ドイツで活動されている舞踏家 1/10

第一回目 

ロルフィングを受けるのは初めてのことです。

長年身体を無視するような様々な無理を重ねてきましたが、更年期に入って安定した部分もある反面、老化や身体感覚の鈍化を実感することが多くなりました。加齢に従って身体が何を欲しているのかを知りたいと思い、セッションを受けることにしました。

また演奏家として、演奏者と共演者・観客・演奏する空間の関係性に興味を持っています。

施術中は触れられているポイントで呼吸している感じ。膝・くるぶしの関節を貫徹して呼吸が通っていく。右膝に古傷があることを思い出す。意識を向けられていなかった部分から、向けられた意識に呼応して何かが流れる。実体のつかめなかった欲求が意識に上り、それが方向性を見つけて出ていくのがわかる。

寝ている間は後頭部で首と肩を支えていて、胴体と足が動いても自然に連動しないようだ。後頭部の頸椎の最上部と頭蓋骨の間のあたりにりきみがある。おそらくその影響で、横になった時に首の付け根が緊張している。

眉間を伸ばしたり、頭頂部を使って何かを把握しようとする癖があることがわかる。

右半身・左半身とも、施術のある瞬間からは半覚醒状態に入った。

触られる感覚を聴覚で捉えている時がある。耳というよりも体の内部、あるいは体まるごとで聞いている。施術者の立ち位置を体感する時も、一部は触覚・一部は聴覚で捉えている。

身体のどこをも触られていない時は空調の音に耳が集中する。しかし空調の音を集中して聴くと、身体の感覚に意識が向かなくなる。聴覚と触覚は両立しないのだろうか?

施術後は首が自然に胸郭の上に載っている。椅子に座る時、骨盤のどこで支えれば良いのかがわかる。脚を組まなくても座れる。歩く時、膝の後ろが伸びて、脚を出すのが楽になっている。歩くスピードを出すために前頭部や顎を突き出す癖があるのだが、もっとゆっくり歩いてもいいのかもしれない、と思う。

様々なジャンルを手がけるプロデューサー

身体への理解を深めると共に、身体や空間について学びたいダンサー

2019年12月に片山洋次郎先生とのコラボワークショップで御世話になった方です。ダンスを実践している中で、セッションを通して自身の身体への理解を深めると共に、身体や空間について学びたいとのお考えでセッションに臨まれました。

身体への理解を深めると共に、身体や空間について学びたいダンサー – session1

ロルフィングセッションを受けるのは初めてなので、楽しみでしたが、少し緊張していました。田畑さんには、子どもの頃、海の岩場で右足の親指を切り、今も右側にうまく体重が乗せられないこと。そのせいか首・肩周りが疲れやすく、左腿裏側が固いことをお伝えしました。
姿勢、歩行の確認をして、ベッドへ横になると思ったよりも柔らかい。楽になれる首の位置を探すと、少し左を向いた角度になりました。
体や空間を丁寧に感じ、呼吸が深まる時間を経て、田畑さんが右足からセッションを始めてくださいました。
ふにゃふにゃのボールを足裏と手に当てられると、つられるように全身の力が抜けました。右足の位置を調節されるのに誘われて、頭の角度が右の方に変わっていきました。足先や脛に丁寧に触れられたのが印象的でした。
続いて左足へ。右足も短い時間の施術だったと思います。両膝を立てると、どんどん左側へ傾いていく。バランスを崩してしまいそうでしたが、それならそれで良い、受け入れようと思いました。傾く動きが落ち着いたところでセッションは終了しました。
歩いてみると、踏み出す足に重みがありました。呼吸は普段より深い。身体の各部に迷いがない感覚。子どもの頃の怪我が、傷はすっかり治っているのに、影響が残っているのは考えてみると当たり前。ですが不思議だとも思いました。田畑さんにそのことを伝えると「再教育することができる」との言葉が返ってきました。治療ではなく、再教育。セッション中は筋肉や骨よりも、微細な組織に働きかけられているように感じていたことを思い出しました。帰り道でも、足取りがしっかりしていて、頭はすっきりしていました。

翌日も右足の親指が以前より使えていると感じました。少し古傷が疼く感じはありますが、嫌な感じではありません。翌々日には、なぜか左足の親指が同じように疼きましたが、すぐに治りました。全身が右足に合わせて変化しようとしているのだと思います。次回のセッションが楽しみです。