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Yielding Embodiment認定ワークショップ

先週末の3日間、イールドのワークショップPart 2を開催した。今年は2期目で、計9日間のコースを三分割して、3回シリーズを提供できるイールダーを養成する。このクラスの特徴は、触れる前と触れた後の変化の見守りを重視する。

身体のシステムが自己組織化する潜在力を最大限に引き出すための技法である。統合したり調整するのはあくまで主体である受け手の身体である。技法を突き詰めると、結局2つのことに行き着く。一つは施術者側のプレゼンスと、変容の場がどれだけ安全であると受け手の身体が認識するかということ。その条件が満たされる時に、必要なプロセスが発動する。

それは、施術者の力量だけが要因になるのではなく、施術者と受け手との空間的配置、間合いから生まれてくる作用である。

このワークのメカニズムは説明しきれていないところが多いが、数十回におよぶワークショップの体験から現象としては再現性がある。今回のクラスでも、参加生同士のプラクティスはすばらしい変化がもたらされていた。身体の構造に広がりと共に統合が進んでいた。

そこで得られる変化は、精神的にも落ち着きを取り戻し、昨今のインフォデミックによってストレス下にある身体システムをリセットする手助けになっていたようだ。

身体システムは本来の機能を果たしていれば、外から余計な介入を必要とせず、自律的に恒常性が維持されるはずの存在である。ところが、外的要因から、生存を脅かされているとシステムが認識すると、その真偽に関わらず、生体は、生存保持のための防衛反応にスイッチが入ってしまう。ストレスホルモンが血中を駆け巡り、それを回避するための行動にエネルギーがむけられてしまう。こうなると思考や視野に余裕はなくなり、冷静な判断もできなくなる。そこから、抜け出すには、思考に正しい情報をインプットするだけでなく、身体自体が今は安全だと再認識する必要があり、マトリックスにイールドする動きと間合いから生まれる安全安心の感覚を再体験することが、誤作動したシステムをリセットして正常化することができるのではないかと考えている。

大手製薬会社の販売戦略に対抗するには、個々が自分の免疫システムや自己調整システムに気づき、そのポテンシャルが発露するように身体を使って体感することが有効だと思う。

このイールドの技法は、とても求められているように感じた。

また、当初は、ロルフィングなどの技法に組み合わせた形でのイールドを想定していたが、単独で用いることの意味があるように感じている。

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