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小林 健 自然療法医師の知覚

先日,東京本草閣センターのオープン記念会があって,健先生にお会いした。そこで私の紹介もして頂いたのだが,まだ健先生ご本人にセッションさせて頂いたことはないが,私のやっていることを完全に把握していて,驚くと同時に感動した。

ここまで詳細に自分のやっていることを理解してくれる存在がいるとは思わなかった。

大まかにいうと,ここが固い,痛みがあるから,その場所に触れるというのではなく,その原因になっている大元のところ,離れたところから,順を追って,細かく調整している,ことを私を通してわかったのだという。知覚が拡大して様々なところまで意識を行き渡らせることができるサイキックな人々は確かに何人か知っている。しかし,具体的にここまでいい当てられるとは思っていなかった。

妻は私の仕事の意味を深いところで理解してくれている。それに加えて,仕事の具体的な中身,詳細について分かってくれる師がいることだけで,幸せである。地道に何かをやっていれば,誰かが観ていてくれるというのは,抽象的な例えではなく,本当のことのようである。

私も,ぱっと目にはわからないようなところだけれども,こだわって大切にしているところをきちんと観ることができる指導者になりたいものだとつくづく思います。

 

量子波実践プログラムの意味

自然派治療医師である小林健先生の提供する量子波実践プログラムを修了したところです。このプログラムの特徴として,

1.技術的はプロトコールを教える場ではない。

2.研修時間と認定は別。

3.それぞれの施術者が自分の技法の中で,量子波を使えることを目的にしている。

4. 余計なエネルギー交換,霊的な影響を相互に受け与えない状態での施術が可能となる。

  1. 肝と腎を重視するなどの原則はあるものの,手順などが厳密に決められているわけではなく,自由度が高い。
  2. 研修の時間自体は他の技法修得のためのトレーニングに比べると短く,実際に量子波が出ているかどうかで,健先生が認定を決めるようです。
  3. 鍼灸,ヨガ,楽健法,ロミロミetc.をすでに実践されている方が,これまで認定されており,それぞれの仕事の中で量子波を取り入れています。その人が得意とする技法を通じて,最大限に自分を活かそうとするときに,量子波もたくさん出るということでしょうか?
  4. 望ましくないエネルギー交換がないということは,とても大切です。施術者も健全さを保ったまま,何かを吸い取られたり,悪影響を受けずにセッションに集中できるということです。認定証には,「除霊力を持ったマスターヒーラーとして,,」という記述がありますが,宗教的な儀式や悪魔払いをするわけではありません。健先生によると,施術が精妙になってくると,霊がついたりということはよく起こるらしいです。これは,癒しが起こる周波数と,霊的な波動霊が極めて近いことによるもので避けられないそうです。レイキなどのエネルギーワークを行っている知り合いが,体調を崩したり,亡くなったりという例はあるので,よほど施術者自身の人間力が大きくないと安易には行わない方がいいということは分かっていましたが,健先生に出会ったこの辺りが明確になってきました。自分は霊を見たり敏感に感じたりすることはないのですが,自分が感じないということと,その影響や存在がないということではなく,無知の知と同じように,無感覚・無意識の知というのは大切で,霊的なものが感覚の死角にあるなら,それは意識の外に押しやらないようにすることが大切なんだと思います。現に,霊的なものはともかく,体調を崩すという体験はあるので,それは指標になります,自分の場合には。いわゆる霊媒体質ではないけれども,そういった悪影響を相手から受けずにワークを深めたいとしたら,この健先生のプログラムは,最もその解決に関係していると思います。

縁のお陰と運が重なり,認定されました。

 

施術者自らが健全さを保ちつつ,セッションを深めていくために

技法の種類に関わらず,施術の質やスキルが向上してくると,より受け手と深いレベルでつながり,様々な効果や改善といった結果が伴ってきます。

しかしながら,施術内容が深く精妙になってくるにしたがって,受け手から悪影響を受けやすくなって,過度に疲労を感じたり,健康を害した経験のある援助職の方は少なくないはずです。

では,施術者が,自らの健全さを保ちつつ,施術をより深め結果を出して行くにはどうしたらよいのでしょうか?

