ロルフ博士の残した言葉:
“… no situation exists in a human which a psychologist would diagnose as a feeling of insecurity or inadequacy unless it is accompanied by a physical situation which bears witness to the fact that the gravitational support is inadequate.”
もし、重力のサポートが十分に得られていないという肉体的な状況がなければ、精神分析医が、不安感や無力感と診断する人間は存在しない。
さらに意訳すると、
精神分析的診断としての、不安感や無力感は、必ずといっていいほど、重力のサポートが適切に得られていないことに起因している。
つまり、身体が重力のサポートを得られるようになりさえすれば、精神的な問題の多くは解決する可能性を示した言葉です。
Somatic Experiencingなどによって、蓄積したトラウマのエネルギーを解放したとしても、元々の身体が重力のサポートが得られる身体状況でないとすれば、元の身体という土壌が変わっていないので、手放したものを別の形で引き寄せてしまうかもしれないし、いずれにしても、重力波が身体をうまく通り抜けないのであれば、エネルギーが滞りやすいということには変わりないわけです。
私自身が、ロルフィングをセッションの中心に位置付けるのは、ロルフィングのプロセスには、重力のサポートが得られるような身体に再構築する力があるからです。