していましたが、それでも一回目のセッションから確実に痛みへの効果もあらわれ激痛が知らない間に消えていました。

激痛がなくなると、自分の身体に対して薄情なもので、新しい生活や仕事をセットアップしていく事に集中しつい無理をして身体をおざなりにしてしまいがちでしたが、それでもヨガをやっている時や、歌っている時に色々な変化を感じられました。

セッションの中盤頃の時期には、それまでも苦手だった、左側足だけで立ってバランスを行うヨガのポーズがすぐに崩れて出来なくなるという時期がありました。また、左足で立つバランスポーズでは、左足付け根のあたりが痛くなったり、左の片足で立つことこと自体がとても難しくなったのですが、先生によると、身体のバランスが変わっているために、それまであまり使っていなかった筋肉を使うことで痛みも出てくることがあるとの事で納得できました。

実際に、セッションの終盤にはそれまで使っていなかった左足付け根の筋肉もついてきたのか、痛みも減っていきヨガのポーズもバランスがロルフィングを受ける前よりも無理なくバランスポーズが取り易くなったように感じました。

<ロルフィングによる発声の変化>

身体の激痛も取れた頃、発声についての変化にもより意識が向けられるようになっていきましたが、発声について心から嬉しかった変化の一つは、一定の音域でどうトレーニングで努力してもコントロールが出来ないと感じていた発声時の身体や意識の使い方と実際の発声が一致していったことです。

もともとニューヨークへ渡り、ボイストレーニングを受け続けていたきっかけは、大学時代から歌の活動を行ってボイストレーニングなどの発声教育を受けないままソウル系やゴスペル系のパワフルな声に憧れて真似しようとした結果、無理な発声を繰り返す事で次第に同じ音域で声割れや裏返りが毎回起こるようになり、その音域以降の高い音が出なくなったこと、低い音域でさえも音程が取れないほどコントロールが出来なくなったことからでした。

それまで、高い声を”頑張って”出しており、身体が硬直して絞り出すように発声しその声で耳が痛くなっていました。1、2時間も歌えば、かなりの疲労感と喉が痛くなるという事を続けてきていましたが、それでもそれを乗り越えれば上手くなるんだと思いこんで、余計に悪循環を続けていました。

具体的には、私の場合、チェストボイスが得意で、ヘッドボイスが開発されていないままブレイクポイント(ブリッジポイントやパッサージオなどの呼び方もあります。ヘッドボイスとチェストボイスという声区の移行の音域のこと)にさしあたってもチェストボイスのまま押し切って高音域を発声し続け、声帯がヘッドボイスでの声区での出し方へ移行できずに声割れや裏返りが起こりましたが、それを阻止しようと首の筋肉など身体の力みによって声帯を閉じようとしていた事が原因でした。

問題がおきてから、ボイトレ本などを読みあさり少しずつそのような発声に関する知識を知りながら、よい発声を体得できるようにと様々なボイストレーナーのもとでレッスンを続けていくことで、すこしずつ改善していきましたが、乾燥や風邪をひいた後など少しでも喉のコンディションのバランスが崩れると、声帯の動きが固くなったように感じられ声帯の閉じや振動がうまくいかずに、やはり声の割れや裏返りが起こり易くなっていましたが、ロルフィングを受けていく過程で、より自分の発声の感覚と実際の発声の状態がだんだんと一致していきました。

声の高低や音量は、声帯の閉じ方や長さ、息の量のバランス具合や共鳴や調音などによって変わりますが、その声帯は例えば指を動かそうと意識して直接はたらきかけられる筋肉ではありません。そのため、呼吸法、口や舌などの発声器官の状態や動かし方、共鳴の位置の感じ方、姿勢などの身体の状態や使い方などの総合的なバランスによってより効率良い無理な負担を強いない発声をボイストレーニングで目指していきます。