受け手との間合い,施術者のプレゼンスの向上や知覚状態,そして,量子波が大きな鍵になるようです。

「治すのではない,治る力を引き出す治療」を実践され,数多くの治療実績を積み重ねてこられたNY在住の自然療法医師,小林健先生。彼から実際に量子波を学ぶことは,多くのセラピストやプラクティショナーとそのクライアントにとっての福音になるはずです。

 

 

離れたところから見守ることによる身体構造への影響

最近の場の探求〜自分の間合いを見つけるワークショップが面白い。

初参加でソマティックな働きかけに全くの素人の方でも,しっかり反応して変化が引き出される。ワークショップを通じて,より空間を観て感じる眼が養われてくるようだ。使えば使うほど,感覚は強化され,確かなものへと変わってくる。面白い経験だ。

見守るだけで身体構造に変化がもたらされる例

 

 

 

イールドの意味〜馴染む感覚

身体が怪我など危機を感じたときに,空間に対する認知が変わります。例えば,注射を打たれれば,その皮膚の周辺,組織のみならず,その周りの空間も別の感覚として捉えることになるでしょう。その周辺に何か対象があると,はっきりとした痛みのような感覚ではないけれども,何か落ち着かない感じやうっすらとした違和感が生じることが予想されます。ムチウチのような衝撃もそうですが,正にその事故が起きた時点では,症状として捉えられるような違和感はないとしても,それが時間をかけて影響を与え続け,何らかの障害をもたらすことがあるということです。

この時,身体はそれなりに今の状況に順応するために,慣れようとします。違和感や不具合があろうとも,その状況に慣れた状態になると,それが基本の状態となります。身体はいかに楽になろうとも,すぐさま慣れた状態から変わろうとすることには抵抗があります。変わることにはリスクが伴うからです。頭で分かっているけど,止められないということの一つの原因として,変化より”慣れた状態”を優先する,保存しようとする力が意外にも強いことに驚かされます。

そこから脱するとしても,今まで慣れた状態というのは,それなりの秩序の中で見えない関係性とのバランスで成り立っています。施術者からみた都合のいいような変化が中々起こらないのは,見えない関係性があって,そこに慣れ親しんでいて,それなりのメリットがあるわけです。

したがって,別の秩序の形態を得るには,別の関係性を作るためにどうしても時間が必要になります。そして,前の状況より,慣れ親しめそうな状態に方向づけされる必要があります。

では,どうやって?

慣れた状態から,馴染む状態へ

慣れる(get used to)とは,主体が一方的に克服してその状態に馴化すること。それに対して,馴染む(fit in) は,周囲の環境と調和している状態になります。慣れるが,調和というより無理に合わせる部分があるのに対して,馴染むには周囲と相互作用しながら,落ち着く(settlle)感覚が伴います。 settleには,移動していたものが最終的に定住するという意味がありますが,足場を見つけてその場所に落ち着くことは,あらゆる生物の本質的な最初の動き=イールドにつながることになります。

発達する過程でも,さらに現在身体の中でも細胞が成長するのに使われている動きがイールドです。この感覚と動きが起こるためには,周囲が安全であることが前提になるので,イールドが起こるということは,その場所を通して,安全に重力と馴染むという感覚と動きがセットになっています。心身がバランスを失っているような状況では,あれこれ行う前に,まず身体を休めてエネルギーを蓄えることが最優先です。

災害が起こった直後に,心のケアがどうこういう前に,まず被災された人々が心身ともに休息できる安全な場所を確保することが最優先であることと同じ原理です。

安全な状況でまず,そこに落ち着くこと,それによって,身体はやむを得ず適応して得た慣れた状態から,それよりも周囲と馴染んだ状態と感覚があったことを思い出すことで,変化してもリスクはないことを納得した上で必要なプロセスを開始するのではないか,と考えています。

イールドがまず起こるような場を設定することが,セッションの基盤であり,本質的なことだと考えています。そこが抜けていると,変わったことはわかるけれどもそれが馴染まない,定着しない,ということになってしまうのだと思います。

脳内での報酬という形で行動パターンを変えようとするアプローチもあるようですが,私は,心身のバランスを崩した状態に慣れた状況から脱するには,まずその場所に安心して落ち着くことによって,身体が周囲の環境に対する認識が変わり馴染んでくることで,重力を含む外側との関係性が変わるきっかけになるのではないかと考えています。

それが,イールドが身体構造に変化をもたらす要因の一つだと思います。

 

職場復帰をサポート

職場の配置換えに伴って,同僚からの嫌がらせが原因で鬱状態となり,休職中だった方が,ロルフィング10シリーズを終了されました。

2ヶ月で10回を終了し,それに伴って身体に安定感がでてきて,最終的に精神科で処方されていた薬の服用の必要がなくなり*,職場に復帰できるレベルにまで回復されました。薬を服用すると身体が重く動く気力がでなくなり,それによって様々な障害が生じたとのことでした。

職場での理不尽なハラスメントも問題ですが,さらに処方された薬の副作用も無視できない問題です。薬が効き過ぎてしまう可能性や,合わないケース,副作用が強すぎる場合などいろんな可能性があると思いますが,この”動く気力”を奪ってしまうとしたら大問題です。以前脳梗塞の後遺症に苦しむ方に10シリーズをお受け頂いたことがありますが,気になっていた痺れが全く無くなったわけではないが,セッションを終えて,動く気力がでてきたことが大きい変化だったと仰っていたのを思い出します。運動をするという行為というより,実際には動作はなくても,動かそうとすれば動かせる,動かそうとすることに抵抗がない状態が,心にとっては重要な意味を持つようです。

