『人との間合い、身体の間合い』
出演:甲野善紀(古武術)X 田畑浩良(ロルフィング)ゲスト:吉本ばなな(作家)
冒頭のwifeによるじーんとくる朗読に続いて,甲野先生のヒモを緩く巻くことが身体の驚くべき能力を引き出すお話。下着のゴムの締め付けは,身体に過剰なノイズとなって,弊害をもたらすなどなど,興味深い情報満載でした。
私自身身体にかなり敏感を通り越して過敏ですが,ゴムがそこまでの影響を身体に与える可能性があると知り,ちょっとほっとしました。なぜかキツい下着はなぜかすぐ脱いでしまうことなどが腑に落ちたからです。
なにより感動したのは,甲野先生が身体の反応に対して真摯に正直に接していることが伝わってきたからです。僭越ながら甲野先生相手にセッションのさわりをステージ上で実践しました。台上でワークが終わった後,中々起き上がろうとしない先生。なんと身体の起こし方がわからないとのでした。触れることなくただ見守るだけのワークでしたが,身体全体の筋緊張がリセットするレベルにまで深くプロセスが進むような感受性にも感動しました。
初めてお目にかかったのは,2011年の震災直前に雀鬼会の桜井会長のところです。もっと男男していて理論家なのかと勝手に想像していましたが,実際にワークさせて頂き,そのオープンさと繊細な入力に対する豊かな感受性に印象が全く変わりました。もちろん,よい方にです。あれだけ,感度が高いとさぞかし生きてこられた上で大変なことも多かったのではないかと想像します。
この企画はそもそも,晴れ豆で昨年の1月にwifeとロバートハリスさんがトークショーされた時にロルフィングの話になって,居合わせた私が呼ばれ,ハリスさんのボディリーディングをしたことがきっかけで,晴れ豆の桃江さんの発案でお声かけ頂いたという経緯でした。トークショーの達人達に混ざり,チャレンジな経験でしたが,終わってみると楽しかった〜。
終演後,甲野先生の刀当てによるびっくり治療や,私もお礼がてら,ひとワークさせて頂き,番外編も盛り沢山で楽しかったです。
また,何かご縁があれば呼んで貰えるように,日々精進してセッションを積み重ねたいと思います。
桃江さんをはじめ,観客としてきてくれたロルファーズの見守り,wifeの日頃からの惜しみないサポートに感謝しつつ,無事終えられてよかったです。