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そもそも股関節が得意なのかも

幼い時に股関節の固定具を装着した経験のある方が、最近いらしている。大人になって、かなり自覚的な記憶がないとしても、身体は覚えているもので、生育の初期に起きた装具による影響はかなり大きいようである。

股関節は、正にKing of jointで、身体の支えだけでなく、骨盤の水平性、内臓空間にも大きな役割を果たしている。大腿骨の大転子からDeep6と呼ばれる深層の筋肉は、閉鎖膜とつながっていて、骨盤底筋群と共に、真骨盤の空間に直接的に関わっている。それ程、重要な関節なので、ここが発達段階の初期に制限されるというのは、身体としては無視できない大事なのだ。

先日のセッションでは、股関節を解放する自発的な動きが内側からでてきて、それが完結し、身体が納得したことによって、劇的な解放感が心身に広がった

私自身、生まれてすぐに、最初に診てもらった医師からは、大腿骨頭を切断する股関節の手術が勧められたが、両親がセカンドオピニオンを求めた別の医師が、問題ない、といってくれたお陰で手術を免れた経緯がある。多少O脚だった程度に過ぎないはずが、その時期、医学会にはその手術が流行していて、最初の医師は、多分腕を試したかったのだろう。というようなこともあって、股関節には何か特別な思いがある。そのようなことも関係してか、股関節に纏わることについては、何か得意なのかもしれない。


ロルフィングが目指していること、商業的セラピーの違い

先週のRolf Movement認定ワークショップに参加された方のうち、お一人だけ、ロルファーではない方が参加していました。その方からの質問から、統合についてのディスカッションになりました。

ロルフィングの基本方針として、クロージャー(終結)があります。ロルフィングでは、自分のバランスに責任をとってもらうことを目指してワークします。個々の状況が違いますが、最終的にロルファーの手助けが必要とならない状況がゴールなのです。 

一方、健康ビジネス、商業的目的のセラピー・トリートメントも含まれますが、その商品・その施術を常に消費者が必要となるように、言葉を換えれば、常にお金を落としてくれることが目的になっているかもしれません。

セラピーに限っていうと、今行っている施術が次につながるような目的が含まれるセッションと、今できることは限られているけれども、将来的にクローズできる状況をゴールとしてワークしているセッションでは、その意味が根本的に異なり、そのことがセッション全体に影響しないわけはありません。

施術者が、クライアントを顧客として囲っていることになるとしたら、受け手がすごく調子がよくなることを心の底から願っているとはいえません。そういう場所にいくと、何となく次の予約を当然のように取らされるたり、後で連絡するように振り切ろうとしても、何となく後髪ひかれるような感じが残ったりします。悪徳セラピストの中には、何かが改善しないのは次に来ないあなたのせいだと脅すケースもあるようです。

ただ、色々と試して巡った結果、最終的に行き着いた施術者だったり、毎日摂るべき食品や水のような種類のものは、別です。ケースによっては、根本改善のために、標準的な回数より多くのセッションを必要とする場合もあるでしょう。

問題は、ロルファーが常に受け手を自由にしているかどうか?目的のために自由で、ベターな選択ができる環境が作られているかどうかです。

ロルフィングは上記のような方針を持って臨む施術ですが、いうまでもなく万能ではありません。そのロルファーがロルフィングでできることをやり終えた時、或いは限界を感じた時に、別の技法や別のロルファーのセッションを受けられるような余裕があるかどうか、顧客を沢山抱え込むようなことは、何の自慢にもならないし、実力とは何の関係もないことです。