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最小限の介入でバランス

ロルフィングやイールドの技法を通して仕事をしているが、最終的にどんな状態を目指しているのだろうか?

このクライアントは、10シリーズやアドバンストシリーズも終えた方だが、先日クライアントから10分の遠隔セッションを依頼されて行ったところ、以下のような感想が返ってきた。

” 昨晩、寝る前に頭痛と吐き気があったのですが、朝起きてセッションの予約時間が決まって、遠隔セッションを受けたらさわやかな感覚になっていました。今日は車を運転しましたが、頭が冴えてきてます。”

自立的に個人個人がバランスの責任をとれる状態を、ロルフィング10シリーズは一応の目標としているが、ではそれ以降全く他者の手助けも得ずにwell-beingが得られるかというと、そうではない。さらに統合を進めるには、自分の枠の中だけで、誰とも相互作用せずにバランスを維持したり変化させるのは難しい。どこかの駆け込み寺のような場所に毎週通い続けるような依存性のサイクルの中で平衡を保つのではなく、必要最小限の微細な介入に応答して、自己組織化できる状態が一つの目安だと思っている。数名信頼できるプラクティショナーがいて、その都度いろんなタイミングに応じてセッションを受けられる状態が健全なのではないかと思う。

ある程度統合され応答性がある身体であれば、一貫性が生き方に求められる。自由と主体性のあるバランスが揃っていても、生き方に矛盾があれば、それを違和感というサインとして身体に送ってくる。身体や感覚が敏感になってくると、ちょっとずれた生き方をしたことを身体は如実に感じ取るので一見バランスを崩しやすいが、必要な介入で戻りも早い。

適応性を上げながらも、どんなストレスがきても鈍くびくともしない固い肉体になることではなく、嫌なことをより明確に感じ取ることで、何も溜め込まず自分の感覚に正直に生きるために必要な器を整備することが、提供したい仕事なのだと思う。

そういった意味において、最小限の介入としての遠隔セッションを受けて、バランスが回復できる状態というのは一つの目指すべき目安にしていいのではないかと思う。

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