様々なハラスメントをきっかけに,心身のバランスを欠いて,合わない薬でさらに抜けられないループに入ってしまう方は少なくないような気がします。

普通は人が人である限り,まさかそんなことはしないだろうということを平気でするような悪意のある人は確かに存在します。残念ながら。そのような場面に出くわした時に,自分を必要なだけ守る姿勢も必要です。さらにそこから,薬に悪影響があるということも知っとく必要があります。深みに入ると何が何だか分からなくなりますが,とりあえずは,自分の居場所を見つけてそこに落ち着く感覚を思い出して,必要な活力を蓄え直すことではないかと思います。

いずれにしても,ロルフィングのセッションを,職場復帰に役立てて頂いて,うれしいです。

*注:医師の監督の下での服用停止されています。

 

 

Rolf Movement5シリーズ 実施例

他のロルファーの方から10シリーズロルフィングを終了され,その後Advancedシリーズを受けた方から,Rolf Movement Integrationの依頼がありました。骨盤周辺,股関節に違和感があるとのことで,その改善を希望。

Session 1

ミッドライン(中心線)に対して,イールドするcapacityを上げるために,横向きで,ワークしました。さらに臀部への注射の影響があると予想されたので,臀部とその周辺の空間との関係性,親和性を回復するためのタッチ。実際には触れずに周辺に手を置くことで反応が引き出されます。このワークによって,違和感はほとんど減少したとのことです。次のセッションまで10日間ありましたが,セッション2の直前に撮ったBefore 2と比較すると,セッション1で得られた頭部の支え方が維持されていることがわかります。

Session 2

前回は骨盤の外側に働きかけしたので,今回は骨盤内部,内臓の容れ物としての骨盤を骨盤底を含むTrue Pelvis(真骨盤)内に着目。ワーク後,上方にリフトされていることが分かります。骨盤底,閉鎖膜,恥骨結合,仙腸関節,これらはどれ一つとっても重要な構造で,適度な張力,微細な動きを引き出すことは,多くのメリットをもたらします。頭部に対しても側方に対して休めるようにワーク。

Session 3

うつ伏せで下肢から脊柱のつながりを引き出しました。臀部の組織のモティリティと呼ばれる微細な動きが出てくるのを待ちます。一連の働きかけによって,股関節周辺の違和感は皆無になったようです。

Session 4

仰向けでのワーク。大腿上部にもワクチン接種を受けている例も多く,この影響によって周辺組織に制限が生じ,骨盤と大腿部の連携が乏しくなることがあります。通常のベーシック10シリーズロルフィングではこうした観点で臀部や大腿部にワークすることは恐らくないと思いますが,ワクチン接種の影響は私達が思っているより大きいものがあります。仮に必要だとしても,受けた医療処置による影響を無くす程,ホメオスタシスは向上し,統合状態が高まる可能性があります。

このセッションの後,クライアントの方から,ワークに興味がでてきたので,120分枠を試してみるか,5回から8回にしようか迷っているとの感想。

Session 5

前回のセッションの後,アクシデントがあって,左足裏に安全ピンが刺さってしまって,しばらくびっこをひいていたとのこと。思ったより回復が早いとのことで,ただ,右半身にはかなり緊張を感じている。傷は修復しているが,右足が地に対して安全に着地できないという知覚レベルでの偏りが生じているため,足へのイールドタッチが有効となります。それぞれの足底に触れるか触れないかのタッチで空間との関係性に影響を与えると身体全体にも動きが伝播していきます。最後は,後頭部から小脳や延髄が休息できるように促すイールドタッチ。激痛や強いストレスがかかると,頭部の深部にも緊張が蓄積することがありますが,このタッチによって,肩と首がとてもスッキリしたというフィードバック。

全体としてかなりまとまったので,一応完結ということになりました。

クライアントにとって,最初の10シリーズはハードタッチだったので,Movementは興味深い体験となったようです。

Rolf Movementは,機能的側面から行うRolfingSIという言い方もできますが,いずれにしても,問題を解決したり,”治す”という観点からではなく,どこに変化しうる可能性があるのかを探して動きを引き出すプロセスです。

 

以下,セッション前後の写真を動画でまとめていますので,どうぞご覧下さい。

Rolf Movement 5 series

「心の専門家はいらない」 〜 援助職が読むべき一冊

 

心を扱うセラピストにとっては,その立場を脅かす衝撃的なタイトルである。しかしながら,セラピーのみならず,教育など,他者に対して何かしらのサポートする援助職に携わる人間にとっては,自分がやっていることを再考察するきっかけとなる良書である。

