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No session, No life

ソーシャルディスタンスなる言葉の影響によって、人と人との関係は疎遠になり、顔から読み取るコミュニケーションも妨げられ、様々な関係性が希薄になり身体性を失いつつある。

パンデミックによるストレスは、人類が直面してきた遺伝子に刻まれ、原初的に避けようとする本能的な恐怖があるのかもしれない。そこにつけ込んだ形で、マスメディアによる恐怖を煽る報道が繰り返され、身体は警戒モードに陥りやすい。

しかしながら、人と人との交流は、そもそも皮膚を通しての築かれるものである。

こんな状況だからこそ、様々な関係性を回復するには、原初的なコミュニケーションとしての、タッチが間違いなく威力を発揮する。そこで人は、直接的なタッチを通してのやり取りに対して躊躇が生まれやすい。敢えて、対面でボディワークのセッションをするということは、癌やエイズのクライアントにマッサージするということに似ている。

マッサージという物理的な刺激を通して、腫瘍細胞が活性化して転移や再発が促されてしまうので避けた方がいいという考え方と、マッサージによってリラックスすることで神経系が鎮静したり、オキシトシンが産生されるなど、プラスの恩恵があるので、マッサージした方がいいという二つの考え方がある。

前者のリスクは、可能性としてゼロではないが、そのリスクと受けることによる恩恵を秤にかけた時に、どちらを選択するかということになる。

パンデミック状況下では、対面でのセッションを実施すれば、感染(正しくは発病)リスクは、ゼロではないが、そのリスクを低いものになるよう注意した上で、セッションを受けることによる恩恵・メリットがリスクを上回ればいいわけである。

結局、健康に対する考え方だったり、何に価値を置き、日々をどう暮らすか?という価値観に関わってくる。そして、どんな状況でも身体はどうすべきか、どこに行くべきかを知っている。誰でも、その身体からのサインを汲み取るだけで、様々な可能性が開けてくると思う。

皮膚感覚、重力との関係性、空間との関係性、それらがストレスからの回復の鍵になるだろう。

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