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Somatic Expriencing®

 神経系の統合

自然界の元々備わっている叡智を使う

ある苦痛を伴うような怪我や事故があると、ヒトの場合には神経系が興奮したまま、それを逃がすことができずに、エネルギーの滞りを生じさせます。自然界における動物にはそれをリセットする仕組みが備わっていますが、その叡智を利用するのが、この技法です。ロルファーでもあり、心理学者でもあるPeter Levineによって開発された方法です。プラクティショナーは、心身に、安全な感覚と回復力のある神経系を取り戻す手助けをします。

 ロルファー田畑のSE

その状態をただ見守る

無理にリソースに注意を向けるように促しても、すぐ痛みなどのネガティブな感覚に覆われてしまう傾向が強い場合があります。
外からいくらリソースとつながるように方向付けしても、自分のパターンに固執する場合に、無理に誘導するのではなく、今の状態やパターンを身体感覚を伴って味わい尽くすことが必要な場合もあります。
都合の悪いと認識している感覚との間に、距離を持ち、偏りなくそれ以外の感覚や様々なことに気づけるようになることに意味があります。痛みは痛みとして、違和感は違和感として、何にも紐付けされていない状態で感覚があれば、自動的に萎縮するような反応は起きません。

自分で気づく

ロルフィングシリーズの第4回目の後にクライアントの方がご自分で気がついたこと:
ふと思ったのが「私は、悪いところにしか意識がいってないな」ということです。調子のよいところ、痛みがなくなったところもあるはずです。だけどいつも痛みや苦しみを感じるところばかりを探しているような気がします。それでは、自分を痛みで包み込んでしまうのではないかと。
身体の違和感に注意が向かう傾向の強い方ですが,SEでよく行うように違和感以外のリソースに気がついてもらうような促しは一切行っていませんでした。クライアントの方が,ご自分でそれに気がついたことはとても大きなことだと思います。
違和感やトラウマを追跡している状態では,自己調整能とつながることは難しいですが,痛みをとことん感じる時間も全くムダとは言い切れない大切なプロセスだと思います。
違和感以外の感覚にも注意が向くようになれば,可能性が広がり,生きていく姿勢にも違いが出てくるはずです。

Somatic Experiencing®についての記事

 
clickするとダウンロードできます。
ソトコト記事1.pdf 
ソトコト記事2.pdf
参考図書

アプローチの実際

田畑の行うSomatic Experiencing®(SE)のセッションは、トラウマのエネルギーを解放することよりも、まず第1に安全な場を提供することを最優先しています。クライアントの方が、安全な感覚や自分の拠り所となるもの(リソース)としっかりつながっていなければ、何かを解放することは容易ではありません。安全な場さえ与えられれば、特に外から誘導しなくとも、からだは、その時に必要なプロセスを必要なだけ、自発的に進める自己調整能をすでに持っているのです。 
田畑のSEは、文脈を無理につくらず、そのタイミングでは起きないことを無理に起こそうとはしません。 からだが、拠り所となる足場を確保して、そこに落ち着くイールドを十分に起こしてから、空間に対しても安全と感じる間を大切にして、プロセスを見守るスタイルを取っています。
歩行中自家用車に追突された交通事故の体験があるので、交通事故のケースは比較的得意です。また、出生時の鉗子分娩など、発達初期段階のトラウマのケースなど、クレニオの技法と併せたワークも行っています。

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