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伝えるということ

伝えるということ

何か伝えたいことがある時に、教材や器具、道具、模型が参考になる。テンセグリティモデルは、resiliencyや適度な張力の有力な参考になる。自力で何とか作れないかと試行錯誤してきたが、何かピンと来ないし、進まない。
今日の朝、ふと気がついた。恩師であるCarol Agneessensが、Peter Melchior という先生からロルフィングを習った時の話を思い出した。トレーニング中、Peterがワーク中のCarolの手にそっと手を添えた時に、Peterが伝えたいことがわかったという。手を通して伝えることは理屈抜きに一瞬で伝わる。 
適度な張力とは何かを考えた時に、臓器/組織/細胞ごとに異なる。その張力がその臓器の特徴を定義しているといっていいかもしれない。どんなモデルでも、ある一つのtoneしか示すことができないが、身体は、polytoneでpolyrhythmic な存在だ。それを総合して伝えるには、やはり手に勝るものはないのかもしれない。

教材はデジタル化により複製可能だが、デジタル化するということは、その過程で含まれていた情報の何割かがカットされる。オーディオ的には、データ量を減らしてノイズをカットできる反面、豊富に含まれていた音も同時に除かれてしまう。

除かれてしまう情報は、耳で聞こえない成分だが、認知できないからといって、それが無意味であるかどうかは別で、身体は振動として受け取っていて、その意味の解釈は大脳皮質で認識可能かという限定的なものだ。手で直接伝えるという作業は、その場にいて対面でなければ成り立たないが、これは省略できないことが含まれているに違いない。


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