もちろん,この能力は大切です。
けれど,黙して語らず,といいますか,そういう感じを大切にしたいと思っています。
とかく過度に表現優先傾向が強くなっているような風潮を感じるからでしょうか。
言葉によるコミュニケーションの底にあるのは,ジェスチャーだったり,顔の表情だったり,もっとその底にあるのは,身体の向きや距離の取り方が対面している人との関係性があります。
もっと元をたどると,対人ではなく,周囲の環境との関係性,空間に対する感覚,それと重力との関係性が,根深いパターンとして無意識に作用しています。
ここに変化が生まれる時,すべてがちょっとづついつの間にか変わってきます。
表にわかりやすくでている表現の底を支えているもの,ここに重点を置くのが,ここで提供しているプラクティスです。
ソマティックな領域では,言語化以前のものを大切にしています。はっきりと語られるメッセージの背景にあるものにアクセスすると,あまり言語を司っている領域ではないところに自分が入っていくため,無駄な言葉を発せずにワークに集中することが多くなります。