Spatial Somatic® orchestration
空間と共にワークする
いい間合いの重要性
身体感覚が十分伴っていれば、理解できることですが、受け手とロルファーの間に適切な間合いが見つかり、その感覚が途切れないようにしていると、受け手のからだは、自動的に必要な変化を開始します。むしろ手技を必要としなくても、からだは再組織化する能力を持っているのです。この能力はすでに備わっているのですが、そのプロセスを開始するには、きっかけが必要となります。それが、場の形成です。条件として、1)受け手のからだが変化を起こすのに十分なだけ安全を感じること、2)見守る側の施術者の知覚が、特定の状態にあること、です。
能のワキとの共通点
能楽師の安田登さんは、全身全霊をこめて「何もしない」ということを「する」このワークについて、能におけるワキの役割との共通点を挙げています。安田登さんのブログ
普遍性について
この技法の成果が特定の施術者に限定されるのであれば、狭い世界のお山の大将になれても、様々に応用できる普遍性のある現象とはいえません。
そこで、一般の方に参加頂き、それぞれ施術者と受け手に役割を担当してもらい、写真で前後の変化を追跡しました。すると、プロではない一般の方でも、いい間合いさえ見つけることができれば、姿勢に変化を与えるだけの変化を引き出す事ができることを複数回確認しました。(下のarticleに結果を掲載)
Rolf Instituteの教員会議でのデモンストレーション
Rolf Instituteの教員会議において、ロルフ博士から直接指導受けた先達を含むロルフィングの講師らの前でこの技法を披露しました。受け手になってもらったのは、Rolfing instructorのリサ・フェアマンです。彼女の感想とワーク後の変化の写真を掲載した記事を以下の2018年のRolf Instituteの機関誌Structrural Integrationに掲載しています。また雑誌ソトコトにもレポート記事を書いています。
このワークの可能性
からだに働きかけるときに、その介入がどんな結果をもたらすのか?に注目がいきがちですが、その変化が実りのあるものかどうか?そして、それがどう続いていくのか?がとても重要です。
施術者の思惑や受け手の欲求どおりにはからだは正直なので忖度してくれません。介入ができるだけ押しつけられたものではなく、その変化自体が、受け手のからだの内側から起こす比重が高ければ高いほど、実りある変化につながるはずだと考えています。
"Hiro's work is exceedingly subtle. His touch is light and brief - fleeting, like the strum of a guitar in a distant room. His presence conveys the essence of safty..."