先日,転倒した後,ひどくバランスを崩した海外のアーティストの方にロルフィングする機会がありました。
久しぶりにお会いしたのですが,かなり印象が変わっていて,弱っているご様子。ねん挫を伴って,転倒直後は動くこともままならなかったそうです。
転倒は,予想以上に生体のダメージを与えます。問題は,傷が完治して炎症が収まっていても,身体が転ばなないように常に身構えている,つまり警戒モードが未だに解除されない場合が非常に多いことに気づきます。
その制限は,組織も含め,むしろ知覚に由来しています。過去は大変な危険があったにせよ,今はとりあえず,足場は確保されていて,支えることもしっかりできることを,頭ではなく,身体として納得しなおすことが大切です。
イールドの技法は,安全な場と支えられるという状態を再認識する助けになり,囚われた身体に,もう一度快適さを取り戻す機会を与えてくれます。
セッション後,視野が広がり,慢性的な首の痛みも軽減し,気分も落ち着きを取り戻したとコメントされていました。