よりよく在るために

ロルフィングは,Well-beingを追求するものです。よりよく在るということには,広い意味が含まれます。思いっきりQOLが低い状態から0を目指すものが,一般の医療的な介入とすると,0よりもさらに+に誘うのがロルフィングといえます。

低  ←    QOL →  高

-3  -2  -1  0  +1  +2  +3

<治療的介入>  < ロルフィング>

例えば,大怪我や大手術をするとQOLはかなり低いレベルまで下がりますが,傷が時間とともに癒えてくるとかなり持ち直してくるものの,以前と同等のレベルに病院に通うだけで回復するのは難しい。それは医療措置が不可欠だったにせよ,医療的介入がどうしても身体にダメージを与えてしまうものだからです。

患者側としては,元の状態に復帰したい,以前行っていた運動や活動をするまで回復したいと思っても,病院側で提供するものにそれらは含まれていません。しかも,困ったことに,命が助かっただけでも有り難いと思いなさいと言わんばかりのドクターも存在します。

非科学的で非論理的な他人の意見に耳を傾け,諦めてしまう前に,何か” できること “があります。人間が本来持っている自己調整する潜在力を使えば,QOLを低下させているものの多くの原因である,解放されていない余剰のエネルギーだったり,術後の結合組織の癒着などを手放すことができます。

全く,元通りと同じではなくとも,支障のないレベルに回復する可能性は手放さなくていい。

むしろ,それをきっかけにして,全体性を回復する旅に入ったと思えればしめたものです。

 

ただ,その時大切なのは,すべてを見直すことです。都合よく一部だけをよくすることはできません。それらは関連性の中に存在し,その背景にあるものが変わることが大切だったりします。