長年ムチウチによる体調不良で,いろんな治療の末にロルフィングを見つけたクライアントの方は,少なくないです。
多くの場合,整形外科的な牽引,背骨矯正などを受けています。牽引は,一時的に圧迫を解放しますが,伸びきった結合組織はその後支えとして機能しづらくなります。また,背骨だけで頸部が支えられているわけではなく,頸椎の前側の内臓空間に縦横に張り巡らされた堤靱帯のことを考える必要があります。
そうした身体を機械的に見て,施術者が何かを正そうと矯正した結果,新たな歪みを生んでしまい,字体が複雑化することがあります。
いろいろ受けすぎていると,何もしていない人よりバランスの回復に時間がかかったり,回数もそれなりに必要な場合もあると感じています。
いろいろ試すのはいいと思いますが,何かそれを受けていて,アレ?何か変な感じがすると思ったら,それを伝えて加減してもらったり,中断する勇気がないと,身体を痛める原因になり,後々リカバーに時間とお金がかかったり,或いは,違和感と慢性的に付き合う羽目になってしまうリスクがあることを忘れてはいけないでしょう。