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体験レポート Hさん

体験レポート Hさん

アレクサンダーテクニークを学ばれ,以前俳優をされていたというHさんから,施術後に感じたレポートをお送り頂きました。

Session2

Day 1

右膝を痛めたことはすっかり忘れていました。
高校の自転車通学中に道路の陥没にタイヤを取られ投げ出された時の怪我です。
裂けた肉の間に透けて見える骨、というビジュアルがショッキング過ぎて、出血がほとんど無かったこと痛みが感じられなかったことを後から不思議に思ったのを覚えています。
その後は縫合した傷口の痛みや抜糸までの歩きにくさ以外は特に気にした記憶がありません。
その怪我が実は何十年も経った今の立ち方にまで影響しているとは本当に驚きでした。
でも、自分の体なのに本当に知らないことだらけだなぁと実感することは最近とても増えていて、人生の新たな楽しみを見つけたワクワク感があります。

終了後にそのまま美術館に行ったので、夜までほとんど歩いているか立っているかのどちらかでした。
美術館内を歩く途中から右足の先の方が靴に当たって痛くなり、履き心地のいい靴のはずなのに「おかしいなぁ?」。
帰りに電車の座席で顔の右半分だけが上方に釣り上がっていくような感覚があって、でもこれはピカソのせいかな笑。
乗り換え時の階段では首の右側の筋に急に痛みが走りイタタタ!でも30秒もしないうちに消滅、「今のなに?」。
降車後にいつもの喫茶店に行きお店の人と話していたら、いきなり仙骨の辺りが左右に揺さぶられるような振動が始まり「地震?」と聞いたら「え?揺れてないよ?」。
1分も続かなかったと思いますが、まるで大きく震える手に触れられているような不思議な感覚でした。
その後徒歩で帰宅途中に、右足がもう靴の中で当たってない、痛くないことに気づき、同時に疲れを忘れて軽快に歩いている自分を発見。
揚力を備えた新しいカラダ、のような。
帰ってシャワーを浴びている時には、いきなり右膝の真ん中に空洞ができたような不安定さが襲ってきました。
「膝が笑う」ってこういうことなのかな。
湯船に浸かって立ち上がったらもう笑ってませんでしたが。

翌朝からまた膝の心もとない感じが戻ってきました。
ふだんから立っている時に膝の裏をピンと張ってしまう癖があり、この状態だと余計にカクカク笑いそうになります。
なので自然と膝を緩めようとする自分がいて、立ち方のバランスの変化があっておもしろかったです。
アレクサンダー・テクニークでも膝の過度の緊張を指摘され直したいと思っていたので、意外な関係性を見つけた気がして嬉しいです。

このところずっと練習している呼吸法があるのですが、今日はとても上手くできました。
吸気が骨盤の底から後頭部までを余すところなく満たして、お尻が床にみっちりと張り付く感じの安定感でした。
そして呼気はめずらしく意識を向ける必要がないくらい自然だったと思います。
瞑想中には、気になっていた左右のバランスの悪さ(背骨が捻れて右側を向く、右の太ももに重さが傾くのを防ごうとして左半身が緊張する、など)が感じられず、いつもより余分な力が抜けていることに気づきました。

外出時も膝の違和感が絶えずあるので膝裏を緩めようとしながら歩くことになり、ふだんとは違うバランス感覚が得られた気がします。

こうやって文字化してみたら自分の中でとても具体的になって、さらにさらに興味が湧いてきました。
これからも楽しみです。

Day 3~5

右太もも付け根の外側と右ふくらはぎに筋肉痛に近い違和感があったのですが、徐々に移動、今は右腰全体から足首まで鈍痛があります。
これは体重を支えるバランスが変化しているせいかなと。

膝の心もとなさは続いていて、あまり力を入れると関節が外れそうな感じ。
日頃やっている温熱療法の刺激に右だけ敏感に反応することにも気づき、もしかして膝の訴えは以前からあったのに無視してきたのかなと思ったり。

そして妙に眠いというか、眠いとしか表現しようのない鈍重さを感じました。
外を歩いている途中、もし道端にベッドがあって「どうぞ」と言われたら躊躇なく横になるぞと考えたくらいで、こんなことは初めてです。
ただ、鈍重さのせいで頭の中のいつものうるさいお喋りが止むのか、住宅街に微かに響く虫の音に聴き入ったり、秋空の微妙な淡い色に「絵の具を混ぜたらこの色が出せるだろうか」と想像したり。
心が凪いでいるってこんな感じでしょうか。
そして実際によく眠りました。
信じられないほど早く就寝、なのに起床はいつもより遅く。
なぜか「寝る子は育つ!」と頭の中から聞こえてきました笑。

瞑想中にも印象的なことが。
今日はイールドや間合いといった事をなんとなく意識しながら始めてみました。
すると突然、体の周りに隙間なく付着した無数の容器から蓋がいっせいに外れて全開になるイメージが浮かび。
そして容器内から自由になった触手が果てしなく伸びていく。
どこまでも安心して拡がっていく自分がいました。
幼少時に恐怖から自分を守るために常にオフにしてきた感覚器センサーがオンになったのだろうかとか、安全を認識した時の体の反応のイメージだろうかとか、終わってから色々と考えました。
興味が尽きないです。

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