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福島・郡山ワークショップ

今回で9回目となる郡山訪問。

複数回参加してくれている福島市在住の男性が,このワークショップに参加してきて,3.11の震災の前より,むしろ調子がいいと語ってくれた。

また,いわき市在住の女性は,本当は毎回参加したいのだけれど,3.11以降,家の状況は一変してしまい,家に籠もるようになってしまったという。以前は活動的にボディワークやワークショップを受けに東京まで出てくるような活動的な生活を送っていたにも関わらず。気持ちが外に向かないために,今回のワークショップもそうとう思い切る必要があったとのことだった。とても今回の活動にも感謝をしてくれていた。

似たような状況の方が,潜在的にいらっしゃる可能性を考えると,今後さらに継続してワークショップと個人セッションをしていく意義は高いと改めて思った。

 

 

 

 

西洋医療処置との違い

ロルフィングで行うこととオーセンティックな医療処置との違いは大雑把にいうとこんなところです。

1.固定するのではなく,空間と動きを与える。

2.感覚を鈍くするのではなく,感覚を上げる。

3.薬や療法に依存した状況から,責任をとれるように促す。

 

  1. どこか痛めた場合,なるべく動かさないようにする処置が初期の医療処置には必要ですが,回復のためには,傷の治癒と経過に応じて,損傷した場所と周辺の関係性を取り戻すためには,少しづつ動かしていくことが必要です。医師はあまり責任をとりたくないので,永遠に動かすのはだめという脅しをかけるケースもあります。セカンドオピニオンを求めつつ,自分の責任のもとにリハビリする選択もあるでしょう。その場所に動きがあれば,血液やリンパなどの体液の循環も促されますし,動きがあることで感覚も出てきます。
  2. 耐えられない痛みを一時的に回避するのに,鎮痛剤を処方するのは必要かもしれません。しかし,大元のことを考えると,無理に仕事をするより,身体は休息を必要としているからその痛みを表現しているかもしれない,と考えてみるのも悪くない想像です。そのサインを神経細胞を死滅させる薬剤を注入する神経ブロック注射でごまかし続けるのは,いかがなものでしょう。痛みを感じる感度は落ちます。当然ですが,そのセンサーをなくしてしまうわけですから。痛みをないものとしてしまうと,そのツケはどこかにでてくる可能性は大です。ロルフィングは全体性を回復するのにつながりをつくっていきます。その過程で様々な感覚が戻ってくることが多く観察されます。また,痛みや負担が掛かっている箇所の負荷を減らすには,負荷をかけなくていいような繋がりのある状態や動きができるように働きかけます。
  3. 痛みや違和感に没入したり,圧倒されていると,そのことに対して責任をとることを忘れがちです。その状況になっている様々な要因を作りだしているのは,まず自分であって,それを少しづつでも変えられる可能性を持っているのも自分です。この状況では仕方がない,変えられることなど一個もないと思い込んでいる場合は,とことんそれを味わうことも大切です。でも,可能性は常にあります。どんな状況でも少しずつ違いを作っていけば,全体も少しずつ変わりはじめます。ロルフィングで目指しているのは,シリーズが終了するころには,とりあえずバランスを自分の責任でとれるようにすること。依存するようにマッサージや整体に通っていた状況から抜け出すと,そのことによって,自分への信頼が高まってくるのを感じる方は少なくありません。一時的なほぐしを否定はしませんが,依存からそれを楽しみとして受けるスタンスでは意味が異なります。これは体験からしか感じることができないので,お伝えするのは難しいでしょう。

 

ロルフィングシリーズ終了後,半年経過して

昨年末に10シリーズを終えた方から,半年経過後のレポートをお送り頂きました。おもなところを抜粋します。

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施術していただいて一番はっきり感じた変化は後頭部〜首〜肩の痛みが少なくなったことなのですが、その軽さは半年経った今も継続しています。

以前は1ヶ月のうちで「あぁ、マッサージに行きたいなぁ」と思うことが何度もあったのですが、今はそういったことがなくなりました。

・左膝の痛みが消えたこと(通常食に戻して10日目くらいまで無痛状態が持続)

・ロルフィングで痛みが軽減した肩周りに、さらなる軽さが感じられたこと

・月経期間が通常の1.5倍くらい長引いたこと(ファスティングは老廃物の排出を促進すると言われていますが、その影響か?)