ロルフィングを受ける前、どんなに自分ではそれらをきちんと意識して行えるように、発声の仕組みに関する知識を勉強しながら、実践できるようにボイストレーニングに通い続けていても、その感覚と、実際に出る音が一致するときとしない時が自分で予測出来ない状態でした。なので、実際に声を出してみて声割れがなければ「ああ良かった」と安堵し、出した声が割れてしまえば落胆するという状態した。

当然、ライブなどで歌う時は常に自分の予測出来ない声割れや裏返りに対して不安でいっぱいでした。問題の音域になると身体が硬直し、緊張状態がより高まってそれが自然で楽な発声から遠ざかるという悪循環でもありました。せっかくボイストレーニングによって、それまでと違う楽な発声法を体感できていても、常に再現できるという自信がないことから、ライブでは声割れなどを回避するために、場当たり的に以前の発声法で乗り切ろうとして声枯れや痛みを感じており、発声の向上と後退を繰り返していました。

そのような事をトータル10年間かけて続けながらも、高音域も低音域方向のどちらにも音域が以前より広がったり、より楽に歌えるようになったりという成果は確実に出ていましたが、それでもある一定の音域での声割れは避けられずトレーニングだけでは難しいのかもしれない、と限界を感じていました。

それをロルフィングによって身体のバランスを整えて統合状態を高められて、身体感覚と発声状態がより一致することが出来たことで、発声時の自分の声帯や喉への信頼感、安心感も高まり、歌う時に発声への不安を抱えるということが大幅に減りました。

発声への不安がないということや、自由自在に声を操れる感覚を持てることで、歌唱による、より自由な表現が可能になります。長い間ずっとそれが出来ることを渇望してきましたが、制限無く思いのまま自由に歌えるという状態へ一歩近づけることができました。また、ライブでは2セットのステージでトータル2時間ほど歌いますが、声が枯れたりすることも痛みも感じる事もまったくといっていいほどなくなりました。

二つ目の大きな嬉しい変化は、ロルフィングを受けたことでヘッドボイス(頭声)の響きをより感じられるようになったことと、高音域が広がったことです。

ニューヨークで、色々なボイストレーナーのもとで学びましたが、後半の時期にはヘッドボイスをより開発していきたいと思い、ヘッドボイスをより使って歌うオペラ歌手でもある大学教授のボイストレーナーのプライベートレッスンを受けていましたが、高音の響きが抜けていかない感じで高音の響きをブロックするような天井があるような感覚でなかなかヘッドボイスの強化が難しかったです。

ロルフィング7回目の頭蓋骨へのアプローチのセッションの翌日に、いつものように発声のウォーミングアップから高音域の開発をするエクササイズを行っていたら、楽に高音が発声でき、それまで出たことのない高音が出ました。

それまでのライブでの最高音の設定は安定して出せるF5(国際式のオクターブ表記法/科学的ピッチ表記法による音程)までで、高音エクササイズ時の最高音はB5あたりでしたが、その日はあれよあれよという間に楽にD6まで出せました。全音で1、5音分という高音は、トレーニングしても一日で出せるようになるものではありません。本当に驚いたと同時にとても嬉しかったです。

女性は月経前になると、発声状態が出しにくくなるため(腹圧がかかるためらしいです)、そういう時や喉の調子によって常に最高音はD6が出せることではないので、最高音のエクササイズは自分の喉やその他の身体の状態と相談しながら行っていますが、ライブでの最高音の設定はG5あたりまで広げられました。

そして、ヘッドボイスでの発声時にとても楽に響かせることが出来るようになり、閉塞した感覚の中で共鳴位置を探しているような発声状態ではなく、高音を出す事が頭部に気持ち良く響いている感覚を持てるようになりました。

後日、田畑先生のウェブサイトを再度覗いて勉強していたら、各セッションに対する説明のページの7回目のセッションの説明の中に、『帝王切開でお生まれになった場合は,産道を通過する過程で頭蓋が物理的圧力を伴った接触がないために,特に上方への方向性に対する感覚が薄いケースもあります。こうした例にとっても頭蓋への働きかけは重要になってきます。』と、ありました。

