先週のRolf Movement認定ワークショップに参加された方のうち、お一人だけ、ロルファーではない方が参加していました。その方からの質問から、統合についてのディスカッションになりました。
ロルフィングの基本方針として、クロージャー(終結)があります。ロルフィングでは、自分のバランスに責任をとってもらうことを目指してワークします。個々の状況が違いますが、最終的にロルファーの手助けが必要とならない状況がゴールなのです。
一方、健康ビジネス、商業的目的のセラピー・トリートメントも含まれますが、その商品・その施術を常に消費者が必要となるように、言葉を換えれば、常にお金を落としてくれることが目的になっているかもしれません。
セラピーに限っていうと、今行っている施術が次につながるような目的が含まれるセッションと、今できることは限られているけれども、将来的にクローズできる状況をゴールとしてワークしているセッションでは、その意味が根本的に異なり、そのことがセッション全体に影響しないわけはありません。
施術者が、クライアントを顧客として囲っていることになるとしたら、受け手がすごく調子がよくなることを心の底から願っているとはいえません。そういう場所にいくと、何となく次の予約を当然のように取らされるたり、後で連絡するように振り切ろうとしても、何となく後髪ひかれるような感じが残ったりします。悪徳セラピストの中には、何かが改善しないのは次に来ないあなたのせいだと脅すケースもあるようです。
ただ、色々と試して巡った結果、最終的に行き着いた施術者だったり、毎日摂るべき食品や水のような種類のものは、別です。ケースによっては、根本改善のために、標準的な回数より多くのセッションを必要とする場合もあるでしょう。
問題は、ロルファーが常に受け手を自由にしているかどうか?目的のために自由で、ベターな選択ができる環境が作られているかどうかです。
ロルフィングは上記のような方針を持って臨む施術ですが、いうまでもなく万能ではありません。そのロルファーがロルフィングでできることをやり終えた時、或いは限界を感じた時に、別の技法や別のロルファーのセッションを受けられるような余裕があるかどうか、顧客を沢山抱え込むようなことは、何の自慢にもならないし、実力とは何の関係もないことです。