など、わりとはっきりとした変化を感じました。

それと、ものごとを悲観的に見る傾向が少なくなりつつあります。

身体のことを考えたり感じたりしていた結果気づけば心も変わっていたし、身体から心へアクセスする手段があることを知りました。

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1回目から10回目までの全文は以下のサイトに掲載。http://rolfing.asia/pg214.html

60歳を超えて、今の自分が一番軽やかで元気だ、 と自信を持って言えるのが嬉しい

先日,10シリーズを終えた方から,感想をお送り頂きました。ご本人の了承を得て,掲載させて頂きます。


セッション10回シリーズを終えて

幼少時より神経過敏で疲れやすかったのですが、
50歳を迎える頃、身体の不調に耐えられなくなりました。
長年の不調が絡まりあい、堆積し、日々何とかしたいと焦りながら、
ドクターショッピングから始まり、様々な療法を試して10数年、そして、ロルフィングに出会いました。

『筋膜の緊張を取るには、ロルフィングがいいですよ』と、
あるカウンセラーに勧められ、翌日には予約しました。

ほとんど予備知識がなかったため、
なぜ歩かされるのか?
なぜ写真を撮られるのか?
なんだか不快感がありました。(恥ずかしいからです)

2回目、いつものように『今はどんな感じですか?』と田畑さん。
わたしは痛い所、痺れている所を答えました。

『楽になった所があるでしょう?』ともう一度尋ねられた時、
あら探しばかりしている自分に気づき、唖然としました。
恥ずかしがるのは違うな、田畑さんを信頼しついて行こう、
と思った瞬間でもありました。

普段の日常生活でも、
自分の身体の内部に意識を向け始めました。
すると、身体は様々な情報を、常にわたしに発信してくれていることを知り、
自分の身体を愛おしく思い始めています。
また、身体ってなんて面白いんだ、と大きな発見をした気分です。

ロルフィングは、施術者と受け手の協働のようにも感じました。
自分が能動的に関われるのも嬉しいです。

色々な症状が出ては消え、出ては消えを繰り返していましたが、
後半から、身体の内部が連携し始めたようです。
今は、驚くほど首肩が軽く、よく回るようになり、
圧迫されるような頭痛は消え、喉のつまりも消え、
右脇の鈍い痛みが、ごそっと取れた時にはびっくりしました。
10年来の不眠も消えています。
思いがけず、気持の切り替えが早くなったのも嬉しいです。

60歳を超えて、今の自分が一番軽やかで元気だ、
と自信を持って言えるのが嬉しいです。

軽く、あたたかいタッチの田畑さんの手、指は、
眠っているわたしの身体に、そっと語りかけているように感じます。

ネガティヴなこと、余計なことはおっしゃらない、
そして断定なさらない。
そんな姿勢の田畑さんの言葉が、今も心に響いています。

10回シリーズを終えてもうすぐ2週間。
体内の修復作業が、今も続いているのを感じます。
しっかりと身体の内部を意識しながら過ごしたいと思っています。
ありがとうございます。

2016年4月6日

体験者からのロルフィングの特徴

顎関節症と診断され矯正歯科で長期治療を行ってきた方が,10シリーズロルフィング体験として,7回目の後,以下のような感想を寄せてくれています。

” 施術後にかなり間が空いていても、身体になんらかの前向きな変化があるのが、ロルフィングとほかの施術との違いであることに、最近気が付きました。

施術直後と施術後しばらくたってからでは、体感が違うのです。
何がどう、というのを細かくは言えないのですが、立ち方が楽に安定してきたなとか、
そういうことにふと気が付くのです。

気付いたときに、身体のどこかが楽になっている。
それがわたしが思うロルフィングの魅力の一つです。”

第1回目からの体験の全文は,以下のサイトでご覧頂けます。

顎関節症と診断された方のロルフィング体験

Rolfingの3つの側面

Advanced Rolfing Instructor のRay McCall がJRAの総会で興味深いことをシェアしてくれた。

それは,Rolf博士が,Rolf InstituteにRolfingの権利を譲渡する際に3つの学校を創ることを条件としたらしい。それぞれの特徴を有する学校の内訳は,東海岸には,Medical部門に特化した学校,中西部のBoulderには,Spiritual/Esoteric,そして西海岸には,Psychological/Emotionalに特化した学校という仕分けだったらしい。その夢は未だ実現していないが,Rolfingの特徴をよく表している。

