足場は動物における「動き」の礎である。足場を確保するために、藻類は粘性の多糖類を使って居場所を確保し、植物は根をはり、動物は、様々な場所でも足場として機能し足がかりにするための、足や爪や肉球を発達させた。身体の構造が崩れないように、移動するには、しっかり接地し、すぐさまリリースする、キャッチ&リリースが求められる。足の適応性はすごい。動物は、どんな地面がどんな状態であっても足場にできるように進化してきたといえる。動物細胞は接着班を足がかりにして移動することができる。植物は根を張ってしっかり足場を築き、移動という動きはできないが、細胞内では原形質流動のダイナミックな動きが留まることなく続いている。ヒトが直立して、身体を支えながら動くためには、3つのアーチを進化させた。ロルフィングの5つの方針にあるように、サポートが重視される。支えが充実してくると、自然とわけのわからない、自信がよみがえってくる。サポートは関係性である。地面、つまり重力との関係性の扉になるのが、足底である。足底の動的な地との関係性、そこが充実することが、心や情緒の安定にもつながる。動物の動きの元は足場であり、足場との関係性をつくる動きがイールドである。