私は、まさに帝王切開によって生まれたので、特に口ー鼻ー頭蓋骨へのアプローチはヘッドボイスの開発や強化にもとても有効だったのだと思います。

ヘッドボイスの習得や強化は、実は昔の私のようなやり方で行っていた発声法によって癖づいてしまった声割れや裏返りを改善することにも繋がります。現在も負荷の高い曲の練習をしたあとなどはEb5、E5の音程で声帯の閉じが悪くなり声割れが出てしまうことがたまにありますが、以前はブリッジポイントはB4、C5だったので、調整力がより必要な音域がだんだん高音域へと上がっていってるようです。

<ロルフィングを終えて>

最近はスケジュールを詰め込んでしまいヨガを出来ておらず身体のメンテナンスを怠りがちですが、セッションを完了した今年の夏から半年間は今回受けたロルフィングの効果によって身体の変化が続くということなので、身体のリズムを整えなおしつつ自分の身体や発声の状態を引き続き観察していきながら、これからもどんな風に自分の身体や発声が変化していくのかが楽しみです。

また、田畑先生が提供されているロルフムーヴメントやワークショップにも興味があり、自分の身体のバランスや発声の向上の為に受けてみたいなと思っています。

さまざまなボディワークを経験した上で、やっとロルフィングにたどり着けて、自分の身体や発声に対して自分ではどうしようも出来ないと感じていた状態から救われました。

それと、同じように私はボイストレーニングに関しても様々なレッスンを渡り歩いてきましたが、一番信頼と納得ができるボイストレーニングの教授法に昨年出会い、先日、一年ぶりに渡米し、ロルフィングを含めた様々なボディワークを体験•実践しながら喉頭医や言語療法士や研究者たちと提携しながら長年のボイストレーニングの実践と研究を基にして創られたソーマティックボイスワークというボイストレーニング法を学んできました。

そのボイストレーニング法とともに、ロルフィングとこれからもおつきあいしながら身体への理解や知識を深めていくことで、自分の為だけでなく、よりよい発声を出来るようになりたいと思って私のもとへやってくる生徒さん達の為にも役立てていきたいと強く思っています。

<これからロルフィングを受ける方へのオススメ>

私の場合、知らない間に激痛がなくなってしまったら、激痛があった感覚や事実すら忘れてしまっていたので、忘れないうちに身体の感覚がどう変化していったかを書き記すということでロルフィングの効果もより感じられるのではと思いました。

私は自分のブログ( http://ameblo.jp/rainybirds/theme-10088592074.html )で書いた以外は、すべて思いついたときにいろいろな紙にメモ書きしてしまい、未だ探し出せていません。。なので、各セッションごとに感じた事や、日々の中での身体の変化などを日記等にその度に書き留めておいておくことをおすすめします!

ロルフ・ムーブメント認定プログラム

Rolf Instituteの新しい方針の一つとして,Rolf Movementプラクティショナーのための認定プログラムをロルフィングトレーニングとは独立させることがすでに決定しています。

本拠地である米国のMovementの教授会でもそのカリキュラムについて検討が進んでいて,2017年から施行されることになりそうです。教授会から意見を求められつつ,日本での導入についてもゆっくり検討段階に入っています。

数年経つと,ロルファーではないけれども,認定ロルフ・ムーブメントプラクティショナーとして活動する方々が出てくることになり,その流れもまた楽しみです。

ちょっと前に,ムーブメントのプログラムが更新されて,18日間のコースから,計30日間のプログラムに更新されたばかりですが,さらに大きな流れがやってきています。 この大きな変革の時期にカリキュラムの編成に関わることができてとても光栄です。