興味深いのは,ロルファーがロルファーになろうと思った動機も,その3つのうちどれかに分かれる。

自分はというと,その3つが全部あるからこそ,ロルフィングに惹かれ続けていると思う。

 

 

股関節にトラブルがある方へのワーク

杖なしでは,歩行がままならない方が,ロルフィングのシリーズを受けにいらしています。

お話によると,ちょうど5回目が終了した次の日の朝,杖なしで家の中を歩き回っていることに途中で気づいて,”杖がない!!” どうしようと焦ってとても恥ずかしい思いをした,という微笑ましいコメントを頂きました。

外出してしばらくして,杖を忘れたことに気づいた,というところまで持って行きたいところです。

でもその兆しがみえてよかったと思います。

 

 

ピラティス講師訓練中の方への10シリーズRolfing

ピラティスインストラクターを目指している方へのRolfingが10シリーズついに完結しました。9回目には,スナック菓子を買わなくなるような味覚の変化やピラティスのエクササイズにも実感できる違いがでてきて,10シリーズ終了後には,”空間を支えにして歩く感覚”や”積極的に歩きたいと思う気持ち”が芽生えたり,あちこち身体をぶつけてアザをつくることがなくなったとのことです。

コメントを以下引用します。

“養成コース中に学ぶピラティスの動きは上級になるにつれて、接地面の少ない不安定な環境の中で身体を自分で支えながら動くというような、必然的に「統合された身体」での動きが要求されるのですが、やはり短期間ではなかなか身体がついて来ず、その原因は身体の使い方の理解の不足や、自分の身体の柔軟性や筋力の不足だと思っていました。

今回、ロルフィング10シリーズのセッションを受ける機会を頂いたことで、「自分では気づかなかった」緊張やこわばりが自分の身体の中にあり、それは優しいアプローチで自然な弾力性を取り戻すことを実感しました。(まだ変化の途中とは思いますが)それにより、エクササイズ中の無駄な力みや、「動きの気持ち良さ」に気づき、より自然に動くことができる様になっている様に思います。このタイミングで受けることができて本当に良かったです。”

体験レポート全文は,こちらに掲載しています。

 

痛みが改善していく過程

現在,以下のような状況を改善するためセッションにいらしている方がいます。

“心臓の開胸手術による胸骨の痛みが抜けず、日常生活・歌う際に支障がある。胸骨が常に固く強張っているように感じ、疲労が溜まると鎖骨に痛みが生じる。”

現在セッションを今回が3回目ですが,対症療法的処置ではない,Rolfingのようなホリスティックな働きかけによって生まれる特徴的な過程をよく表す感想を頂いたので,以下,その一部をご紹介します。

セッション後は、いつも血行が良く、元気になる。
今回は鎖骨、胸骨、首が痛い状態で体に色々な働きかけを行ったので、セッション中・直後は痛みが減少したのですが、帰り道と帰宅後に、特に首の痛みがマックスになりました。いつも安静にしていると治まっていたので、働きかけたからかなぁと思っていましたが、次の日に起きると、全く痛みはなくなっていました。昨日の痛みは、身体の中で色々調整をしていたからかもしれません。
 改めて、身体の調整能力やバランスを整える力はすごいなぁと思いました。

こうして,痛みが一時的に強調されたり,場所が移動したりという過程を通して,全体性を回復していくようです。

セッション1回目から3回目までの頂いた感想の全文を開胸手術されたクラシック歌手のRolfing体験記に掲載しています。

2016年

昨年は,オフィスの移転や,USAでのRolf Movementワークショップなど,変化の多い年でしたが,今年は落ち着いて,セッションに打ち込む所存です。

オフィスの移転は,やはり出来事としては大きかったようで,セッションのペースもスローダウンして,見えないところでいろんな準備とプロセスが進んだのと同時に,いろいろこれからどうやっていくのか?などなど考えるいい転換期になったような気がします。

よくよく考えると,一番大切なのは,時間。これを大切にするには,無駄なことをやめて,絞りこんでいくことかな,と思います。