先日インタビューを受けたのですが、その時にロルフィングは筋膜に働きかけるんですよね?って話になるんですが、そもそもファッシャは筋膜を越えたものであると再検討〜再定義が進んでいる最中でもあります。
ロルファーとしても、ファッシャをどう認識しているのか?ということが、重要だと思っています。
それは、Principlesの Wholismとも関連してきます。Rolfingを始めたばかりの頃は、働きかける対象をマイオファッシャとして、主に筋肉を介してファッシャを捉えていました。関節の動きは、基本的に骨とマイオファッシャを扱っていればこと足りるのですが、内臓や頭蓋を扱うことになると、内臓筋膜や堤靱帯、大脳鎌や小脳テントといった深部結合組織を扱うのみならず、それらが、movementよりさらに組織固有の微細な動き=motilityを持っていることを学ぶことがセットになってきます。
これらの深部結合組織も全体のファッシャのネットワークの一部ということになります。
細胞の外全体とつながっていて、細胞接着因子を介して、細胞内骨格ともシームレスにつながっています。
そして、その微細な動きが、目に見える関節の動きの根底にあることが理解できると、ワークが繊細となって身体に対する認識も変わってきます。高い統合状態を探究していくと、motilityが変わるだけに留まらず、それがしっかりmovementに還元されるような微細な働きかけが求められます。
結局、細胞以外の空間は、ファッシャで充填され、細胞の中にも細胞骨格とシームレスにつながっているファッシャのネットワークとして身体全体を認識するようになると、受け手の反応もワークの質も変わってくるに違いありません。
生化学でも酵素などの生理活性物質で知られていることは、「構造が機能を決定する。」