よかれと思っていることが,或いは習ったことをそのまま実施することが本当にクライアントのためになっているのか? 形式上は,クライアントに主導権があるように見せかけているのに,実はセラピスト側が勝手に理想とする着地点に無理矢理誘導してないか? これがもし起きているとしたら,セラピー自体無駄でむしろ害になる危険性さえある。

「自ら自由に決めよ、ただし望まれるように」

すべてとはいえないものの多くの教育或いはセラピーの現場で一般に起こっていることをズバリ言い当てている。鋭い洞察である。

身体技法に関しても,施術者側がオープンな装いをしながらも,実は施術者が無意識あるいは知識として得たブループリントに当てはめようとすることはよくある。ワークがうまく進んでいると感じられない場合,クライアント側に責任を転嫁したり,施術者に苛立ちがでてくる。これは実際に私がクライアントとなって感じたこともあるハズレ施術の例である。

施術側とクライアントは,無意識のレベルでも,コントロールする・されるという関係性では何かがうまくいかない。人間と人間との関係であることを外さないようにしなければならない。少し前に私の同僚があるセラピーを受けにいったが,データを取るというニュアンスが前面にでていて,なんだかなあという感想を漏らしていた。セラピストは大学関係者だったので,学会発表ネタになると思ったのだろうか?対人間として好ましい態度とはいえないだろう。データとして記録する重要性は勿論否定しないが,つまりセラピーに対する集中や個人として尊重されるべきところが希薄だったが故に,上記のような感想が漏れたのだと推測する。その教官兼セラピストが,一体学生に何を伝えられるというのだろう??

 

心の専門家はいらない

 

本当のことは,言いづらい。だが,本当のことを知っているのは,その分野の一部の専門家に限られている。その事実の公開や問題提起は,それを言い出した人間の立場を危うくする,故にとりあえずは黙っておくという事なかれ主義が横行している中,小澤牧子氏は立派な方だと思った次第です。

私としては,小澤氏の批評に耐えうるセッションを心がけたいと思う。

 

体力がない方には,陰を上げる必要がある

イールドのアプローチでセッションを受けた方が,どういう原理でバランスが変わるのですか?という質問を度々受けます。ロルフィングについて聞いていた印象と随分違う,軽すぎるタッチにも関わらず変わることに不思議だと感じるからです。

 

古典的ロルフィングの考え方は,過緊張の筋膜を弛めて,全体の張力バランスをとる。つまり強すぎる陽を減らす。そのことによって,今まで,あまり使われていなかった場所が自ずと動員されることによって,陰が立ちあがってくるのを促すやり方です。別の見方をすると,強烈な圧力を加えるストレスによって,身体がある種の危機的状況になることで,ホメオスタシスに喝をいれて,生命力にスイッチを入れるという荒技が功を奏する,という理屈ではないかと思います。

こうした,一見するとかなり乱暴な働きかけですが,統合への変化が促されることは確かにあります。全体のエネルギーが元々高くて,適応性がある場合には,陰が自ずと立ちあがってくる体力がある場合には,うまくいくでしょう。人間にとって,バランスがオフになって,転倒するということは生体にとってかなり危機的なことなので,それを回避するためには,全体でなんとかする力が無理矢理にでも発動する仕組みを応用していることになります。

一方,元々活力が低下している場合や,荒技的な働きかけに対してそれを受容できない,強い侵襲的介入によって,神経系や筋骨格系のバランスが崩れてしまうタイプもいます。私もこのタイプに属していますので,基本的に強く揉まれたり押されるとそれだけで,身体が悲鳴を上げます。実際に中医学的にも,外部からの強い圧力には適応性が低い傾向があると分類される,肺虚という証が存在するそうです。ということは,こういうタイプへの働きかけは,陽を下げようとする働きかけではなく,陰をまず上げてやるという戦略の方が適していることになります。

イールドのアプローチで行うのは,まず全体のシステムの微細な動き=ゆらぎを全体に引き出し,細胞内部のダイナミクスを上げます。今まで陰として機能に参加していなかった場所にも広範囲に動きがでてくることで,低張性たっだ組織が適度な張力に向かうことになります。過低張で支えに参加できなかったパーツも全体と連携する方向づけがなされるのではないか,つまりは陰を上げるということなのではないかと考えています。

 

昔のホームページ

昔作ったホームページが読めることを発見。

昔も今もそんなに考えていることは変わりませんが,痛みについては随分こだわっていたことが分かります。

現在は,ロルファー仲間も増えたけど,成り立て当時は,ロルフィングの商標も国内で登録される前で,公式認定者も少なく,痛くてよくわからないワークをしてる人たちがロルフィングという言葉を使うことも多かったという背景もありました。

https://web.archive.org/web/20000612193942/http://plaza2.mbn.or.jp:80/~herolf/index.html