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ダレル・サンチェス博士初来日ワークショップ

ダレル・サンチェス博士初来日ワークショップ

ダレル・サンチェスは、まさに「プラクティショナーのためのプラクティショナー(The practitioner for practitioners)」と呼ぶべき存在です。表立って活動することは多くないものの、彼の深いワークは静かに、そして確実に、多くの教育者や実践家に影響を与えてきました。たとえば、Somatic Experiencing®(SE)の研修では、来日した講師がダレルから学んだ手法をデモで実演する場面にしばしば出会います。まさに、音楽でいう「ミュージシャンのためのミュージシャン」といった存在です。

Body in Tune 身体の調和とトラッキング

“Tuning Board™はあらゆる種類のソマティックワーク、特にSE®(ソマティック・エクスペリエンシング®)の質と価値を高める素晴らしい発明です。ダレルから直接、チューニングボードの多面的な可能性を学ぶことは、臨床スキルを深めるためのまたとない機会です。”

— Somatic Experiencing®創設者 ピーター・レヴィーン博士

日程: 2025年10月11日~13日(土~月)
会場: いずるば、東京 
講師: ダレル・サンチェス Ph.D
アシスタント講師: 田畑浩良
通訳: 古川聡美
オーガナイザー:串崎昌彦 

Dr.Ida Rolf Institute 認定継続教育単位:3 Elective credits (別途登録料必要)
受講料:12万~17万円 (参加人数による)

約10年ほど前に、恩師であるCarol Agneessensが、前庭系についてのワークショップで、Tuning Board™が日本ではじめて紹介されました。その後、セッションの中で特に最後のまとめに使うことが多かったのですが、欧州では、3回に分けてTBの使用法について、教えています。察するに、まだまだ知らないTBの使用例やコツがありそうです。

Darrell Sanchezが執筆したSomatic Psychotherapy Today Volume 10(2) Summer 2020 p.45の翻訳文を掲載しています。この論稿には、Tuning Board™の価値と意義、そして多くの可能性が示唆されています。一読をお勧めします。

さらにその利用価値など、考察についても以下をclickしてお読みください。

後半に出られる方も可能であれば、基本的な使い方も大切なので、前半からのお申し込みをご検討ください。

統合の探求

ダレル・サンチェスと田畑浩良によるコラボワークショップ

…人間において心理学者が不安感や劣等感として診断するような状況は、重力によるサポートが不十分であることを示す身体的な状況が伴っていない限り存在しない。

— アイダ・P・ロルフ博士

日程: 2025年10月15日~17日(土~月)
会場: いずるば、東京
講師: ダレル・サンチェス Ph.D x 田畑浩良
通訳: 古川聡美
オーガナイザー:串崎昌彦

Dr.Ida Rolf Institute 認定継続教育単位:3 Elective credits (別途登録料必要)
受講料:12万~17万円 (募集人数による)

3日間を通して、統合とは何かを探求していきます。

私(田畑)が初めてダレルのワークに触れたのは、1998年のロルフィング®トレーニング中でした。ある日、講師のPatric Ellinwoodの計らいで、ダレルが「統合」をテーマに1日だけクラスを担当してくれたのです。ちなみに別の日にはピーター・レヴィーンも1日クラスを担当してくれましたが、私が強く惹き付けられたのは、圧倒的にダレルのクラスでした。

何より衝撃的だったのは、ダレルが受講生モデルに一切触れず、言葉だけの誘導で、立ったままの状態から身体をどんどん統合へと導いていったその場面です。その姿を目の当たりにし、「このアプローチを学びたい」と強く感じました。彼の名刺には「SEP(Somatic Experiencing Practitioner)」とあったため、私は「SEを学べば、このようなトラッキングが身につくに違いない」と思い込み、その約10年後、日本で初めて開催されたSEトレーニングに申し込みました。

しかし、実際にSEを学んでみると、あのときのような立位でのトラッキングは一向に現れません。トレーニングの終盤になってようやく、あれはSEではなく、ダレル独自の実践によるものだったのだと気づきました。その後、私は独自に立位でのトラッキングを探究してきましたが、彼はすでに30年以上も前から、その領域を生きた臨床の中で磨き続けていたのです。

現在もダレルは、コロラド州ボールダーのダウンタウンで、Somatic Experiencingやムーブメント・ベースのアプローチを活かしたトラウマセラピーを提供しています。今回、45年以上の臨床経験をもつ彼とコラボレーションできることを、私は心から楽しみにしています。

ソマティックツールの開発者としての彼ではなく、実際の臨床家としてのダレル・サンチェスに出会えるまたとない機会です。彼のタッチは、私の記憶ではしっかりと存在感があり、リアルな臨床のなかで、どのようにその技術をトラウマや繊細なケースに応用しているのか、デモンストレーションから多くを学べるでしょう。

Tuning Board™(TB)は、ソマティック界で広がりを見せている革新的なツールですが、ダレルにとってはその豊かな実践の「オマケ」にすぎません。とはいえ、欧州ではそのTBだけで数回のクラスが構成されるほど奥深い内容があり、すでに所有している方にとっても新たな気づきがあるはずです。

私は、目立つわけではないけれども、本当に実力をもった方々を紹介したいと思っています。まるで映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』でライ・クーダーがかつての巨匠たちを世に紹介したように──今回のこの機会が、そんな出会いとなれば幸いです。

お申し込みフォーム

お問い合わせ先:串崎 <ws@rolfing-den.com >

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