インドにいってみたところ

7月末にインドのバンガロールに行ってきました。

インドにはあまり縁がないと思っていたのですが,いってみたら,いいところでした。いいな,と思ったのは,第2外国語であるところの英語を,日本人と違って堂々と話しているところ,日本人に対して差別的なところが全くないところ,あと,時間の流れ方でしょうか。

戻ってから,セッションしてみて違いに気がついたのですが,すごく待てるようになった,ということ。

セッション中に,こちらがどんな感じか尋ねると,内側から言葉が湧いてくるまでじっくり待ってからフィードバックするクライアントの方がいるんですが,その待つ時間を意味を感じながら共有する余裕が感じられたのが新鮮でした。

思わぬインド効果にちょっとうれしい驚きです。

ホ ・ポノポノとロルフィング

先日、平良アイリーンさんの新書、ホ ・ポノポノ ジャーニーの出版記念会にいってきました。私たちにできることは、記憶の再生、言い換えるとパターン化していること、これは潜在意識に刷り込まれていることから、自由になるために、記憶をクリーニングする、ということ。無意識に語りかけ、諭すように、4つの言葉を繰り返す、それがホ ・ポノポノの基本です。 記憶という制限/滞りを外していくと、可能性が開いていく、というのは、ロルフィングも同じだと思いました。

無意識の表れである身体を変えるというのは、無意識にダイレクトに働きかけるのと一緒です。その滞りが減ることで、身体を通して人間の可能性が開くのを邪魔しているものを取り去る作業は、ホ ・ポノポノと共通です。

そこで話された、いろんなことに因果関係はない、という話も印象的でした。物事には一見、因果関係があるように見えることがあるけれども、実際に何が起きているかはわからない。身体への介入によって、何が起こっているのかは、正確には誰にもわからない、無意識の中のプロセスと身体というブラッックボックス内で起こることは、実は誰も追跡しきれないし、その必要もない。だから、つい上手に説明やプレゼンができるとなんとなくうまくいった気になりがちなのだけれども、そのことにはほとんど意味がないことになります。受け手の気休めにはなっていると思いますが。。

本当の自分、言い換えると、囚われていない自由さを取り戻すには、いいと感じているものも制限と感じているものも含めて、まとわりついているものをまず手放してリセットする必要がありそうです。

 

心臓弁手術を受けた方へのワーク 

今,心臓弁が先天的に不全だった方が,手術を受けられて,その回復の目的でロルフィングのセッションを受けにいらしています。4年程前に10シリーズを終了されていたのですが,ずっと気になっていた心臓手術を思い切って受けたとのことでした。

心臓の拍動を感じるとそれが不規則になったりするのを感じて不安な感じになるため,以前は心臓に意識を向けるのが嫌だったそうです。

思い切って手術を受けて,その影響はあるものの,心臓を感じることに抵抗がなく,健康に自信がついてきたとのことです。開胸したことで,肩の可動性も減って,手術以後,しっかり休息することが難しくなっていたようですが,それもロルフィングで肩も楽になってきて,ちゃんと深く眠れるようになってきたそうです。

なにより,ロルフィングを回復に役立てようと思ってきてくれたことや,10シリーズを終えたときより,自信がついてきていることが彼の表情から伺えるのもまたうれしいです。

必要な手術は受けて,ロルフィングでしっかり回復する。うまくかみ合っている感じがします。

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つながりから離れる自由

とかく現代は,SNSなどのネットワークを通じてたやすく人とつながりやすいです。

必要があればつながるのも大切ですが,簡単につながりから離れる自由が元にないと,つながりはかえって制限となって機能しなくなる要因になってしまいます。動的につながって動的に離れることで,次に出会うべき新しい人やモノに巡り会うことができます。

シンプルに,その関係性やその人物を思い浮かべて,なにか重い感じがしたり,窮屈な身体感覚があるのなら,そこから離れるべきです。

必要のない関係性にしがみついて,無駄な時間を過ごす程,暇ではないはずです。